老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます(ろうきん8)のネタバレ解説・考察まとめ

『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』とは、FUNAによるライトノベルである。掲載サイトは「小説家になろう」であり、後に講談社から書籍化された。本作の特徴は、異世界転生と経済活動を組み合わせたユニークな設定である。主人公の山野光波(やまのみつは)は、異世界と現実世界を行き来しながら、老後のために金貨を貯めるという目標を持つ。ストーリーは、彼女が異世界での商売を通じて成長し、様々な困難を乗り越える姿を描く。アニメ化もされており、その魅力的なキャラクターとテンポの良い展開が視聴者を引き込む。

『老後に備えて異 世界で8万枚の金貨を貯めます』の概要

『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』とは、FUNAによるライトノベルである。略称は「ろうきん」または「ろうきん8」と呼ばれる。本作は、異世界ファンタジーと経済要素を融合させたユニークな作品であり、主人公の山野光波(やまのみつは)が異世界と現実世界を行き来しながら、老後のために金貨8万枚を貯めるという斬新な設定が特徴である。ミツハが現代知識を駆使し、異世界での商売や冒険を通じて成長する姿が描かれている。
本作の魅力は、異世界でのサバイバルと経済活動をリアルに描写し、読者に新たな視点を提供する点にある。また、ミツハの機転や知恵を活かしたストーリー展開が読者を引き込む。世間に与えた影響としては、異世界転生ものの中でも異色の経済要素を取り入れたことで、多くの読者から支持を受け、シリーズ累計発行部数は大台に乗っている。
題材を語る上で重要なキーワードとしては、「異世界転移」「経済活動」「老後資金」「現代知識」「冒険」「成長」が挙げられる。これらの要素が巧みに組み合わさり、読者に新たな楽しみを提供する作品である。
漫画にもなっており、漫画版の作画者はモトエ恵介だ。掲載誌については、講談社が運営するウェブコミック配信サイト『水曜日のシリウス』で2017年から連載されている。
アニメ化は2023年1月から3月まで放送され、全12話で構成されている。監督は玉田博、シリーズ構成は稲荷明比古、キャラクターデザインは福地友樹が担当し、アニメーション制作はFelixFilmが手掛けた。放送局は朝日放送テレビ・テレビ朝日系列であり、アニメ化によりさらに多くのファンを獲得した。アニメでは、ミツハの冒険や経済活動が視覚的に描かれ、原作の魅力を忠実に再現している。

『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』のあらすじ・ストーリー

崖から落ちて異世界転生

山野 光波(やまの みつは)は大学受験に落ち、海沿いの崖で不良に絡まれていて蹴り倒し揉み合った勢いで崖下に転落、気がつくと異世界にいた。ミツハは腹が減り、歩いても歩いても何もできず、森に入ったところで山菜を採っているコレットに出会い、腹が減りすぎてそこで倒れる。次に山野はコレットの家のベッドで目覚める。言葉は通じていなかったが、コレットの母が食事を用意し、ミツハは薄味だったが空腹は最高の調味料と考えて頂いた。
数日後山野はコレットと山菜採りをしていると、オオカミが2人に襲い掛かろうとしていた。ミツハはコレットを木の上にやり、自分は逃げ惑うが、今まさにオオカミにやられようとした瞬間、地球の自分家の兄の部屋に転移していた。ミツハはすぐさま有り合わせのものをかき集め、再び異世界転移する。ミツハはパチンコや包丁で親オオカミを倒し、群れを退散させる。意識が朦朧とし漂う中、招き猫の姿をしたエネルギー生命体の「それ」と出会う。「それ」は、いろいろな世界を見て歩くのを楽しみとしているのだった。そしてミツハの生きたいという意志によって「それ」の一部が引きちぎられミツハと融合したことで、ミツハは転移能力を得たのだと言ってきた。「それ」は、ミツハに言葉が通じる能力を与えると興味の赴くまま他の世界へ去っていった。ミツハは目覚めるが力尽きて意識を失い、コレットの家で目覚める。ミツハはコレットの怪力ハグの歓迎を受けた後考えた。この異世界と地球を行き来する能力を使って、老後も困らないよう20億円分の金貨を貯めようと決心したのだった。

