三大奇書の解説まとめ!『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』は読むと精神に異常をきたすという噂あり!

日本の推理小説・異端文学には「三大奇書」と呼ばれる本がある。『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』の3冊だ。奇書という言葉は本来「面白い、優れた書物」という意味だが、「三大奇書」には「奇抜な、幻惑的な」というニュアンスが含まれており、読むと精神に異常をきたすという噂まで存在する。ここでは「三大奇書」がどのようなものかを解説する。

『虚無への供物』はテレビドラマ化されている。

出典: d.hatena.ne.jp

『薔薇の殺意 -虚無への供物-』

1997年にNHK-BSで放映された。深津絵里、仲村トオル主演。全6回。DVD化はされていない。

▼『匣の中の失楽』を加えて四大奇書とされる事もある。

さらに「第四の奇書」として竹本健治『匣の中の失楽』(1978年)を加えて「四大奇書」と呼ぶことがあるが、これに異論を唱える人も多い。

『匣の中の失楽』

中井英夫の推薦を受け、小説雑誌『幻影城』に1977年4月から1978年2月まで連載されていた長編小説で、竹本健治の処女作である。探偵小説でありながら探偵小説を否定する、アンチ・ミステリという体をとる。『黒死館殺人事件』、『ドグラ・マグラ』、『虚無への供物』の三大奇書に影響を受けて執筆された。そのため、奇書のカテゴリに入れるのはいささか早すぎるという意見もあるが、「第四の奇書」とする意見も根強い。

出典: www.gpara.com

竹本健治

1954年兵庫県相生市生まれ。中井英夫の推薦を受けて、雑誌『幻影城』に長編連載という破格のデビューを飾った推理作家。そのデビュー作は『匣の中の失楽』。メタ・ミステリー、アンチ・ミステリー作家としてカルト的な支持を受けている。囲碁棋士並みの腕前を持つ。近年はゲームのシナリオも手掛ける。

この本の狙い目はこの特殊な構成にある。一章毎に真実と虚構とが入れ替わる。それ自体を含む大きな架空の中で。

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「黒死館殺人事件」を連想したのは、衒学的[1]な要素がとても強かったからで、登場人物である学生達は、自分の推理を披露するのに、数学、物理学、心理学、薬学、魔術…など、自分の得意な分野の知識をふんだんに盛り入れて説明する。

出典: takuteku.blog.so-net.ne.jp

[1]衒学的(げんがくてき)とは…学者ぶるさま。学識をひけらかすさま。ペダンチック。

この話では、各章の間に存在する「不連続線」を乗り越えることにすべてを集中しなければならない。それに全身全霊をあげて集中した挙句、犯人は誰だろうなんて考えてる余裕はなくなる。

出典: rhino.blue.coocan.jp

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