死にたい魔女と殺したい店主(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『死にたい魔女と殺したい店主』とは、漫画家・Magikoによるファンタジー漫画作品。集英社のWeb漫画配信サービス『少年ジャンプ+』でのインディーズ連載枠で2023年8月から連載を開始し、2024年2月に終了した。
ダニエル・マクラウドは代々魔女に死を与える死立て屋(したてや)の店主である。ある日やってきたエラという女性を死立てようとしたが、エラに死を与えることができなかった。ダニエルは死立て屋店主としての誇りのため、死によってエラを幸せにするために奮闘するのだった。

『死にたい魔女と殺したい店主』の概要

『死にたい魔女と殺したい店主』とは、漫画家・Magikoによるファンタジー漫画作品。『ジャンプルーキー!』にて初公開され、「2023年03月 ジャンプ+連載争奪ランキング」で1位を獲得。その後、集英社のWeb漫画配信サービス『少年ジャンプ+』でのインディーズ連載枠で2023年8月から連載を開始し、2024年2月に終了した。これから!という雰囲気の中、打ち切りのような形で連載を終了したため、先を楽しみにしていた読者からは残念に思う声が上がっていた。

ダニエル・マクラウドは代々魔女に死を与える死立て屋(したてや)の店主である。死期を迎えた魔女に安らかな死を与えることを生業としていた。
そんなダニエルの死立て屋に、ある日エラという女性がやってきた。ダニエルは死を望むエラを死立てようと手を尽くすが、何をやってもエラを死立てることができなかった。ダニエルは死立て屋としての誇りのため、死を求めるエラのために奮闘していくのだった。

『死にたい魔女と殺したい店主』のあらすじ・ストーリー

死にたい魔女・エラと死立て屋のダニエル

世の中には魔女と呼ばれる魔法を使うことができる女性がいた。老いず長い寿命を持つ彼女らは、自らの死期が訪れるととある店に足を向ける。それが死立て屋(したてや)だ。死立て屋は魔女に死を与える特殊な武器や毒を持っており、長く生きることに疲れた魔女が死を迎えることができる唯一の場所だった。死立て屋の店主ダニエル・マクラウドは今日も魔女を仕立て、自らの仕事の素晴らしさを噛みしめる。

エラを仕立てる方法がわからず苦悩するダニエルの心の声。

そんなある日、エラという女性が店にやってきた。死を購入したいというエラの願いを聞き、ダニエルはいつものように魔女の死期の調査をしようとする。しかし魔力を無効化する沈黙石(ちんもくせき)で作られた死立て屋自慢の武器や毒はエラには全く効かなかった。ダニエルは死立て屋としての誇りをかけてエラを仕立てることを決意する。その誠実さや必死さを見て、エラはダニエルが自分のことを好きなのではないかと勘違いしてしまう。すれ違いや勘違いが錯綜する日々の中で、ダニエルはエラを仕立てるために奔走するのであった。

エラの正体

ダニエルはマクラウド家の職人を集合させ、エラを仕立てるための手法を模索する。みなダニエルに協力的だったが、毒の製造を担当しているダニエルの兄ライアン・マクラウドだけはエラを厄介者扱いして、仕立てることに反対していた。しかしライアンの反対なんてなんのその。ダニエルは必ずエラを仕立ててみせると日々を過ごした。その中でダニエルとエラの仲は深まっていく。

ある日、ダニエルはエラを食事に誘い、エラを仕立てるのはもちろんだが、それ以上にエラの望みを叶えたい、助けたいという気持ちを伝える。その言葉が嬉しくてエラは涙した。エラにはダニエル達に打ち明けていない秘密があったのだ。
食事の後、ダニエルはエラを妻だったクロエの墓に連れて行く。クロエも魔女だったが、ダニエルは彼女を救うことができなかった過去があった。少し祈った後、ダニエルはその場から席を外す。墓前で1人になったエラは、クロエの墓に語りかけた。自分が悪魔であり、魔女を生み出すことになった原因が自分の兄であること。1000年の封印から解き放たれた兄がまた人間界を支配しようと動き出すであろうこと。そして今まで自分はそんな兄から逃げていたこと。最初は勘違いから始まった恋だったが、エラは今ダニエルを心から愛していた。そんなダニエルとダニエルが大事にする死立て屋のため、もし兄が現れた時は自分が兄を止めることをクロエに誓う。

そうしてエラはダニエルと共に死立て屋へと帰っていくのだった。

『死にたい魔女と殺したい店主』の登場人物・キャラクター

主要人物

ダニエル・マクラウド

死立て屋店主のダニエル・マクラウド(右)。

基本的に寿命がなく、死ぬことができない魔女に死を与えることができる死立て屋の店主。両親から店を受け継いだ。完璧主義な一面があり、何をやっても死を与えられないエラに対し、最初は死立て屋としてのプライドを守るためにエラを仕立てることに必死になっていたが、次第にエラが幸せになるために自分ができることでエラを支えていくようになる。兄のライアンに対して嫌悪感を抱いているが、仕事のパートナーとして仕方なく付き合っている。

エラ

死を求めてダニエルが店主を務める死立て屋にやってきた女性。ダニエルの言葉を勘違いして、ダニエルが自分を好きだから必死になってくれていると勘違いするなど、少々天然ボケな面がある。魔女に有効なはずの沈黙石(ちんもくせき)という道具が一切効かず、ダニエルを苦悩させていた。ダニエル達はエラのことをすっかり魔女と思っているが、実はその正体は悪魔。

悪魔は人間と契約することで魔女を生み出すことができ、エラの兄は人間と契約して魔の眷属を増やすことで人間の町を支配しようとしていた。エラはそれを拒み、誰とも契約をしていない。

ダニエルの関係者

ライアン・マクラウド

ダニエルの実兄。死立て屋で使用する毒の製造を担当している。表向きの職業は医者。

非常に優秀で両親からの期待を一身に背負っていたが、それに反発し不真面目な生活を送るようになった。そのため両親の期待が弟のダニエルに向かってしまった。死立て屋を継ぐことから逃げ出したかったが、ダニエルに全てを押し付けるつもりはなかった。ダニエルに対して罪悪感があり、人知れず汚れ仕事を担っている。新たなエクソシスト団体「ガイラー」を立ち上げ、魔女を生み出す原因となった悪魔を倒すために活動している。

ローレンス・マクラウド

ダニエル、ライアン兄弟の従兄弟。ハリーの兄である。沈黙石の加工職人で、ダニエルが使う死立て屋の武器製造を担当。自身が造った武器1つ1つに名前をつけてかわいがっており、エラに破壊された武器の残骸を「ご遺体」と呼び埋葬して弔う。

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