ビーチボーイズ(Beach Boys)のネタバレ解説・考察まとめ

『ビーチボーイズ』(Beach Boys)とは、1997年にフジテレビ系「月9」枠で放送されたテレビドラマ。反町隆史と竹野内豊のダブル主演作として話題となり、これまではラブストーリーが多かった「月9」の作品としては珍しく、男同士の友情を軸に描いたことで人気を博した。男同士がゆるく休暇を過ごし、周囲の人々との関係性も育んでいくという設定は後続の作品にも影響をもたらしており、同放送枠で扱われる作品のジャンルを広げるきっかけになったとして語り継がれている。

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『ビーチボーイズ』(Beach Boys)の概要

『ビーチボーイズ』(Beach Boys)とは、1997年にフジテレビ系「月9」枠で放送されたテレビドラマ。反町隆史と竹野内豊のダブル主演作として話題となり、これまではラブストーリーが多かった「月9」の作品としては珍しく、男同士の友情を軸に描いている。人気は回を追うごとに加熱していき、平均視聴率は23.7%、最高視聴率では26.5%を記録。夏の「月9」作品としては、これまでにないほどの人気を獲得した。主人公のひとりである、桜井広海(さくらいひろみ)役を演じた反町隆史にとって出世作となった。
「男同士がゆるく日常を過ごし、周囲の人々との関係性も育んでいく青春作品」という、従来の「月9」から見ると異色ともいえる設定は後続の作品にも影響をもたらした。サスペンスやコメディなど、同放送枠で扱われる作品のジャンルを広げるきっかけになったとして語り継がれている。
テレビドラマ完結直後の1997年9月にはノベライズ版『ビーチボーイズ』が発売された。同年12月27日には総集編、さらに1998年1月には本編の後日談的な作品として位置づけられるスペシャルドラマ『ヤツらはやっぱり海にいた!恋とイルカとカーチェイス、真夏の暑い大冒険』も放送されている。
2010年にはDVD-BOXが、2023年にはBlu-ray Boxが発売されたことでさらに視聴者を増やし、長きにわたって愛される作品として君臨し続けている。
また、2023年12月から、本作のスピンオフスペシャルドラマ『ビーチボーイズに憧れて』の配信が開始された。主演は、スピードワゴンの小沢一敬とチュートリアルの徳井義実が務め、反町も特別出演したことが話題となった。

恋人に振られ、家を追い出されたヒモと、自身のミスでプロジェクトから外されたエリート会社員。生き方も人間性も真逆といえる2人の男は、予期せぬ休暇を手に入れたことで奇しくも同じ海を目指し、民宿「ダイヤモンドヘッド」に身を寄せることになった。従業員用の一室に2人まとめて押し込められることになった彼らは、雑魚寝をしながら生活を共にするようになる。
彼らが衝突しつつも、互いに影響を与え合って友情を育み、町の人々ともかけがえのない人間関係を築いている間にも、長い夏休みの終わりは刻一刻と近づいているのであった。

『ビーチボーイズ』(Beach Boys)のあらすじ・ストーリー

「長い夏休み」のはじまり

恋人の富士子のヒモとして生活していた桜井広海は、彼女にフラれて家を追い出されることになる。一方その頃、大企業のエリート社員として出世街道を邁進していた鈴木海都も、自身のミスでプロジェクトを外されてしまっていたのだった。こうして別々の経緯で行き場を失った2人の男は、それぞれ海を目指すことを決める。
彼らがたどり着いたのは、海辺の町に佇む「ダイヤモンドヘッド」。オーナーの和泉勝と、その孫娘の和泉真琴が2人で切り盛りしている、小さく古い民宿だった。
閑古鳥が鳴いているそこに、広海は持ち前の強引さを発揮してバイトとして転がり込む。さらに、客として訪れていたにもかかわらず、財布を無くしてしまった海都も、広海と共に従業員の部屋で雑魚寝することになる。
性格も生き方も真逆な2人は衝突もするが、なんだかんだと同室での雑魚寝を楽しみ、ダイヤモンドヘッドを拠点にして気ままに日々を過ごすのであった。
しかしそんなある日、勝が「ダイヤモンドヘッドを畳む」と二人に宣言したことで、彼らのお気楽な生活は危機を迎える。そして、自称ではあるが「看板娘」として店を切り盛りしていた真琴は、離れて暮らす東京の母の元に帰ることになった。

