
Mr. Big(ミスター・ビッグ)とは、1989年にデビューしたアメリカのハードロック・バンド。「Addicted to That Rush」や「Take Cover」など多数の名曲を世に送り出したバンドである。2002年に一度解散したが、デビュー20周年の2009年にオリジナル・メンバーの4人で再結成。2024年のツアー最後のツアーになると公表していたが、2025年に日本武道館での来日公演が実施され、この公演で活動を終了した。
Mr. Big(ミスター・ビッグ)の概要
Mr. Big(ミスター・ビッグ)とは、1989年にデビューしたアメリカのハードロック・バンド。タラスでデビューし、デイヴィッド・リー・ロスのバンドなどで活躍していたベーシスト、ビリー・シーンが、サンフランシスコの実力派シンガー、エリック・マーティンと出会い、後にレーサーXの光速ギタリスト、ポール・ギルバートと、インペリテリなどで活躍していたドラマー、パット・トーピーが加わり、バンドを結成した。
「Mr. Big」というバンド名はパット・トーピーが考えたものであり、フリーのアルバム『ファイアー・アンド・ウォーター』収録の楽曲「Mr. Big」からきている。
2002年に一度解散したが、デビュー20周年の2009年、13年ぶりにオリジナル・メンバーの4人で再結成した。その後、2018年にパット・トーピーが死去したことを受け、2024年のツアー最後のツアーになると公表していたが、2025年に日本武道館での来日公演が実施され、この公演で活動を終了した。
Mr. Big(ミスター・ビッグ)の活動経歴
Mr. Bigの結成から活動休止まで
Mr. Big
1988年に、タラスやデイヴィッド・リー・ロス・バンドに在籍していたビリー・シーンが中心となり、ソロ・シンガーのリック・マーティン、レーサーXのギタリストであったポール・ギルバート、テッド・ニュージェントやインペリテリなどでドラマーとして活動していたパット・トーピーの4人で結成。バンド名はパット・トーピーが考えた「Mr. Big」となった。翌年6月、アトランティック・レコードよりアルバム『MR. BIG』でデビュー。1991年に2作目のアルバム『リーン・イントゥ・イット』をリリース。このアルバムには、全米No.1シングルとなる「トゥ・ビー・ウィズ・ユー」などが収録された。1993年、3作目のアルバム『バンプ・アヘッド』をリリース。1996年1月に、4作目のアルバム『ヘイ・マン』をリリースした。しかし「風にまかせて」のレコーディングをビリー抜きで行ったことから、人間関係の悪化を招く。
同年11月、初のベスト・アルバム『BIG, BIGGER, BIGGEST!』をリリース。その後、「ミュージックステーション」への出演を最後に活動休止を宣言し、それぞれがソロ活動や別のプロジェクトへと乗り出していった。
活動再開と解散、再結成
1999年、活動を再開しようとした矢先にポールがバンドを脱退。バンドはリッチー・コッツェンをギタリストとして迎え、通算5枚目のスタジオ・アルバム『ゲット・オーヴァー・イット』をリリースする。2000年、バラード・ベスト・アルバム『Deep Cuts』をリリース。しかし収録されたリメイク曲のイントロがビリーの許可なく削除されたなどの理由により、メンバーの人間関係が再び悪化する。2001年8月、6作目のアルバム『アクチュアル・サイズ』をリリースするが、直前にビリーの解雇が発表される。その後、協議によりビリーの解雇ではなくバンドの解散という結論に至った。
2008年5月7日、ロサンゼルスで実施されたポールのソロライブにて、「Mr. Bigのほぼ再結成」が実現する。2009年1月31日、2月1日放送のラジオ番組でオリジナル・メンバー4人による再結成が発表され、どうねん4月には未発表曲のリマスター・バージョンを含むベスト・アルバム『Next Time Around - Best Of Mr. Big』をリリース。5月にはボーナストラックを追加した最新リマスタリングによる1st〜4thアルバムを再発した。2010年12月には、オリジナル・メンバーでは約15年ぶりとなるスタジオ・アルバム『ホワット・イフ…』がリリースされた。
パットの死去と解散
2018年2月7日、ドラマーのパット・トーピーがパーキンソン病により死去。5月23日に「Mr. Big & Friends Celebrate The Life Of Pat Torpey」と題したパットのトリビュート・ライヴが開催された。この公演には、パットと所縁のある多数のミュージシャンが参加した。
2023年4月、新たに発見された未発表音源「Want To Be Wanted 」を収録たデビュー・アルバムの『MR. BIG』が再リマスタリングによりリリースされた。
バットの死去により、2024年までのThe BIG Finishツアーが最後のツアーになることを公表していたが、2025年2月に再び来日公演が開催され、バンドは解散となった。
Mr. Big(ミスター・ビッグ)のメンバー
オリジナル・メンバー
ビリー・シーン(Billy Sheehan)

ベース、ボーカル。本名:William Roland Sheehan。1953年3月19日生まれ。アメリカ合衆国 ニューヨーク州バッファロー出身。
エリック・マーティン(Eric Martin)

ボーカル、ギター。本名:Paul Brandon Gilbert。1966年11月6日生まれ。アメリカ合衆国イリノイ州カーボンデール出身。
パット・トーピー(Pat Torpey)

ドラムス、パーカッション、ボーカル。本名:Patrick Allan Torpey。1953年12月13日生まれ。アメリカ合衆国オハイオ州ペインズヴィル出身。
2018年2月7日、パーキンソン病の合併症により死去。
過去に在籍したメンバー
リッチー・コッツェン(Richie Kotzen)

目次 - Contents
- Mr. Big(ミスター・ビッグ)の概要
- Mr. Big(ミスター・ビッグ)の活動経歴
- Mr. Bigの結成から活動休止まで
- 活動再開と解散、再結成
- パットの死去と解散
- Mr. Big(ミスター・ビッグ)のメンバー
- オリジナル・メンバー
- ビリー・シーン(Billy Sheehan)
- エリック・マーティン(Eric Martin)
- パット・トーピー(Pat Torpey)
- 過去に在籍したメンバー
- リッチー・コッツェン(Richie Kotzen)
- Mr. Big(ミスター・ビッグ)のディスコグラフィー
- スタジオ・アルバム
- 『MR. BIG』
- 『リーン・イントゥ・イット』
- 『バンプ・アヘッド』
- 『ヘイ・マン』
- 『ゲット・オーヴァー・イット』
- 『アクチュアル・サイズ』
- 『ホワット・イフ…』
- 『…ザ・ストーリーズ・ウイ・クッド・テル』
- 『ディファイング・グラヴィティ』
- 『テン』
- Mr. Big(ミスター・ビッグ)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 「Addicted to That Rush」
- 「Just Take My Heart」
- 「Daddy, Brother, Lover, Little Boy」
- 「To Be With You」
- 「Wild World」
- 「Take Cover」
- 「Goin' Where The Wind Blows」
- 「Stay Together」