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頼られ体質な女の子と、友達の日常
小森さんは人からよく頼まれごとをする、少し背の高い力持ちな女の子です。
タイトルから、人に頼まれてばかりでどうしても断れずに損をしている性格なのかな、と思っていましたが、実際に作品に触れてみるとそうではなく、本人も頼まれることを嬉しく思い、頼られないと調子が狂う、という子でした。
その頼られっぷりたるや、ファンタジー漫画の能力者かと見紛うほどで、家族に友達や先生、近所の人から通りすがりの人まで彼女を見るとつい頼みごとをしてしまう有様。
冬に自宅前の雪かきをしていた時には「こっちもお願い」「こっちも…」と、家よりかなり離れたところまで雪かきをし続け、離れた知人宅へ到達してしまうことさえありました。
そんな普通の子とは違った特技、特徴を持つ彼女ですが、勉学や進路、恋愛に悩んだりもする普通の女の子です。
周りの人々は相変わらずですが、彼女と距離の近い友人たちなどは頼るべきところと、自分で乗り切らなければならないところをしっかりと区別し始めたり、小森さんはそれが少し寂しかったり、お互いのバランスをとってまた一つ仲良くなっていったりと、友情物語の側面もあります。
受験など、作中の時間もしっかり進みます。
彼女たちの成長を見守るという楽しみもある、温かみを感じる作品です。