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心温まる作品です。
「今を生きる若者」「若者の社会参加」など、「若者」というキーワードがあふれる世の中、「70歳のインターン」という単語にはかなりの衝撃でした。
定年退職したあと悠々自適に暮らしてきた70歳のベンがアパレルのECサイト(ショッピングサイト)を運営している会社にシニア枠のインターンとして働き出します。
ワーキングママであり、仕事に全身全霊を傾けるチャーミングな女性、アンのアシスタントを担当することになったベンですが、彼が70歳であることや自分の仕事を失敗したくないというプライドからベンを避けていきます。
仕事が貰えず暇な時間を過ごしていたベンですが、とにかく出来る男で運転手をやらせたら誰よりも道に詳しく、誰も片づけないちらかったデスクをささっと片づけしまうし女が泣いていたらハンカチを出す…。
周りの社員から徐々に信頼されるようになります。
子育てが大変なことや夫の浮気によって心が疲れ始めたアンをベンは最後まで温かい言葉をかけていきます。
そういったこともありアンはやがて彼を必要としてきます。
彼の好奇心や人生経験の豊かさが表情、仕草などに表れていて、人生の教科書のようです。
「亀の甲より年の功」という言葉が一番しっくり来る人物です。