go-1051492085710345967626@go-1051492085710345967626

go-1051492085710345967626
go-1051492085710345967626
@go-1051492085710345967626
6 Articles
1 Reviews
0 Contributions
0 Likes
go-1051492085710345967626

go-1051492085710345967626のレビュー・評価・感想

朝が来る
9

「その子…私の子です。返してください…」特別養子縁組を描く名作映画

「子供を返してほしいんです」
一本の唐突な電話から始まる本作は、日本の特別養子縁組の実情を描いた名作映画である。
2020年上映
監督:河瀬直美
出演:永作博美、井浦新、蒔田彩珠、浅田美代子
原作:辻村深月『朝が来る』
子供を育てる際に、重要なことは何だろうか。「愛」と答える方が多いと思う。
よく赤ちゃんは「夫婦の愛の結晶」などと表現され、小さい子供を連れている家族を見ると愛を感じることが出来る。しかし、子供が欲しくてもできない夫婦がいることを忘れてはならない。
本作の主人公夫婦は、長年の愛を実らせ素敵な家庭を築いている。自然の流れで「そろそろ子どもが欲しいな」と奥様側からの提案があり、子作りを開始するも、なかなか妊娠に至らない。
病院で検査をすると、夫の精子が無精子病と診断される。手術や体外受精など別の方法を考えて模索するが決して有効な結果には結びつかない。さらには、お互いの気持ちもすれ違い夫もプレッシャーを感じる日々が続いていく…
罪悪感から普段の会話も少なくなる夫は、ついに離婚を考えても構わないと打診をするも、妻から出た一言は意外な一言であった。
「大事なことはお互いを愛する事であって子供がいなくても構わないよ」
その一言で救われた夫は、愛を優先することを誓う。
そんな中、ふとテレビから流れてきた特別養子縁組のドキュメント番組で、「世の中には恵まれずに生まれた子供がいて、その子を養子として家庭と結びつける手助けをしているんです」
物語は動き出す。
本作は、子供が欲しくてもできない夫婦と、真面目に勉学を励むも、若さゆえに子供が出来てしまう少女を軸に描いた作品である。
特別養子縁組制度を題材に、「家族の愛」を描いた本作には感動の一言では語りつくせないドラマがある。邦画ならではの感情の機微を描いた名作である。