お金がなくてもここまでやれる!低予算で成功した迫力の映画たち

ハリウッドの大作はどれも製作費が100億円を超えるのが当たり前のような作品ばかり。そんな中で、決して多いとは言えない予算で大作に負けない迫力の映像を作り上げた映画も数多くあります。今回はそのような映画を紹介していきます。

そもそも映画の製作費ってどれくらい?

メジャーな映画は1本作るのに億単位のお金がかかるものです。映画の製作費について、ハリウッド映画を例に見てみましょう。
ハリウッドでは概ね、5000万ドル(約50億円)前後で中堅規模の作品、8000万(80億円)ドルを超えると大規模な映画、1億ドル(100億円)越えの製作費だと大作扱い、という位置づけになっているようです。
有名映画を例にあげると、「ターミネーター2」が約100億円、あの「タイタニック」はなんと約280億円以上もの製作費がかかっています。
このように100億もの製作費をぽんぽんつぎ込んで作られるハリウッド映画に対して、低予算でそれに負けない迫力を生み出している映画を挙げていきます。

第9地区

「第9地区」は2009年のSF映画で、地球で難民として暮らすエイリアン達を管理する役人の主人公が謎の薬品を浴びたため事件や陰謀に巻き込まれていくという内容です。
この映画はハリウッド作品としては少ない30億円という製作費で作られました。しかし広大なスラム街やエビと虫の合わさったようなエイリアン、SFチックな武器やさらには巨大ロボットまでが大作に劣らない高いクオリティのCGで描かれ、迫力の映像を見せてくれます。
ただし、グロテスクなシーンがやや多いので苦手な方は要注意です。

スカイライン -征服-

宇宙人による侵略を、マンションに立てこもって生き残った市民の目線から描く2010年製作のSFパニック映画です。
この映画の製作費はわずか10億円。
ロケーションはほぼ1棟のマンション近辺のみ、無名の俳優を揃え、予算をできるだけ映像につぎ込んでアクションシーンやエイリアンを見せることにこだわったことが伺える作品です。
特にエイリアンの造形へのこだわりは、へたな大作映画を超える出来です。

モンスターズ/地球外生命体

エイリアンが棲みついて封鎖された地域を通過してアメリカへ帰ろうとする男女を描いた、ロードムービー風のSF映画です。
製作費はなんと日本円で5000万円程度。しかしエイリアンものの映画をロードムービーとして描くという斬新な手法や作品の独特な空気が評価を受けて話題を呼び、予算の10倍近い興行収入を生みました。
こちらもアイデアで勝利した映画といえるでしょう。さらにこの映画、続編も製作されています。

この映画の監督は、この作品が評価され2014年に公開されたハリウッド版ゴジラの監督を務めています。

SPACE BATTLESHIP ヤマト

最後は邦画から一つ。
2010年に公開され、キムタクが主演を務めたことで話題になった「宇宙戦艦ヤマト」の実写版です。
原作ファンからの評価はあまり良くなかったようですが、映像面に着目してみると中々見どころのある映画です。
製作費は約20億円。邦画としてみるとかなりの大作ですが、ハリウッドと比べると低予算といえるでしょう。その予算で壮大なストーリーのSF映画を作り、中々の迫力の映像を見せてくれているのは大健闘といえます。邦画で、宇宙でのCGバリバリの大規模な戦闘シーンが見られるようになるとは…
監督は山崎貴さん。「三丁目の夕日」シリーズや「永遠の0」、「寄生獣」などを手掛けた方です。日本でCGをふんだんに使った映画を作るのは圧倒的にこの人が一番上手いのでは。

まとめ

いかがだったでしょうか。
ハリウッド大作の数分の1、数十分の1の予算でも技術やアイデアを駆使して高いクオリティの迫力ある映像を見せてくれる映画はたくさんあります。製作費に着目して映画を見ることはあまりないかもしれませんが、このような視点を持つと、また映画を見る目が変わるのではないでしょうか。これを機に新たな視点から映画を見てみては?

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@keeper

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