ダイヤモンドヘッドの危機

広海と海都も町を出て東京に戻ったものの、彼らは戻って早々に、東京には自分の居場所がないことを悟る。気ままな生活を忘れることもできず、ダイヤモンドヘッドに戻ってきてしまうのであった。勝は孫娘である真琴の今後のためにダイヤモンドヘッドを畳む決意をしていたのだが、そうとは知らない広海は、すっかり経営が厳しかったのだと思い込んでいた。広海は方々へ連絡を取って、仲間たちに自身の自慢のバイト先を宣伝して回り、その結果、元恋人の富士子と海都の恋人である桜がダイヤモンドヘッドを訪れるのであった。
一方、東京で暮らす母親の所に行くように言われてしまった真琴は落ち込んでいた。
休暇を終えて東京に戻った海都が忘れ物をしたため、それを届けに行くという広海の車に乗り込み、真琴も東京へ。勝から「真琴と母親を会わせるように」と頼まれていた広海だが、真琴は母親に会わずに帰ってしまう。
その頃、海都は会社へ辞表を提出し、ダイヤモンドヘッドに戻る決意を固めていた。

勝の死とそれぞれの道

彼らが戻ってしばらく経ち、夏を迎えたダイヤモンドヘッドは徐々に売り上げを伸ばしていた。海都の上司である大崎も家族でダイヤモンドヘッドを訪れ、優秀な社員のひとりだった海都に対し、会社に戻るように説得する。しかし海都はそれを断って町に残り、彼らは充実した日々を過ごしていた。この順調な経営ぶりの反面、勝は真琴が母に会わずに戻ってきたことを知ってしまい、彼女を厳しく叱責する。自分の心を守る選択をした母に対し、真琴の抱いているわだかまりはそう簡単に解けるものではなく、勝は頭を悩ませるのであった。
こうして彼らの夏が過ぎ去っていった頃、サーフィン熱が再燃した勝は、広海や海都を巻き込んでトレーニングに打ち込み始める。しかし、楽しくトレーニングに打ち込み始めた矢先、悪天候の中、意地を張って海に出た勝が海で死んでしまうのであった。
勝の死をきっかけに真琴の母である慶子が町に戻ってきて話し合った結果、勝の忘れ形見となったダイヤモンドヘッドは、春子と真琴の2人で運営を継続ことが決まる。勝の死に衝撃を受けた広海と海都は夢から覚めたような気持ちを抱いていたが、2人は迷った末、新しい道を探すために町を離れることを決意する。
すっかり静けさを取り戻したダイヤモンドヘッドに残された真琴は、したためた手紙を瓶に入れ、祖父や仲間たちが愛した海へと流す。
彼らと過ごした素晴らしい夏への感謝を綴った手紙は海を渡り、やがて遠い国の子供に届くのであった。

『ヤツらはやっぱり海にいた!恋とイルカとカーチェイス、真夏の暑い大冒険』のあらすじ・ストーリー

サウスマリアナ島での再会

広海と海都が「ダイヤモンドヘッド」を去って3ヶ月。2人は偶然にも同じ南の島、サウスマリアナ島にいた。海都はキャンピングトレーラーで生活しつつ、「BLUE DOLPHIN」という会社で海洋生物を捕まえて海外に届ける仕事に従事していた。一方、広海は高級ホテルのアクアリゾートクラブ内にあるプールサイドバー「ダイヤモンドカフェ」を経営し、きらびやかな生活を送っていたのだ。2人は同じ島で生活しながらも、互いがそこにいるとは露ほども考えず、忙しい新生活を送っていた。
そんなある日、広海が働くバーが主催するパーティーに海都がやってきて、彼らは再会したのである。2人は再会を喜び、かつての日々を懐かしんだもののその会話はぎこちなく、どことなく気まずさが漂うのであった。
その頃、「ダイヤモンドヘッド」では、女性だけのクリスマスパーティーが開催されていた。真琴と春子は、そのパーティーに遊びにきた桜と富士子から、2人がサウスマリアナ島に滞在していることを知らされる。

