日本沈没

日本沈没

『日本沈没』(にっぽんちんぼつ、にほんちんぼつ)とは、1973年に刊行された小松左京によるSF小説、およびそれを原作とした実写映画、テレビドラマ、ラジオドラマ、漫画、Webアニメなどのメディアミックス作品である。
原作は1964年から9年の歳月をかけて執筆され、1973年に光文社より上下巻で刊行された。日本列島が地殻変動により海中に沈没するという未曾有の危機に際し、科学者や政治家、そして国民が直面する試練や国外脱出を描いた作品である。プレートテクトニクスなどの最新科学知見を取り入れたリアリティのある設定や、「国を失った日本人がどう生きるか」というテーマが大きな反響を呼んだ。発売直後から空前の大ベストセラーとなり、高度経済成長期の終焉やオイルショック、災害への不安といった当時の社会情勢とも連動し、それまで一部の愛好層にとどまっていた「SF」というジャンルを一般へ定着させる大きなきっかけとなった。1974年には第27回日本推理作家協会賞および第5回星雲賞日本長編部門を受賞した。
本作は刊行直後から数多くのメディアミックスが展開されている。特に1973年と2006年の映画化作品は大ヒットを記録した。2006年には、谷甲州との共著として未完であった続編『日本沈没 第二部』も刊行された。

kinjyoのレビュー・評価・感想

日本沈没
10

日本沈没

小松左京の大ベストセラーの映画化。
最初に映画化された方の作品、日本列島の各地で異常な現象が相次いで起きている。地震学者の田所博士が警告をするが、誰も聞き入れない。逆に不安を煽っていると言われてしまい変人扱いに。しかし、時の総理大臣は田所博士を信じて、日本近海の調査を命じる。続々と入ってくるデータには、明らかな異常が認められた。一刻の猶予もならないと、総理は決断する。国民の命を守るために次々と手を打って行くが、1億2000万人の命を救うには問題がありすぎて、とても不可能。受け入れてくれる国は少ない。国土の広い国ならともかく、政治体制の違い、宗教も違う、文化も違う、民族性も違う、悩みに悩む総理と田所博士。ある老人に会いに行く。不思議な老人だ。まるで仙人のような老人が言う。いっそのこと日本人は、島とともに死ぬべきと。それが日本人にとって1番幸せなことだと。日本に生まれ、日本で死ぬ、日本人にはそれがふさわしいと。私はこの場面を見て、泣いてしまいました。当時10代でしたが、このセリフに胸が詰まりました。
ドラマも素晴らしい。特撮も目を見張るよう出来映え。日本映画史に残る名作。今見ても色あせることはない。
草薙剛版の映画も見ましたが、この作品には遠く及びません、残念でした。
監督・森谷伺朗、主演・小林桂樹・丹波哲郎・藤岡弘・いしだあゆみ。