パラサイト・イヴ2(PE2 / Parasite Eve II)のネタバレ解説・考察まとめ

『パラサイト・イヴ2』とは、1999年12月に発売されたプレイステーション用ソフト。瀬名秀明氏の同名小説を原案としたゲーム『パラサイト・イヴ』の続編となる。ジャンルは「シネマティックアドベンチャーRPG」で、前作から操作系を一新し、よりアクションシューティングの要素が強くなった。前作より3年後の世界を舞台に、主人公・アヤがネオ・ミトコンドリア・クリーチャーと戦う姿を描く。

『パラサイト・イヴ2』の概要

『パラサイト・イヴ2』とは、1999年12月に発売されたプレイステーション(PS)用ソフト。
前作『パラサイト・イヴ』の3年後を描いた続編になる。
「シネマティックアドベンチャーRPG」というジャンルで、PSハードの限界に挑戦したCGのクオリティの高さが話題となった。
特にTVCMで流された、アヤのシャワーシーンのCGは評価が高かった。
今作では、システム面が前作から一新され、操作系も「バイオハザード」的な操作方法となっている。
RPGと銘打ってはいるが、操作面ではアクション性が強い作品。

アヤの使用する武器は銃がメインとなり、様々な銃が登場し、プレイヤーを楽しませてくれる。
そのため、今作ではアヤ自身のレベルアップは主に「パラサイト・エナジー」の開放のみに使われ、最大HPやMPといった、アヤ本人のステータスは防具を装備する事で強化される。
前作で可能だった武器や防具の強化・合成が出来なくなった代わりに、アタッチメントを装着する事で機能を拡張出来る様になった。
また前作ではなかった武器防具に個別のグラフィックが追加されるようになった。

本作ではマルチエンディングが採用され、ゲーム中のプレイヤーの行動によって異なる3つのエンディングが用意されている。

前作の事件の発端となった「イヴ」はミトコンドリアの進化系であるネオ・ミトコンドリアの女王として、生物の体内にあるミトコンドリアを支配し、異常に活性化させることでN.M.C.(ネオ・ミトコンドリア・クリーチャー)というモンスターを作り出した。
それは「イヴ」がいなくなってからも各地に出現していて、アヤはニューヨーク市警を辞め、それらのN.M.C.を討伐するM.I.S.T.という組織に所属していた。
アヤはいつものようにN.M.C.の出現の一報を受け、その討伐のためにアクロポリス・タワーへと向かう。そこには人間から変身するN.M.C.がいた。
新たなタイプのN.M.C.の出現の調査を進めるうちにアヤは謎の男・カイルと出会い、新たなN.M.C.を製造していた組織の秘密に迫ることとなる。

今作では前作のニューヨークから舞台をロサンゼルスに移しており、砂漠の町などアメリカロケを行った。
また今作の主人公アヤをイメージしたモデルとして当時まだ売り出し中の女優・釈由美子を起用したことも話題となった。

『パラサイト・イヴ2』の用語

ネオ・ミトコンドリア

生物の核細胞の一器官であるミトコンドリアが覚醒し、進化し反乱を起こしたもの。
通常のミトコンドリアは核細胞の支配下にあり、細胞に栄養分を与える役目を持つが、ネオ・ミトコンドリアは核細胞を逆に支配し、生物の体を乗っ取ることができる。
前作ではこのネオ・ミトコンドリアの女王イヴが意思を持ち、メリッサという女性の身体を操り、人間を支配しようとした。
元々このネオ・ミトコンドリアはアヤの姉マヤに寄生していたが、マヤが事故死するとその臓器を移植されたメリッサとアヤの体内で覚醒の時を待っていた。

マンハッタン島封鎖事件

前作『パラサイト・イヴ』でおきた一連の事件のこと。
1997年クリスマス・イヴに起きたニューヨーク州マンハッタン島を舞台とする、ネオ・ミトコンドリア関連事件。
舞台女優メリッサの身体を乗っ取ったネオ・ミトコンドリアの女王を名乗る「イヴ」により、大勢の人々が犠牲となった。
軍はこれ以上の犠牲者を出さないためにマンハッタン島を封鎖して「イヴ」殲滅作戦を実行しようとした。

パラサイト・エナジー(PE)

アヤが、前作で覚醒したネオ・ミトコンドリアを自らの力に変えられるエネルギーのこと。
一般的なゲームでいうところの魔法のようなもの。

ネオ・ミトコンドリア・クリーチャー(N.M.C.)

ネオ・ミトコンドリアによって肉体を支配され、その肉体が基本的構造から大きく変異してしまい、怪物となってしまった生物のこと。自我は残っていない。

アンミック(A.N.M.C.)

人間に擬態するA.N.M.C.

今作より新たに登場した、人工的に作り出された新種のN.M.C.。
A.N.M.C.は、Artificial Neo Mitchondrion Creatureの略。
新しい人類を創造しようとした計画の中で生まれたもので、人の言葉をしゃべるものもいるが、失敗作も多い。
実は人間を実験材料として使っていた。
A.N.M.C.には水中に適応した魚型の「ダイバー」やサバンナに適応した馬型の「チェイサー」、人間に擬態する「ストレンジャー」など、その分類は11種ある。

M.I.S.T.(Mitchondrion Investigation and Suppression Team)

FBIに設置されたミトコンドリアの調査および鎮圧を目的とした機関。通称ミストと呼ばれる。
N.M.C.を駆除するための組織。全米に散ったN.M.C.の対策のため各主要都市に設置されている。

ネオテニー計画

第1次ネオテニー計画は人間の死体を使って人造人間を作ろうとした計画。
第2次は資源不足を乗り切る為に新人類を作る事を目的とした計画で、このときに作り出されたのがA.N.M.C.である。
A.N.M.C.により、人類同士を共食いさせて食物連鎖を閉じる「人類食物環論」が計画の根底にあった。
この計画を行った組織については明らかにされていないが、合衆国をはじめとした多国家が参加していると思われる。

ゴーレム

第1次ネオテニー計画の死体から造られた人造人間。
超人的な能力を持ち、戦闘兵士として運用された。
チェスの駒のコードネームがついており、夜間偵察用の「ナイト」や特殊工作用の「ビショップ」など、それぞれの用途別に名前が付けられている。
No.9の正体は実はこのゴーレムのプロトタイプ。

『パラサイト・イヴ2』のゲームの舞台

M.I.S.T.センター(M.I.S.T. Center)

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