貯めるための足掛かり

ミツハは20億円分つまり金貨8万枚貯めるために、地球で活動し始める。ミツハはまとまったお金を銀行等からかき集め、まず民間軍事会社「ウルフファング」から戦闘技術を学ぶことにする。次に馴染みの「乙女洋裁店」で異世界に合った勝負服を仕立ててもらう。そして領主のボーゼス伯爵とのコネを作ろうと屋敷を訪ねるが、アポか紹介状がないと会えないと取り合ってもらえない。そこでミツハは領主の子供アレクシスとテオドールが定期的に街に出ているのを聞きつけ、帰り道を張り込み、馬車の前に飛び出してわざと轢かれたふりをする。ミツハは屋敷に運ばれ、異国からの供とはぐれた、跡目争いを逃れてきた高貴な者として見事に振る舞まう。さらに元の世界の万能ナイフを進呈することで好印象を与えることに成功したのであった。身につけてきた養殖真珠のネックレスがとてつもなく高額に見られたので、それを元手に王都に店を出したい旨を伝えると、ボーゼス伯爵は必要な分用意してくれるという。
ミツハは共のものまでつけてもらって王都に向かったのだった。

雑貨屋ミツハ

王都で物件を探し、内装を手配し、品物は地球の100円ショップで準備を整え開店まで漕ぎ着けたミツハであったが、すぐには客は入ってこなかった。やっと来たライナー子爵に仕えている使用人のアンケとブリッタとカルラが来店し、店の商品に多少高額なこともあって半信半疑だったのを、お試ししてもらって食事までサービスしてリンスインシャンプー等を購入してもらう。お土産に渡したアーモンドチョコの詰め合わせにライナー子爵に雇われている料理人のマルセルが衝撃を受け、雑貨屋ミツハに来店する。マルセルはミツハにお嬢様アデレートの貴族界の成人のお披露目パーティであるデビュタント・ボールの相談をした。後日ライナー子爵夫婦とマルセル、その弟子も集まり、ミツハはアデレートのデビュタント・ボールの総合プロデュースをすることを請け負う。お披露目パーティ当日、「乙女洋裁店」で作ったドレスやミツハ直々に指南した料理の演出等があって、アデレートは貴族界に華々しくデビューを飾った。ミツハもライナー子爵たちも大満足の結果となった。

とある日ミツハの元に食堂「楽園亭」の一人娘アリーナが相談にやってきた。ライバル料理店による陰湿な策略により、「楽園亭」は乗っ取りの危機に瀕していたのだ。一緒に働いていた料理人は引き抜かれ、頼みの父親はライバルの料理店がこっそり雇った暴漢に襲われ利き腕を骨折させられていた。ミツハはアリーナと残った見習いに、父親がつきっきりで1週間みっちり料理を教えさせることを指導する。さらに地球の料理で異世界では「ヤマノ料理」と呼ばれ始めていたレシピを「楽園亭」用にハンバーグやオムライスとして教えた。足りない人数は、付き合いのあった女傭兵のグリッドとイルゼをウェイトレスとして雇うことで急場を凌いだ。店は評判を呼び、ライバルの料理店にニセの「ヤマノ料理」を出している疑いをかけられたが連れてこられたマルセルが逆に太鼓判を押したことで箔がついた。ライバルの料理店は「楽園亭」の父親を故意に怪我をさせた疑いで捕まることになる。この日以来「楽園亭」は本格的な「ヤマノ料理」を出すお店として連日繁盛するのであった。

雷の姫巫女

ある日雑貨屋ミツハに高貴そうな1人の少女が買い物にやってきた。たくさん買い物し、帰ろうとしたところに不審な男がその少女を見ているのをミツハは見つける。装備を整え、後をつけると少女はガラの悪い連中に誘拐されている最中だった。「私は雷の姫巫女だ」と名乗り、スタンガンとハンドガンで攻撃したり威嚇したりしていると騎士団が駆けつけ、誘拐犯たちを一斉に捕まえる。騎士団が少女に「大丈夫ですか、王女。護衛を振り切って行動しないでください」と声がけする。少女はこのゼグレイウス王国の第三王女サビーネであったのだ。ミツハは王城に呼ばれ、王と宰相に老眼鏡を勧め、気に入れられる。サビーネは毎日のように雑貨屋に遊びも兼ねて来るようになり、ミツハのことを「ミツハ姉さま」と慕ってくるようになった。特にサビーネはミツハが持ち込んだDVDに興味を持ち、言葉は地球の言葉であったのでミツハのアテレコ付きで、毎日のように視聴を楽しんでいた。国王は宰相のザールにミツハの素性を探らせていたが、ミツハの慎重な行動もあり、全く尻尾を掴ませなかった。

