新作発売! デイヴィッド・ボウイ 活動記録まとめ(アメリカ時代編)
永遠のロックスター デイヴィッド・ボウイを軌跡を年代順に追っていきます。
今回はグラムロックが終わりジギーに別れを告げた時代アメリカ時代にフォーカスします。
新たなボウイ像を作ろうとしますが思った以上に大変だったようです。
アメリカ時代
1973年にジギースターダストというキャラクターに別れを告げたボウイは「Pin Ups」というカバーアルバムを制作します。この作品の背景にはボウイの作り出したジギーという巨大なイメージからの脱却を図り原点回帰を目指したアルバムでした。
1974年になるとそのような脱却路線を目指しながら制作したアルバム「Diamond Dogs」を発売します。
このアルバムはジョージオーウェルの小説「1984年」をモチーフに作られたアルバムだったがオーウェルの遺族からは正式な許可が下りず1984という単語を大々的に強調することなどは許されませんでした。
同じ年に北米ツアーを敢行しますが当時のロックでは考えられないほど巨大なセットや舞台セット導入し絶賛されました。
しかしながら体調不良などにより途中の公演はキャンセルになったりします。
1975年、ボウイは「ヤング・アメリカンズ」というアルバムを発売。このころになるともともとジギーのころから中心だった北米ツアーからわかるようにアメリカよりを対象としたものが完全にアメリカを中心としたアルバム制作までし始めます。
このアルバムは「白人の自分がいかに黒人音楽に近づけるか」というコンセプトのもとつくられていていかにもアメリカンな考えであることがわかります
一方でジョンレノンと共作したシングル「フェイス」もアルバムに影響を与えています
ボウイが初主演した映画「地球に落ちてきた男」も公開されました
1976年 アルバム「Station To Station」は主演映画で疲労しきっていたボウイが薬物などにはまり自身を振り返る、見直すことを余儀なくされた彼が生みだした前作とは全く逆の「白人の自分がいかに黒人音楽を自分の中にとりいれるか」に変化して作られました。
アメリカ時代のアルバム
「Diamond Dogs」…
ジギーに終焉を告げたボウイが初めて作ったアルバム。もともとは小説「1984」をモチーフにして制作してミュージカル化までを考えていたが著者のジョージオーウェルの遺族から許可が下りず自身でそれに代わる存在やコンセプトをつくりあげた。また「裸のランチ」などで有名なウィリアムバロウズから影響を受けたボウイは文章をランダムに切り刻み再構築する「カットアップ」という作詞の手法を初めて音楽に取り入れたアルバムでもある。
「Young Americans」…
アメリカ時代2作目のアルバムである。前作とは打って変わりソウルの要素を取り入れたアメリカ寄りの作風になっている。元ビートルズのジョンレノンと共作した「Fame」が収録されていたり、ビートルズの「Across The Universe」をカバーしている。
「Station to Station」…
前作のソウルを取り入れたサウンドを周到しつつ「黒人音楽に近づくかよりもいかにそれらをとりいれるか」にコンセプトを変化させて作ったアルバム。
次作「Low」でみせる電子音楽への変化の中間地点でもあるアルバム。
次は第二の黄金時代ともいわれるベルリン時代
アメリカ的解釈のアルバム三つのあとボウイは電子音楽に没頭します
ブライアンイーノをプロデューサーに迎えた次作からはベルリン時代といわれ今でもジギーと並ぶ黄金期といわれています。
その時代を次は紹介します