レスラー(映画) / The Wrestler

レスラー(映画) / The Wrestler

『レスラー』とは2008年に公開された、心臓発作で引退を勧告された中年レスラーが自分の人生を見つめなおす、ヒューマンドラマ映画である。監督はダーレン・アロノフスキー、主演はミッキー・ロークである。嘗て人気のプロレスラーであったランディ(ミッキー・ローク)は、年老いてもプロレスを続けていたが心臓発作を起こしてしまう。しかし20年前に伝説の試合と言われたアヤトッラー(アーネスト・ミラー)との再戦に望むのであった。見どころはランディのプロレスにかける情熱と、リアルなプロレスシーンである。

disonneのレビュー・評価・感想

レスラー(映画) / The Wrestler
7

ほんとにダメ男。

主役のランディは本当にダメ男で、私も娘なら嫌だろうなと思います。好きは好きなんだけど、そのせいで裏切られたとき本当に悲しいです。娘とも仲直りしたかったのに約束をすっぽかしてしまったり、女に振られたことでボロボロになったり、酷い男ですが、どこか憎めない感じでした。
また、自分にはプロレスしかないと気がつくところが良いです。体のことを思うと、良くないことだけど、その世界でしか生きられない人っていると思うし、それで死んでも本望なのでしょう。
私はプロレスはあまり見たことがないのですが、プロレス好きな人も多いし、たしかに試合は見ていて面白いものでした。本作のプロレスシーンも流血とかあって派手で良かったです。選手同士がどうするか事前に決めていたりして、それは移していいところか?とか思ったけど、敵は敵だけど一緒に試合を作るエンターテイメント仲間なのでしょう。そういうところも良かったです。
主演のミッキー・ローグはまさに落ちぶれたおじさんで、役にピッタリでした。落ちぶれているけど、おじさんだけど試合となれば若手に負けない、誰よりも観客を沸かせられるというところが感動的です。こんな年寄りになりたいとさえ思いました。