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astriu5のレビュー・評価・感想

藤井風
10

歌唱力、ピアノ、ルックス、オーラすべて完璧なのに、なぜかあふれ出る国民の弟感

藤井風の才能を言葉にする時に、多くの人が使う表現がある。
「宇多田ヒカルの再来、いやそれ以上だ」
まさに、その通りである。彼の、歌唱力、表現力そしてピアノの演奏技術にいたるまで、神はいくつの才能を与えたのか。
YouTubeには彼が10代だったころのピアノ演奏などもUPされており、10代とは思えない演奏技術と切なさには、言葉を失うほどである。
また、コロナ禍で無観客開催になってしまった、2021年に日産スタジアムで行われたLIVEがあるが、これがなんとグランドピアノと藤井風の歌のみで構成されているのだ。
ここは、本当にスタジアムなのか?空の上とか、海に浮かんでいるのではないのか?と錯覚するほどに、藤井風の世界観が堪能できる。
当初は有観客の予定のLIVEだったが、感染拡大のため無観客になったが、観客がいないことさえも、演出に感じるほどである。
さらに魅力的なのは、ここまで非の打ち所がないと、さぞかしトークもかっこいいのだろうと普段の話声を聞くと、「あれ?なんかちょっとたどたどしくないか」と皆が少し感じるところである。
なぜかあふれる、決してダサくないけれど、少し田舎っぽいしゃべり方。それでいて英語はペラペラ。
どこか、お菓子をあげたくなってしまうような、今日忘れ物してない?と声をかけてしまいたくなるような、末っ子の弟感。
これでは、魅了されるのは当然である。
まさに、「風」のような、それでいて旋風ではない彼に、どうかこのままの生き方でいてほしいと願わずにはいられないのである。

金色のガッシュ!! / 金色のガッシュベル!! / Zatch Bell!
10

幼少期にアニメを、大人になってコミックを

『金色のガッシュ!!』、私にとってこの作品と出会えたことは至上の喜びであり、生涯これ以上の作品に出会えることは数少ないだろうという悲しみでもありました。
幼少の頃、家に帰るとテレビに飛びついて見ていたアニメ『金色のガッシュベル!!』。
アニメと原作のタイトルが違うのでここでは『金色のガッシュ!!』で統一させていただきます。
天才的な頭脳を持つ中学生清磨は周囲との軋轢を感じて家に引きこもり気味だった。
そんな彼の前に現れた金髪の子供ガッシュは彼の教育係を名乗る。
素性の知れない子供に自分を鍛えなおすと言われ、ガッシュを追い出そうとするも、突如口から放たれた電撃に清磨は唖然とするほか無かった。
この出会いが彼らに降り注ぐ戦いと悲しみの日々の幕開けだと知らずに。
魔物の子供と人間のパートナー、そして本。物語は常にこの三つを意識して進められます。
魔物の子供とは魔界から次代の王を決める戦いに選出され、人間の世界へとやってきた存在です。
彼らの力を引き出すのが人間のパートナー。そして二つの異なる存在を強く結びつけるのが本。
本は人間のパートナーが記述している呪文を読み上げることで、魔物に技を発動させます。
本が無ければ魔物は頑丈なだけの子供であり、人間は本を読み上げるだけでなく、取り上げられたり燃やされないよう死守する役割を持ちます。
本が燃えるということは戦いに破れ、魔物の子供が魔界へ強制帰還となるため、死以上の緊張感が作中に漂っています。
魔物の子供と人間のパートナー。それを結びつける本。一見、単純な構成ではありますが、魅力あるキャラクター達によって果てしない感動が生まれます。
昔の作品なので少々古臭い、もしくは下品だと感じられることがあると思われますが、私は十年後も二十年後もこの作品を手に取って読み返すでしょう。