島を訪れる真琴と春子

正月を迎えたある日、春子は商店街のくじ引きの景品に「サウスマリアナ島旅行」の文字を見つける。意気揚々とくじを引く春子だが、当たったのは別府温泉だった。春子はサウスマリアナ島旅行を当てたおばあさんに景品を取り換えてもらい、真琴と共に飛行機に飛び乗った。その頃、海都は自身の仕事の状況が思い描いていたものと違うという現実を目の当たりにしていた。イルカの受け入れ先の条件が整っていないと知った彼は、上司の夏美に詰め寄るのであった。
ある日、広海と海都は訪ねてきた真琴と春子と再会を果たす。2人が以前と変わってしまったことに戸惑いを覚えた真琴は、海都の欠点を指摘した。それに対し、海都は思ってもいない買い言葉で応じてしまう。以前ほど朗らかでなくなった彼らにがっかりした真琴と春子は、落ち込んだ様子で帰国の途につくのであった。
その後、オフィスでボスの電話を受けた海都は、飼育条件の合わない受け入れ先にイルカを運び込むことを告げられる。

逃走劇と帰国

その夜、広海は海都の元を訪れた。海都が「本来海にいる生き物がプールに閉じ込められるのは、どんな気持ちなのだろう」と、自身の仕事に対する複雑な心境について語ると、広海は「自分は、自分で餌を探さなくて済むと考えるかもしれない。楽は楽。」とそれに応じる。互いに自分たちの生き方と向き合いながら、2人は言い争いとも対話ともつかない、とりとめのないやり取りを交わしたのであった。そして広海と海都はこの対話のすえ、犯罪者になる覚悟でイルカを海へ返しに向かう。
イルカを逃がした彼らは警備員の追跡を避けるために逃亡し、パトカーとのカーチェイスの末にガス欠で逮捕されてしまう。
拘留されることになって気が立っていた2人は留置所で口論に発展するが、彼らはそこにいた1人の男に一喝される。2人を注意した男は、見た目はもちろん、英語の発音まで勝によく似ていた。驚いた彼らはそのまま口をつぐみ、留置所で年を越すことになった。
逮捕翌日、ダイヤモンドカフェの従業員である泉の父の口利きで釈放されることになった2人。しかし、なんのお咎めもなしとはいかず、彼らは日本へ強制送還されることになる。
かくして、2人は無事に日本に帰国した。広海がかつて売った愛車のルノーを5万円で買い戻していた頃、ダイヤモンドヘッドには餅つき大会で盛り上がる真琴と春子の姿があった。

『ビーチボーイズ』(Beach Boys)の登場人物・キャラクター

主要人物

桜井 広海(さくらい ひろみ/演:反町隆史)

24歳。お調子者で、極度の楽観主義者。元水泳選手。一見するとかなりいい加減な性格だが、実際はかなり繊細で気遣い屋な一面もある。民宿「ダイヤモンドヘッド」に来る以前はヒモをやっており、料理の腕はかなり優れている。子供の頃は特撮ヒーローの『ライダーマン』が好きだったが、主人公の結城丈二(ゆうきじょうじ)を「結城しょうじ」と言い間違えたり、愛車「ライダーマンマシン」の最高速度を堂々と誤って語るなど、意外と疎い。

反町隆史
(そりまち たかし、1973年(昭和48年)12月19日 - )
俳優、ファッションモデル
本名、野口 隆史(のぐち たかし)
通称ポイズン
埼玉県浦和市(現在のさいたま市南区)出身
研音所属
体重65kg
妻は女優の松嶋菜々子

デビュー当初はジャニーズ事務所に所属しており、GENJIのバックダンサーを務めていた。

鈴木 海都(すずき かいと/演:竹野内豊)

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