画家ゴヤが描いた謎めいた黒い絵の解説・考察まとめ【超ミステリアス!】

スペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤが遺した「黒い絵」とは、自身の住居の部屋の壁に描いた一連の絵画の総称である。黒をモチーフとした暗い絵が多く、見る者に強烈な印象を残す。これらの絵には多くの謎があり、評論家の間でも盛んに議論されているようだ。

黒い絵の中でも、最も謎めいている絵といわれている

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生き埋めにされた犬の表情は困惑に満ちており、自分の状況を飲み込めていないのか、抗うそぶりも見えません

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反射的に恐怖にとらわれる「我が子を食らうサトゥルヌス」と対照的に、「砂に埋もれた犬」を見ていると、じわじわと恐怖が広がっていきます

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「二人の老人」

哲学者のような老人に何かを耳打ちする不審な老人。

そろそろあなたの(死ぬ)番ですと怒鳴っているようでもある

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「読書 (解読)」

一冊の書物を五人の男性が覗き込む様子が描かれている。

「ユーディットとホロフェルネス」

旧約聖書外典「ユデト書」に登場する敵軍の将軍の寝首を切り取った女性ユーデットが描かれている。

英雄的女性の賛歌ではなく、この残忍な絵はどうみても女性憎悪の念、いつか女は裏切るという脅迫概念が加わっているよう

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「自慰する男を嘲る二人の女」

一人の男性がオナニーする様子を二人の女性が覗き込んでいる。

自慰する男の痴呆丸出しの何ともいえぬ表情は印象的

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頭の弱そうな男が陶酔しているのを見て笑っている女が描かれてある。一言でいえば「馬鹿な男の自慰行為」というグロテスクさがある。だがそれだけではない。その様を見て笑う女の表情も同様にグロテスクである

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「異端審問」

「サン・イシードロの巡礼」と似たような構図の絵。先頭にいるのが異端審問官。

ゴヤが当時抱いていた不安、憂鬱、退廃、老い、死、など時代に対する思想や死生観、内面的心情が反映されている

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「レオカディア」

黒色で全身をコーディネートした女性は、どこか死のイメージを連想させる。ちなみに、この絵は聾者の家の入り口に飾られていた。

他の黒い絵の作品があまりにも強烈なのと比べたら、この絵はなんてことない作品に見えるかもしれない。しかし、そこに落とし穴があった

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ダンテの地獄下りへの案内者ウェルギリウスのように、ゴヤの地獄への案内者にレオカディアを仕立て上げたのだ

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岩の上の鉄柵の囲いは墓の所在を示している。その墓にはいったい誰が入っているのか。それはゴヤ本人に違いない

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「黒い絵」の現在

『黒い絵』は、別荘を買い取ったベルギーの銀行家によって1837年のパリ万博に出展されましたが、暗い絵だったので一枚も売れませんでした。そこで、プラド美術館に寄付され、現在に至っている

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関連リンク

www.museodelprado.es

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