そのうちに国境がきな臭くなってきた。アルダー帝国が攻めてきたのだ。ミツハは城に呼ばれ、サビーネを連れて他国に避難するよう国王に言われる。
国王からミツハは国境を守るべき貴族たちが裏切り、帝国軍には魔物も混じっていると聞いた。ミツハは自分の店を安全なところへ転移させて、また戻してまで守りたいのもあるのでこの申し出を受け入れる。サビーネを迎えにきた時に開かれていた軍事会議に呼ばれた。暗殺者が入り込み軍の総指揮官のアイブリンガー侯爵を狙ってきたのを、ミツハとアレクシスが怪我をしてまで止めてミツハの気が変わる。あえてこの世界にもとの世界のものは限定的に入れていたのを、もう容赦はしないとして、「ウルフファング」を雇い異世界に呼び寄せる。先に隊長さんを異世界に連れてきて信じてもらえた。
そして戦争が始まった。ミツハは雷の姫巫女の出立ちで指揮をし、現代兵器と戦闘車両で圧倒する「ウルフファング」が、次々と敵を倒していく。魔物を操っている魔物使いを倒し、主に農民で構成された敵兵の一部を攻撃することにより、戦意を喪失させる。敵も飛竜ワイバーンに騎乗した空中騎兵を出してくるが、「ウルフファング」も20ミリ機関砲を搭載したハーフトラックを出陣させ、これを撃退する。敵軍からついには古竜まで繰り出してきていた。バリアを張って炎のブレスまで吐く難敵だったが、ミツハがブレスを吐く瞬間に敵の口元まで転移して、構えていたロケットランチャーをお見舞いするとこたえたのか古竜は退散する。それで敵軍は総崩れとなり敗走した。ミツハは城に呼ばれ、国王と貴族たちから褒賞の大量の金貨を貰い、子爵位まで授けられることとなる。

こうしてミツハは領地を得て、ゼグレイウス王国の一員となったのであった。だが金貨8万枚を貯める道はまだ続くのだ。

『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』の登場人物・キャラクター

主人公

山野 光波(やまの みつは)/ ミツハ・フォン・ヤマノ

CV:長江里加
『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』の主人公。黒髪でタフな性格が特徴。18歳の彼女は、高校卒業前に事故で両親と兄を失い、その後の大学受験失敗などの困難な状況に置かれていた。しかし、不良に絡まれ崖から転落した際、謎の生命体のかけらを引きちぎり融合したことで、異世界間を転移する能力を得た。
この能力により、ミツハは異世界の知った場所や強くイメージできる場所へ転移することができる。さらに、謎の生命体は彼女に自己治癒能力と会話相手の言語知識を理解する力を与えた。ただし、治癒能力の副作用として、ミツハの体は成長しなくなり、日本では中学生くらいに、異世界ではさらに幼く見られるようになった。
異世界では、ミツハは「別大陸の王女、姫巫女であったが、王位継承争いを避けるためにこの国に逃れてきた」という設定を使っている。彼女は、大勢の客を迎え入れて大儲けをするよりも、少数の客を来させて一人一人に丁寧な説明をしながら商売をするスタンスをとっている。

主要人物

山野 剛史

CV:福山潤
山野剛史は、光波の2歳年上の兄であり、物語が始まる半年前に両親とともに交通事故で命を落としている。メガネと幅広い知識を持つのが特徴。しかし、その存在は光波の心の中で強く生き続けている。剛史は多彩な興味を持つオタクであり、サバイバルゲームの愛好家でもあった。古いSF作品や時代劇、アニメなどにも深い造詣を持ち、その幅広い知識は光波にとって尽きることのない驚きの源であった。彼のオタク的な知識や趣味は、単なる娯楽以上の意味を持っていた。それは光波の世界観を広げ、想像力を刺激する重要な要素となった。さらに、剛史の前向きな生き方や物事への取り組む姿勢は、光波の人格形成に大きな影響を与えた。興味深いことに、アニメ版では剛史の存在感が一層強調されている。光波が困難な状況に直面し、決断に迷う場面で、剛史が光波の脳内に現れ、アドバイスを送るという演出が増えているのだ。これは、剛史の存在が光波の精神的支柱となっていることを象徴的に表現している。剛史の記憶と教えは、光波の異世界での冒険において、しばしば重要な指針となる。彼のオタク知識は、時として異世界の謎を解く鍵となり、前向きな生き方は光波が困難を乗り越える力となっている。

コレット

CV:立花理香
ボーゼス伯爵領の山村に暮らす癖っ毛の8歳の少女。その年齢からは想像し難い怪力の持ち主で、機転の利く賢明さも併せ持っている。
彼女とミツハの出会いは偶然によるものだった。森の中で意識を失っているミツハを発見したのがコレットだったのである。その後、二人で山菜採りに出かけた際に狼の襲撃に遭遇。この危機的状況でミツハがコレットを救出し、二人の絆はより深まることとなった。
ミツハが村を去る時、コレットは涙ながらに別れを惜しんだ。しかし、これが永遠の別れではなかった。後にミツハが子爵の地位を得ると、コレットは家臣候補としてヤマノ領に招かれることになる。この展開は、二人の再会を果たすと同時に、コレットの人生に新たな章を開くきっかけとなった。

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