社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。』とは、有田イマリにより『月刊少年ガンガン』にて連載の癒し系コメディ漫画である。深夜まで仕事にはげむ「社畜」である伏原の元に、彼女を心配して立ち去らせようと幼女の幽霊が現れる。立ち去らせようとする幽霊ちゃんの一挙一動に、伏原は「可愛い!」と癒されていく。元々は作者のTwitterで公開された本作は、幽霊ちゃんの一途で可愛らしい姿で人気を博し『月刊少年ガンガン』での連載や単行本化、TVアニメ化が決定した。

『社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。』の概要

『社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。』とは、有田イマリによる漫画作品である。最初は作者である有田イマリがTwitterで投稿した漫画であり、2019年9月からは『月刊少年ガンガン』で雑誌連載もスタートした。2022年4月からはTVアニメの放送も開始する。アニメーション制作は『ロウきゅーぶ!』、『天使の3P!』など可愛らしい小学生を描く事に定評のある「project No.9」が担当する。毎日のように残業をこなし、夜遅くまで会社に残っている「社畜」の伏原。ある日そんな彼女に「タチサレ~」という声とともに幼女の幽霊が現れる。伏原の健康を心配して早く会社から去らせようとする幽霊ちゃん。伏原を帰らせようと一生懸命にお手伝いしたり、差し入れをしたりする幽霊ちゃんに伏原の心は癒されていく。幽霊ちゃんを始めとした可愛い幽霊たちに社畜である伏原が癒されていくほのぼのハートフルストーリーである。

『社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。』のあらすじ・ストーリー

ゆうれいちゃんとみゃーこ

社畜の伏原は今日も会社で残業していた。ある日「タチサレ~」と言う声を聞く。その正体は幼女の姿をした幽霊であった。伏原はその幽霊を「幽霊ちゃん」と呼ぶことにする。幽霊ちゃんは毎日遅くまで残業をしている伏原の事が心配になって家に帰らせようとしていた。幽霊ちゃんは伏原を家に帰らせようと、肩もみをしたりお茶の差し入れをする。しかし、そんな幽霊ちゃんによりかえってやる気を出す伏原。ある日、39度の高熱が出たにもかかわらず仕事をする伏原を見た幽霊ちゃんは一段と心配し立ち去らせようとする。「幽霊ちゃんがいたら頑張れる」と言う伏原を見て、幽霊ちゃんは伏原の家に行くことにする。伏原は家に仕事と幽霊ちゃんを持ち帰る。熱で苦しみつつも夜遅くまで仕事をする伏原。幽霊ちゃんはその姿に生前の母である「かかさま」の面影を思い出す。幽霊ちゃんは家を掃除したり、おにぎりを作って応援する。この日から伏原と幽霊ちゃんとの生活が始まる。

ある雨の日、伏原と幽霊ちゃんは道端のダンボールに捨てられた猫を見つける。雨に濡れる捨て猫を心配する幽霊ちゃん。そんな幽霊ちゃんの優しさを感じた伏原は、捨て猫を雨宿りさせようと家に持ち帰える。みゃーこと名付けた黒猫は「自分もご主人のお手伝いをしたい」と思い、ある日人間の姿に変身する。みゃーこはただの黒猫ではなく、人に姿を変える事ができる化け猫であった。人間に気味悪がられるのを恐れて化け猫である事を隠していたみゃーこであったが、その姿を見た伏原はずっと家にいてほしいと思う。拾われた恩を返すためにみゃーこも伏原の家に住むことになる。ある日、伏原が仕事に着ていくYシャツを破いてしまった幽霊ちゃんとみゃーこは町の洋服屋でYシャツを買いなおそうとする。お金が足りなくて途方にくれるみゃーこを見た洋服屋の店主の園田チヨ(そのだちよ)は、伏原を大事に思う気持ちを察してYシャツを無料で譲る。また、チヨには普通の人間には見えないはずの幽霊ちゃんの姿も見えていた。

