この映画は現代を表しているのではないか。(劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編)
この映画の夢を見せる鬼は、スティーブジョブズを表しているのではないかと思う。
スマホの中で人々に夢を見せて、辛い現実を忘れさせる。現実と戦わずにスマホに夢中にさせる。
夢を見せる鬼を見て、そのようなことを連想した。
イノシシの嘴平伊之助の「そんなことで死ぬな」というのは、そんな機械のようなもので病気になって死ぬなと言っている風に聞こえた。
主人公竈炭次郎の心の正しさ、美しさが、どうしようもない出来事から人々を救うといった内容だったように思う。
この映画には、「良かった」といいながら星を4つつける人が多いのではないかと思う。
上弦の鬼の登場が、唐突すぎて、構成に違和感を感じるのだ。
そこで、この映画が星5つになるためにはどうしたらいいのか考えたのだが、列車のシーンに、ワンカットでも、上弦の鬼が山などから列車を眺めている後ろ姿を入れれば、星5つになるのだと思う。
しかし、それを入れてしまったら、上弦の鬼が出てきたときの感動(或いは動揺)がないので、作品としてはおもしろくなくなるのかもしれない。
しかし、色々な物語を見ても、大体、「いいやつはいきなり現れる。」「悪いやつは徐々に表れる。」というのがセオリーだったりする気がしている筆者は、やはり、伏線で後ろ姿のワンカットを入れてもよかったのかもしれないと思うが、たぶん制作側は、構成の美しさよりも映画としてのおもしろさの方を優先したのだろう。