『神のちからっ子新聞』とは、さくらももこによる手作り新聞風のギャグ漫画作品。『ビッグコミックスピリッツ』で2004年から2008年まで連載された。盆場唯一ら5人の「ボンバー編集部」が作る新聞紙面そのものが漫画となっており、インタビューやコラム、読者の絵などを交えた不条理でシュールな独自構成が特徴。『ちびまる子ちゃん』とは異なるナンセンスな作風で、『コジコジ』へと続く世界観を構築した。単行本は全4巻が刊行後、2019年に愛蔵版上下巻が発売された。
『神のちからっ子新聞』の概要
『神のちからっ子新聞』(かみのちからっこしんぶん)とは、さくらももこによる手作り新聞風の読み物作品である。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて2004年から2008年まで連載され、2005年5月より単行本が刊行された。全4巻。
「愉快なボンバー編集部の面々が届ける前代未聞のスロー新聞」という体裁をとっており、独自の世界観の中で不条理かつシュールなギャグが繰り広げられる。さくらももこの代表作『ちびまる子ちゃん』とは一線を画すナンセンスさを追求した作風であり、1989年から同誌で連載された漫画『神のちから』の系統を継ぎ、のちの『コジコジ』へと通じる独特の笑いの世界を構築している。
作品は、盆場唯一(ぼんば ただかず)、研ケン(けん ケン)、ケロ田カエル(けろた カエル)、鳥見人也(とりみ ひとや)、うんのさしみ(うんの さしみ)の5人の編集部員が作成する一風変わった新聞紙面そのものが漫画になっている。各話は盆場たちが編集する「神のちからっ子新聞」の紙面から始まり、掲載予定人物のインタビュー風景などの漫画部分を経て、再び新聞形式のレイアウトに戻り、インタビュー記事やコラム、読者から届いた絵などが掲載される独自構成となっている。
単行本は小学館から全4巻で刊行されたのち、集英社より原点となった「別冊 神のちからっ子 昔話」の完全版や出張版を収録した愛蔵版が、2019年4月25日に上下巻で刊行された。愛蔵版の上巻には単行本第1巻・第2巻が、下巻には第3巻・第4巻の内容がそれぞれ収録されている。
『神のちからっ子新聞』のあらすじ・ストーリー
ボンバー編集部が届ける奇妙でシュールな市井の人々の記録
架空の壁新聞制作チーム「ボンバー編集部」の面々が、独自の世界観を舞台に発行する手作り新聞『神のちからっ子新聞』を通じて展開する日常を描いた物語。編集長の盆場唯一(ぼんば ただかず)をはじめ、研ケン(けん ケン)、ケロ田カエル(けろた カエル)、鳥見人也(とりみ ひとや)、うんのさしみ(うんの さしみ)といった個性的な編集部員たちが、各地の奇妙な住民や風変わりな出来事を日々取材し、紙面で紹介していく。
取材担当の鳥見人也が、朝起きてからどんな時でも歌い続け、趣味のカエルの卵採りの最中も歌を止めない人物のもとへインタビューに向かうなど、日常に潜む少し変わった人たちの取材と記事作成が繰り広げられる。極端な倹約生活を送る田の倉シミ子(たのくら しみこ)やシュールな活動を展開する「工夫クラブ」の松山くん(まつやま くん)など、一癖も二癖もある市井の人々へのインタビュー記事やコラムを通じ、人間臭い不条理な出来事を新聞の誌面という形式でユーモラスに描き出している。
『神のちからっ子新聞』の登場人物・キャラクター
ボンバー編集部
盆場唯一(ぼんば ただかず)
「神のちからっ子新聞」の編集長を務める優しい男性。新聞を発行できることに大きな喜びを感じており、読者に対しては常に謙虚な姿勢を保っている。人柄は優しいが、紙面のスローガンコーナーで無断立ち読みを注意するなど、道理に反することには厳しい一面も見せる。
研ケン(けん ケン)
「神のちからっ子新聞」の編集部員である男の子。笑顔を絶やさない心優しい性格で、周囲の悩みを和らげる存在。成績や家柄などすべてにおいて「ふつうの下」の人生を歩んでいたが、高校卒業後に働いていたうどん屋で盆場唯一と出会い、編集メンバーに加わった。
ケロ田カエル(けろた カエル)
人間の身体にカエルのような顔を持つ18歳の謎の人物。カエルか人間かは曖昧だが、高校卒業後に編集者となった。情熱的でやる気に満ちている一方、読者からの些細な指摘で酷く傷つくナイーブな一面を持つ。研ケンとは同じアパートの隣同士で暮らしている。
鳥見人也(とりみ ひとや)
「神のちからっ子新聞」で取材を担当する泣き虫なフリーライターの男性。街にいる個性的な人物を取材するが、控えめな性格ゆえ積極的に質問できないことが多い。「鳥を見る人なり」という由来の名を持ち、盆場と焼き鳥店で遭遇したりセキセイインコを飼育するなど、鳥に縁のある人生を送る。
うんのさしみ
「神のちからっ子新聞」でイラストを担当する男性。元は看板店の職人だったが、注文に訪れた盆場と知り合いイラストを描くようになった。ケロ田の不満を抱く研ケンの相談に乗るなど、編集部内でも他人の気持ちを察する余裕を持つ人物。
新聞に登場する人々
堀田道造(ほった みちぞう)
「神のちからっ子新聞」に頻繁に登場する男性。自身の所有する山に無意味な穴を42年間掘り続けた結果、家・家族・収入のすべてを失った。町の人々の家を転々と居候しながら他人の役に立とうと奮闘しており、その様子が紙面で紹介される。
加字山作字郎(かじやま さくじろう)
日常的に新しいことわざを創作しているお菓子工場勤務の年配男性。朝の瞑想中や仕事の休憩時間に考えた創作ことわざは紙面のコーナーに掲載されている。完成したことわざを妻に見せるが、厳しい指摘を受けて落ち込むことが多々ある。
有明良次(ありあけ よしつぐ)
中学校で数学を教える教師。「神のちからっ子新聞」に寄せられた読者の絵に対する講評を担当しており、その的確なコメントで人気を博している。非常に真面目な性格だが、鳥見人也の取材によって自身は似顔絵を描くのが苦手であることが暴露された。
目次 - Contents
- 『神のちからっ子新聞』の概要
- 『神のちからっ子新聞』のあらすじ・ストーリー
- ボンバー編集部が届ける奇妙でシュールな市井の人々の記録
- 『神のちからっ子新聞』の登場人物・キャラクター
- ボンバー編集部
- 盆場唯一(ぼんば ただかず)
- 研ケン(けん ケン)
- ケロ田カエル(けろた カエル)
- 鳥見人也(とりみ ひとや)
- うんのさしみ
- 新聞に登場する人々
- 堀田道造(ほった みちぞう)
- 加字山作字郎(かじやま さくじろう)
- 有明良次(ありあけ よしつぐ)
- 田の倉シミ子(たのくら しみこ)
- 松山くん(まつやまくん)
- 中村お福(なかむら おふく)
- 横島なす実(よこしま なすみ)
- 四葉クローバー(よつば クローバー)
- 『神のちからっ子新聞』の用語
- 神のちからっ子新聞 (かみのちからっこしんぶん)
- ボンバー編集部(ボンバーへんしゅうぶ)
- 工夫クラブ(くふうクラブ)
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