田中将大のキメ球「スプリット」、ダルビッシュの「スライダー」を解説

ここではプロ野球界で活躍する田中将大の「スプリット」や、ダルビッシュ有の決め技「縦スライダー」、岩隈久志の「フォーク」について解説する。投げ方や軌道の特徴、他の選手からの評価などを掲載している。

【全て落ちる球です。回転数、球速、落ち方などに違いがあります】

田中将大投手のスプリット

スプリット(SFF)の握り方。“split”とは、「縦に割る」の意味です。

勝ち続ける田中の原動力は、米大リーグで「スプリット」と呼ばれる、打者の手元で鋭く落ちるフォーク

フォークボールと似た握りから投じられ、より速い球速で小さく落ちる変化球

フォークボールがボールを指で挟んで握るのに対し、SFF(スプリット)は指を開いて握る

フォークボールの握りは人差し指と中指でボールをしっかり挟みますが、スプリットの場合はツーシームを投げるときのように縫い目を縦にして、どちらかの指を少し開いて握るというくらいの感覚のようです。

フォークの握り

指が開いている

ボールの大円(いわゆる赤道)の、縫い目の無い部分を人差し指と中指の各々の横の部分で挟んで握る

スプリットの握り

ボールの大円(いわゆる赤道)を、人差し指と中指の掌側から横の部分を縫い目に当てて握る.

フォークより多く直球よりは少ないバックスピンが掛かり、フォークよりも直球に近い球速で打者の近くで落ちる変化となる

フォークより多く直球よりは少ないバックスピンが掛かり、フォークよりも直球に近い球速で打者の近くで落ちる変化となる。打者にとってSFFはフォークよりも見極めが難しい球種である。

出典: ja.wikipedia.org

化の小さい物はバットの芯を外して内野ゴロを狙う時などに多用されるが、変化の大きい物は空振りを狙うことも出来、マイク・スコットなどは変化の大きいSFFで多くの空振りを奪った。

田中投手が2011年から本格的に投げ始めたこの球種は、140km/h越えの球速で鋭く落ちます。
腕の振りはストレートと同じ意識で、ボールを叩きつけるイメージで投げます。

出典: henkakyu.web.fc2.com

本人曰く、雑誌に載っていたファルケンボーグの握りをそのまま使っているとのこと。
そのため、握り方で自分が特に意識していることはないそうです。

・田中将大投手のスプリットの評価

エースのCC・サバシアは、伝家の宝刀のあまりの落差に「あのスプリットは汚いよ」と最大限の賛辞を送っている。

特に宝刀・スプリットは正捕手マキャンをして「テーブルの上から落ちるような鋭さ」と言わしめる。

メジャーのスカウトは田中将大のスプリットはコントロールも良く、世界一のスプリットと絶賛。

出典: matome.naver.jp

ダルビッシュ有投手の縦スライダー

ツーシームジャイロの握りに似ている
*スプリットとの違いはジャイロ回転ゆえの減速の少なさ(初速と終速の差が少ない)が特徴

縦スライダーは通常のスライダーと違い、垂直方向に変化します。 フォークの変化に 近い、空振りを狙える変化ですが、フォークほどの急激な減速は無いです。 打者の感覚 ではフォークとは全く違った感覚になり、決め球として非常に有効な変化球です。

出典: search.yahoo.co.jp

出典: ja.wikipedia.org

レンジャーズ ダルビッシュ有投手

Baseball americaの今年のランキングでは、ダルビッシュのスライダーは、ア・リーグ3位となっている。
http://www.baseballamerica.com/majors/mlb-2013-best-tools/

まさしく、メジャートップクラスのスライダー

本人の解説ではジャイロボールにヒントを得て習得したそうです。
手首を立てて振り切ることがコツだそうです。

出典: henkakyu.web.fc2.com

ジャイロボール…漫画MAJORや松坂選手が投げるということで有名になったこのジャイロボール。
変化球というよりジャイロ回転など、ボールの回転を指す場合が多く、ドリルのような螺旋回転のボールを言います。

ジャイロ回転している様子

ジャイロボールとはボールの回転軸と進行方向が一致した球のこと。
具体的な回転は投手または捕手から見て図1の様になります。(図は右回りですが、左回りも)
このジャイロ回転は進行方向に対して回転していても縫い目が変わらない為、縫い目の位置によってストレートよりも空気抵抗を減らしたり(フォーシームやツーシーム)、逆にストレートより大きい空気抵抗を持たせたり出来ます(ワンシーム)。

通常の回転

縦回転(バックスピンがかかっている)している。

dik06245
dik06245
@dik06245

目次 - Contents