伏原の住むアパートの隣の部屋から騒ぎ声が聞こえてきた。不審に思い、隣の住人であるイラストレーターの倉橋サツキ(くらはしさつき)の元を尋ねる伏原。うるさくした事を謝る倉橋の側にメイド服を着た一人の少女がいる事に気づく伏原。少女の名前はリリィ。幽霊ちゃんと同じ幽霊メイドであった。リリィの姿が見える事に驚く倉橋。お互いに幽霊が見える事をきっかけに倉橋と知り合いになる伏原。伏原は幽霊ちゃんとみゃーこにもリリィを紹介する。同じような境遇のリリィとすぐに打ち解け仲良くなる。

新生活

年が明けて正月がやってきた。仲良くなった伏原と倉橋は幽霊ちゃん達をつれて初詣にやってきた。自宅近くの人気の少ない神社にやってきた伏原たち。それぞれが祈る中、幽霊ちゃんは誰のものかわからない不思議な声を聞く。謎の声は幽霊ちゃんに伏原と倉橋におみくじを引かせるように指示する。声に従っておみくじを引いた2人は大凶を引く。おみくじには「引っ越せ」と書かれていた。しかし幽霊ちゃんのいたずらだと思い、ふたりはおみくじの忠告を信じようとしない。神社に住む鬼の御子神であるミコは伏原の危機を救おうと動きだす。

その日から伏原と倉橋の家には引っ越しを促す手紙が度々届いていた。毎日の忙しい生活に終わてている伏原は、悪戯だと思いその警告を無視していると、今度は宅配便が届く。その中から出てきたのはミコであった。度々の警告を無視されたミコは自らが神託を伝えるために乗り込んできたのだ。ミコは今住んでいる場所には凶相がでていると言い、引っ越しを勧める。伏原と倉橋は日々の心身の疲弊から、人ならざるものを視認できるようになったとも説明する。「人ならざるものには幽霊ちゃんみたいな純真な幽霊だけではなく危険なものもいる」とミコは忠告するが、伏原はこの力で幽霊ちゃん達に出会えたと感謝する。伏原を変わった人間だと思ったミコは、引っ越しの手伝いを請け負う。その直後、伏原達のアパートで火災が発生。幸いにも怪我人はでなかったものの、アパートは全焼してしまう。ミコは伏原達に新たな住む場所を与えようと、伏原を知り合いの不動産屋へと連れていく。幽霊ちゃん達をミコの神社に預け、伏原は物件探しをすることになる。ミコに連れられてやってきた不動産屋は伏原の旧友である天ヶ瀬香織の不動産屋であった。香織からワケ有りの人たちが住むマンションを紹介される。

幽霊ちゃん達とマンションに住むことになった伏原。そこにマンションの管理人を務める幽霊のコハルが挨拶にやってくる。大家のコハルは、自分の部屋に居候するマルベリー・ヴェローナという死神の少女が伏原に会いたがっていると伝え、伏原をマルベリーの元へ連れていく。。幽霊や死神の姿を見ても動じずに、その可愛さに癒される伏原をマルベリーは気に入る。マルベリーは伏原の身体に負荷(ストレス)が溜まっている事に気づき、身体から負荷を抜き取る。

雪女

伏原と幽霊ちゃん、みゃーこは雪の日に雪幼女という妖精に出会う。親と離れて迷子になっている雪幼女と一緒に両親を探す伏原。雪幼女は無事に父親である雪男に再会することが出来た。
家族旅行にやってきたという雪幼女と雪男は伏原のマンションでお世話になる。翌日、幽霊ちゃんとみゃーこは一緒に観光を楽しむ。テレワークで仕事をする伏原の元に、雪幼女の母親である雪女のユキネが尋ねてくる。娘と夫を奪われたと勘違いするユキネ。その場にいたミコの仲介と伏原が詳しく事情を説明する事で、なんとか誤解を解くことに成功する。元々はこの辺り一帯に住んでいた雪女であったユキネは、温暖化や都市開発でこの地を追われ北国へと移住することになった。その事から人間を嫌っていたが、幽霊ちゃんやみゃーこと暮らす伏原を見て、幽霊や妖怪と共存する人間の可能性を見出す。翌日北国に帰る雪幼女一行。ユキネは伏原に「今度は自分達の住む北国にも遊びに来てほしい」と言って帰っていく。

