苦い思い出もをポップに表現
恋愛ソングをメインにリリースしているback numberですが、「失恋」をテーマにした楽曲に大きな特徴があります。悲しい気持ちをしっとりと歌い上げるのが失恋ソングの定番ですが、back numberは失恋の苦い思い出をポップな楽曲に仕上げてしまいます。飾ることのない素直なワード選びと、軽快なメロディラインが聞く人の心を明るくしてくれます。現に恋をしている人ならもちろんのこと、一度でも恋をしたことのある人なら、共感せずにはいられないようなフレーズが多くの楽曲の中にたくさん散りばめられています。そして、そんな楽曲の魅力をヴォーカルの清水依与吏さんの味わいのある声がさらに引き出します。しっとりと歌いあげる声、熱く思いをぶつける声、切なくささやくような声等とにかく歌声の引き出しが多く、アーティストとしての実力をひしひしと感じます。作詞もヴォーカル本人の実体験に基づいて行っているという話もあり、歌詞に込められた思いが、歌声とぴったり重なって感じられるのも納得です。デビューしてからの年数が長いので、楽曲の数もかなり充実しています。自分の今の恋心や、過去の恋愛と重なるような楽曲がきっと見つかるはずです。