クトゥルフ神話に登場する魔道書まとめ

ここではアメリカの小説家H.P.ラヴクラフトから始まった物語体系『クトゥルフ神話』に登場する魔導書を紹介する。クトゥルフ神話には様々な魔導書が登場し、旧支配者・旧き神々に関する知識や召喚方法などが記されている。

▼サンの七秘聖典

西洋で長い間話題に上っている書物。
七巻の別々の巻き物になっており、巻毎に違うテーマを扱っている。
「異形の神々」においては「地の七秘聖典」と呼ばれる書物も登場するが、関連は不明。
賢人バルザイはこの書に精通していたといわれ、現在ではドリームランドの僧侶が管理している。
内容は中国語で記されているという事以外は不明。
古代の神々に関する秘典らしい。

▼屍食教典儀

作者は「ダレット伯爵」で、1702年頃に書かれた。
本書ではフランス国内の、人肉嗜食や屍姦行為などを行う邪教について詳細に記述されている。
フランスで出版されたが、出版後ただちに教会によって出版禁止とされた。
ミスカトニック大学に1部、それ以外に13部が現存するという。

▼西欧における魔女信仰

近代的なイギリスの8つ折判で、いろいろな版や印刷のものがある。

中世の魔女集会はキリスト教以前の古代宗教の名残であるという仮説が述べられている。

▼石碑の人々

くすんだ赤色の表紙の詩集。
黒の詩人と呼ばれる著者は、少年時代に体験した超自然現象から悪夢の世界に魅せられるようになった。
この詩集は彼が17才の時、精神病院に監禁される直前に印刷されたもので、1200部が出版された。
ハンガリー旅行中に見た、シュトレゴイカパールの「黒い石」に触発されて記したらしく、その後彼は病院で悲鳴を上げて死亡した。

▼セラエノ断章

書物や写本ではなく、壊れた石版の形で残されたという禁断の書。
シュリュズベリイ博士はセラエノの大図書館に滞在中にその秘密に触れ、一部を英語に翻訳した。
その写本は1部だけが存在し、密封した書類入れに入れられてミスカトニック大学に保管されている。

オリジナルはプレアデス星団の恒星セラエノ(ケラエノ)の大図書館にあった破損した石板。石板には「外なる神」やその敵対者に関する秘密の知識が刻まれていた。
内容は、旧き印やクトゥグア召喚の術法、黄金の蜂蜜酒の製法。

▼ドジアンの書

19世紀の神智学者、ヘレナ・ペトロヴィナ・プラヴァツキー夫人が存在を主張した魔導書。
著書「シークレット・ドクトリン」によれば、「忘れられたセンザール語」で記された、人類最古の写本。
特殊処理の施されたヤシの葉にまとめられているという。
内容は、人類以前のレムリアやハイパーボレアの歴史書である。

▼ナコト写本

クトゥルフ神話で言及される書物の中でも最も古いもの。人類の誕生するおよそ5000年前に地球を支配していた種族の残したもので、氷河期以前に北極圏に存在したロマールの民が人間の言語に翻訳した。そのロマールの民がノフ=ケー族に滅ぼされたとき、最後の1冊が幻夢境(ドリームランド)に持ち込まれ、ウルタールの古のものどもの神殿にて僧侶アタルが保管している。

内容はイースの大いなる種族やツァトゥグァ、イタカ、カダスに関する言及、後催眠による精神操作の方法、時間遡行薬の製法、アフーム=ザーの地球到来までの詳細など。写本の一部には外なる神(蕃神)の印やナコト五角形といったものが記されていて、第八断片には無窮にして無敵の神性ラーン=テゴスに関する詳細な記述が存在する。

▼ネクロノミコン

ラヴクラフトが作中に記した来歴によれば、狂える詩人アブドル・アルハズラットにより、730年にダマスカスにおいて書かれた「アル・アジフ(Al Azif)」(もしくはキタブ・アル=アジフ:キタブは本/書の意)が原典であるとされる。

アルハズラットの最期については諸説があるが、執筆後にダマスカスの路上で白昼、目に見えない怪物に生きたままむさぼり食われたというエピソードが、具体的な伝承として紹介されている。

出典: ja.wikipedia.org

▼ポナペ教典

著者がポナペ島で発見した原典を、ポリネシアとアジアの混血の従者に訳させたもの。
原典はヤシの葉の繊維で作られた紙に書かれており、先史時代の木の板で装丁されている。
出回っているものは著者の死後に印刷されたものだが、オリジナルの写本には劣るという。
オリジナルの写本の所在は明らかではない。
南太平洋に大昔から伝わる宗教の教義について記されている。

▼無名祭祀書

著者であるフォン・ユンツトが世界中を回って見聞した、クトゥルフ、ヨグ=ソトース、ツァトゥグァ、ガタノトーア、シュブ=ニグラス、イグといった恐るべき神々にまつわる古代信仰、秘密の宗派、さまざまな伝承、忘れられた言語などについて記されている。
本書には三つの版が存在するとされる。

▼妖蛆の秘密

著者のプリンはフランドル出身の錬金術師、降霊術師、魔術師で、第九回十字軍の唯一の生き残りを自称していた。十字軍参加時に、捕虜として拘留されていたシリアで魔術を学び、異端審問によりブリュッセルで焚刑に処せられる直前に、獄中で本書を執筆した。

特に中東地域の異端的信仰に詳しく、古代エジプトにおける秘密の伝説・伝承、サラセン人に伝わる占術や儀式・呪文、父なるイグ、暗きハン、蛇の髪持つバイアティスなどの蛇神たちについて記されている。

出典: plagueface.com

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