イエスタデイをうたって(Sing "Yesterday" for Me)のネタバレ解説・考察まとめ
イエスタデイをうたって(Sing "Yesterday" for Me)は、集英社『ビジネスジャンプ』『グランドジャンプ』にて1998年から2015年にかけて連載された恋愛漫画。著者は冬目景。大学卒業後、特に目標が定まらないまま過ごす主人公・リクオとリクオの大学時代の友人・榀子、カラスを飼いならす不思議な少女・ハルらの悩みや恋愛模様を描く。
『イエスタデイをうたって』の名言・名セリフ
「ウソつきって 何も失くさないけど何も手に入らないんだよね」
「……ウソつきってさ…… ウソつきって人にキラわれるけど あたしは好きだな」
「ウソついてればどれが本心かわかんないじゃん そーゆーの気楽だよ 他人に対しても 自分に対しても」
「ウソつきって 何も失くさないけど何も手に入らないんだよね」
「あたしウソつきだけど 初めて人に好かれたいと思った あたしも逃げ場失くしたのかもね」
1巻96頁より。自分の気持ちに嘘をついていたリクオは自己変革を試み榀子に告白をする。それを聞いたハルは、嘘だらけの自分とリクオを重ね合わせ尊敬し、よりリクオへの想いを強くする。
自分の好きな人が別の人に告白をするという状況でより一層相手を好きになってしまった切ない場面。
「お友達ってコトはだなー よーするに恋人失格ってコトだよな」
「まー…でもな お友達ってコトはだなー よーするに恋人失格ってコトだよな」
「つーコトはいつか 彼女に本物の恋人が出来て オトモダチとしてはそれを脇で見てなきゃならんわけだな」
「そーいった事態にモヤモヤを抱えながら平然としてられたら立派なオトナだろうよ」
1巻169頁より。榀子に友だちのままでいたいと告げられたリクオは、アルバイト先の先輩に男女間の友情があり得るかを問う。付き合えないからと言って友だちづきあいをやめるのもまた違うと考えたリクオは、榀子に友達のように接するが下心があることを覚えておいてほしいと伝える。
「それがコイの正体だったらちょっとヤだね…理屈じゃないんだもん」
「恋愛に関係なく誰かを求めるってコトはさ 見返りを期待してて それが叶わなかった時 裏切られた気持ちになるんだよね」
「でも…それって スゴーイ自分勝手だよね」
「でも それがコイの正体だったらちょっとヤだね…理屈じゃないんだもん」
2巻133頁より。ハルと映画館に行く約束をしていたリクオは、榀子が急に熱を出してしまったことで約束を放り出して看病に行く。雨の中リクオを待ったハルは、榀子と同じように熱を出してしまう。心配して家を訪れたリクオに、榀子と同じようにと看病をねだるハル。ひとしきり泣いたハルはゆっくりと話し始めた。
思い通りにならない感情に惑わされるハルの辿り着いた一つの答え、分かっていてもリクオへの想いは止められないハルだった。