伏原の家に修道着を来た女の子、アメリアがやってくる。彼女も元人間の幽霊であった。伏原のストレスを解消する奉仕のために訪れたというアメリア。アメリアの優しさに触れた伏原はアメリアを家に居候させる。アメリアは家事も掃除も洗濯もどれも器用にこなしていく。
アメリアに対して、自分達の役割が奪われていると危機感を感じる幽霊ちゃんとみゃーこ。
そんな二人の心配を感じ取った伏原は、大家であるコハルにアメリアの事を相談する。事情を聞いたコハルはアメリアがまだ幽霊と人との付き合い方を詳しく知らないと感じる。今のままでは伏原と一緒に暮らすのは危険だと思ったコハルはアメリアを自分の部屋に住まわせる。

みゃーこは買い物の帰りに捨てられた野良猫の小太郎(こたろう)に襲われる。買い物で買った魚を全て奪われて、怪我までしてしまう。傷を負って帰ってきたみゃーこを見て、伏原は小太郎を怒るが、みゃーこは捨て猫である小太郎にも事情があると考える。みゃーこは小太郎がこのまま人間を襲い続けて捕まってしまうと処分されてしまうのではないかと思い、もう一度話をつけに小太郎の元に向かう。みゃーこは「悪い事はやめろ」と説得するが、人間に捨てられた小太郎の怒りは強く、人に飼われているみゃーこにも怒りをあらわにする。みゃーこは化け猫である過去と自分も捨て猫であった事を話し、小太郎と友達になろうとする。その話を聞いた小太郎はみゃーこを自分の住処に連れていく。小太郎の住処には他にも捨てられた猫が沢山住んでいた。その事を知った伏原は住処に住む捨て猫の引き取り手を見つける。小太郎にも飼い主が見つかるが、小太郎は「野良じゃないと、惚れた女の顔を見に行けないだろ?」とみゃーこへの気持ちを告白し、その誘いを断わる。

伏原の誕生日が近い事を知った幽霊ちゃんは、みゃーこ、リリィ、ミコ、マルベリーたちとお祝いをしようとする。伏原に内緒で誕生日の準備を進める幽霊ちゃん。皆で一緒にイチゴのショートケーキを作ったり、伏原へのお手紙を書いたりと準備を進めていく。幽霊ちゃんとみゃーこが妙によそよそしくなったのを見た伏原は、2人が自分から自立しようとしているのではないのかと思い、仕事にも集中できないでいた。同僚の気配りで会社から早めに帰った伏原が家に着くと、そこには自分の誕生日を祝うために用意されたケーキと幽霊ちゃん達からの手紙が用意されていた。幽霊ちゃん達はお年玉で伏原へ手袋をプレゼントする。「これだけしか買えなかった」と思う幽霊ちゃんとみゃーこであったが、伏原は「2人が選んで買ってくれた」と喜び2人を抱きしめる。

『社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。』の登場人物・キャラクター

主要人物

伏原/社畜さん(ふしはら)

CV:金元寿子
本作の主人公。ブラック企業で働く社畜の女性。独身。仕事により無意識にストレスを抱え込んでいる。その影響で普通は見る事の出来ない幽霊を見る事が出来る。面倒見が良く、困った人は放っておけない性格。可愛いものには目がなく幽霊が見える体質についても、「可愛い幽霊と出会えた」と前向きに捉えている。

幽霊ちゃん

CV:日高里菜
伏原を夜の会社から立ち去らせようと日々奮闘する幼女幽霊。本名は不明。伏原と出会う前は会社に住み込んでいたが、伏原の家に一緒に住むことになった。社畜である伏原の体調を気遣う優しい性格。伏原を立ち去らせようと努力するが空回りすることが多く、逆に伏原のやる気を出させることも多い。伏原のことは「しゃちくさん」と呼んでいる。

みゃーこ

CV:小原好美
捨てられいたところを社畜さんと幽霊ちゃんに拾われた化け猫。普段は黒猫だが、幼女の姿になることができる。幽霊ちゃんより落ち着いた大人びた性格で、家事や料理も器用にこなす。幽霊ちゃんと違い、普通の人間も視認することが出来る。

倉橋サツキ(くらはしさつき)

CV:内田真礼
伏原の隣人のイラストレーターの女性。幼女幽霊のリリィと同居している。在宅での仕事でいつも締め切りに追われている。私生活はだらしなく、家事の全てをリリィが担当している。社畜さんと同じく幽霊の見える体質である。

リリィ

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