三大奇書の解説まとめ!『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』は読むと精神に異常をきたすという噂あり!
日本の推理小説・異端文学には「三大奇書」と呼ばれる本がある。『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』の3冊だ。奇書という言葉は本来「面白い、優れた書物」という意味だが、「三大奇書」には「奇抜な、幻惑的な」というニュアンスが含まれており、読むと精神に異常をきたすという噂まで存在する。ここでは「三大奇書」がどのようなものかを解説する。
「虚無への供物」密室!密室!密室!密室!と続く一連の事件、繰り広げられる推理合戦、フーダニットとハウダニットで引っ張り最後の最後で読者に強烈な平手打ち。不思議の国のアリスやら有名なミステリのネタやら、いろいろ盛り込まれているけど、不勉強につき堪能しきれていない部分もおそらく多々。
— 水音 (@mine_twt) 2013.02.10 02:06
kindleでドグラ・マグラと黒死館殺人事件は無料であるのに虚無への供物がないのはなんでだろ。
— yy (@python_spameggs) February 8, 2013
「虚無への供物」中井英夫/ 「ぼくにとって蒼司君は、つねに不思議な誘惑を感じさせる存在だったって。(略)どうしても彼を、ぼくの組み立てた運命どおりに歩かせてみたくなり、あげく断崖の上から突き落としてしまった(略)ただし突き落すからには、彼には新しい翼をつけてやるつもりでいた」
— それっぽく見える文学bot (@hmk_bngk_bot) February 8, 2013
『虚無への供物』はテレビドラマ化されている。
出典: d.hatena.ne.jp
▼『匣の中の失楽』を加えて四大奇書とされる事もある。
さらに「第四の奇書」として竹本健治『匣の中の失楽』(1978年)を加えて「四大奇書」と呼ぶことがあるが、これに異論を唱える人も多い。
出典: www.gpara.com
この本の狙い目はこの特殊な構成にある。一章毎に真実と虚構とが入れ替わる。それ自体を含む大きな架空の中で。
「黒死館殺人事件」を連想したのは、衒学的[1]な要素がとても強かったからで、登場人物である学生達は、自分の推理を披露するのに、数学、物理学、心理学、薬学、魔術…など、自分の得意な分野の知識をふんだんに盛り入れて説明する。
[1]衒学的(げんがくてき)とは…学者ぶるさま。学識をひけらかすさま。ペダンチック。
この話では、各章の間に存在する「不連続線」を乗り越えることにすべてを集中しなければならない。それに全身全霊をあげて集中した挙句、犯人は誰だろうなんて考えてる余裕はなくなる。
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目次 - Contents
- ▼三大奇書①『ドグラ・マグラ』
- 『ドグラ・マグラ』は青空文庫で無料で読む事ができます。
- 『ドグラ・マグラ』は映画化もされています。
- 『ドグラ・マグラ』はCGアニメにもなってます。
- ▼『ドグラ・マグラ』を読み始めるに当たっての参考に。
- 『ドグラ・マグラ』からインスピレーションを得た曲も。
- 『ドグラ・マグラ』を持っている息子が心配なお父さんも...。
- 実際に読んだ人はどうだったのでしょうか?
- ▼三大奇書②『黒死館殺人事件』
- 『黒死館殺人事件』は青空文庫で無料で読むことが出来ます。
- 『黒死館殺人事件』にもマンガ版があります。
- ▼三大奇書③『 虚無への供物』
- 『虚無への供物』はテレビドラマ化されている。
- ▼『匣の中の失楽』を加えて四大奇書とされる事もある。
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