大人だって楽しめる!クレヨンしんちゃん映画の名作4選
子どもたちから絶大な人気を誇り、今や国民的アニメとなった『クレヨンしんちゃん』。原作者である臼井儀人さんの没後も放送は続いており、劇場版も毎年1作ずつ公開されています。そんな劇場版クレヨンしんちゃんシリーズですが、子供だけでなく大人でも楽しめる作品が多いことで知られています。今回はそんなクレしん映画のおすすめを紹介します。
クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険
1996年公開(4作目)
ストーリー
群馬県に新たにオープンしたテーマパーク「ヘンダーランド」。一見ただの遊園地だが、実際は異世界からやってきたオカマ魔女・マカオとジョマとその手下たちの城だった。そうとは知らず幼稚園の遠足でヘンダーランドを訪れたしんのすけは、オカマ魔女たちに捕らえられていたトッペマという不思議な人形からヘンダーランドの招待やオカマ魔女たちの企みを知らされる。オカマ魔女たちの魔の手が家族にまで及んでくる中、しんのすけは両親や世界を守るためにトッペマと共に敵に立ち向かっていく。
劇場版クレヨンしんちゃん初期の名作として知られている作品です。
本格的なファンタジーの世界観やキャラクターがテンポよく描かれ、クレヨンしんちゃんらしくほどよい笑いも盛り込まれています。
また、オカマ魔女の手先たちに対して初めは逃げ腰だったしんのすけが、両親であるひろしとみさえを助けるために一人でも行動していく勇気を出していく成長物語の側面もあります。
コメディアニメとしての側面とジブリ作品のようなファンタジー映画としての側面を持ち合わせた、誰もが楽しめる映画です。
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲
2001年公開(9作目)
ストーリー
日本各地で「20世紀博」という、20世紀の懐かしい暮らしや文化を再び体験できるテーマパークが大好評になっていた。しかしこの施設は実は大人たちを懐かしい空気に染め上げて洗脳し、再び20世紀当時のような世界を蘇らせるための装置だった。洗脳されて心が子供の頃に戻ってしまった大人たちを取り戻すため、しんのすけやひまわり、シロ、かすかべ防衛隊の面々は20世紀博を目指す。
劇場版クレヨンしんちゃんの中でも屈指の名作として知られています。特に作中で出てくる20世紀の描写や、子供の心に戻っていたひろしが記憶を取り戻すまでの回想シーン、クライマックスで敵の野望を防いで未来を取り戻すためしんのすけが必死に駆けるシーンは、子供よりむしろ大人の心に強く響く名シーンです。
公開当時、子供の付き添いで劇場に足を運んだ親の方が感情移入して感動してしまった、ということも多かったそうです。
「クレヨンしんちゃんなのに泣ける!」と話題になり、劇場版クレしんがアニメ作品として評価され始めるきっかけの一つとなった作品です。
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦
2002年公開(10作目)
ストーリー
ある理由で戦国時代にタイムスリップしてしまったしんのすけは、春日城の侍、井尻又兵衛由俊(いじり またべえ よしとし)を偶然救う。しんのすけと後に同じくタイムスリップしてきた野原家は又兵衛や春日城の姫である廉姫と親しくなっていくが、隣国の大名が廉姫との結婚を断られた恨みから春日城に攻め込んでくる。野原家は、圧倒的な戦力を誇る隣国と春日の戦いに巻き込まれていく。
先ほどの「モーレツ!オトナ帝国の逆襲」に続いて屈指の名作として知られる作品です。戦国時代の身分違いの恋を描いた歴史ドラマであると同時に、しんのすけが人の死というものを通じて成長していく様を描くシリアスな側面も持ち合わせています。
また、「大河ドラマより正確」とまで言われた当時の生活描写や合戦描写も見どころです。
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ
2004年公開(12作目)
ストーリー
しんのすけ達かすかべ防衛隊は、遊んでいるうちに「カスカベ座」という潰れた映画館を見つけて中に入り込む。そこでは誰もいないはずなのに延々と荒野が続く映画が流れており、それを見ていたしんのすけ以外のかすかべ防衛隊の面々はいつの間にかいなくなってしまった。友達を探すために家族とともに再びカスカベ座を訪れたしんのすけは、映画の中の世界、19世紀アメリカ風の西部劇世界に入り込んでしまう。しんのすけ達は、元の世界に帰るための方法を探っていく。
本格的な西部劇の物語で、シリアスなシーンも多い異色作です。
また、敵ボスキャラとして登場するジャスティス知事(西部劇の街で圧政を行う悪徳知事)は、他の作品のようなアニメ的でコミカルな悪党ではなく残虐で容赦ない本物の悪人として描かれます。
また、作中でヒロインとして描かれる女の子・つばきに対して、普段のようなナンパノリではなく真剣に恋をしたしんのすけが恋や別れを通じて成長する話でもあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ここで紹介されている作品は名作として語られることも多い作品ばかりです。また、今回紹介した以外にも子供から大人まで楽しめる作品が多いのが劇場版クレヨンしんちゃんシリーズです。
子供向けアニメの映画だと決めつけている方にこそ是非一度見ていただきたいです。思わぬ感動に涙してしまうかもしれません。