【鹿の王】珠玉のエンターテイメントファンタジー【上橋ワールド】

話題の小説「鹿の王」。その内容について言及する。

人気小説家、上橋菜穂子

星の数程存在する小説家の中で、その地位を不動にせしめる要素とはなんだろうか? おそらくその人にしか書けない物、独自の世界観を描けるかどうかが大きく関わっている様に思われる。
この小説の筆者、上橋菜穂子はまさにその中の一人と言えよう。幼い頃から数多の物語に触れ、そして自信も物語を紡ぎだそうと目指す。
恐らくそんな経験が類を見ない世界を描く事を可能にしているのであろう。
ファンの間では上橋ワールド、なる言葉が存在する。その言葉の意味する所は上記に記した通りであろう。自他共に認める独自の世界観とは一体どんなものなのだろうか? 「鹿の王」の内容に沿って考察していきたい。

「鹿の王」その独自の世界観とは

まずこの筆者の特筆すべき点として、物語の作り込みが挙げられる。
独自の世界を描くにあたって、多数の登場人物、オリジナルの地名などがある。はじめて読む人は聞き慣れない、難解な漢字の使用などで読了し得ない方もいるだろう。しかし、その設定を一度頭に創りあげると魅力的な世界が在り在りとその脳内に浮かび上がるのである。
そして魅力的なキャラ達がその独自の世界で紡ぎだす物語は、どこか懐かしく、それでいて今までに見た事もない体験を読者に与えるものだろう。

Shirou
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@Shirou

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