なぜかハマる1冊
主人公には特別な何かがある。
というよくあるパターンのものですが、あるきっかけで強くならざるを得なかったという鬼殺しの物語です。
初めから特別な力があったわけではなく、必死に努力をし、経験を重ねて強くなっていく姿に惹かれます。
読み進めていくと「あの時の伏線はここで回収されるのか!」というちょっとしたワクワクもあり、今後を推測するという楽しみ方もできます。
戦闘中であっても鬼と人の両者がコミカルに描かれている部分があったり、売り言葉に買い言葉の場面があり見ていてクスッとしてしまうはずです。
鬼となった妹を連れた主人公に対して、初めはきつい言葉を掛けたり処罰を与えようとしていた"柱"と呼ばれる人たちも、主人公そして鬼となった妹と共に悪鬼を滅ぼすために戦ったことで、2人を認める柱も現れ接し方が変わっていく様子は見ていて感動します。
敵の鬼側にも鬼となった理由があり、塵となって消える直前にその理由について触れられていて涙無しでは見れない内容もあり、敵にも関わらず同情してしまいます。
主人公だからといってすべての戦いに勝つわけではなく、助っ人が来なければ負けていたという戦いもあり、そこがまた他の作品とは違い見ていて飽きない1冊となっています。