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9rkeeeeeeeenのレビュー・評価・感想

俺たちナマモノ?です
10

アイドル好き超必読!推し同士が結婚してるという妄想が好きな人にもおすすめ

アイドルにかかわらず、俳優や芸人、配信者にいたるまで、いわゆる「ナマモノ」と呼ばれている界隈において、本人バレというのはもっとも禁忌とされることであり、ジャンルは異なれど等しく非公式なルールのもとひっそりと愉しまれている。
本作のストーリーは、そんな「ナマモノ」をアイドルたち本人が目にしてしまうことから始まる。
アイドルユニット「HR」(ホームルーム)のメンバー累と響が、ひょんなことから自分たちのBL二次創作漫画を見てしまい、成り行きから行為に至る。結局お互い好き同士でくっつくというなんともハッピーな商業BLだ。「ナマモノ」を題材とする商業BLにおいて、これが正解だと突き付けてくるような王道ハッピーシナリオで、読み手としては安心感すら覚える。
メインの二人以外にもマネージャーや芸能界の同僚など、魅力的なキャラクターが多く、だれでも一人は好みのキャラクターが見つかると思う。
最初からずっとテンポが良く、サクサク気軽に読めてしまう。基本的にはあほエロのような内容ではあるものの、作画も綺麗で、シナリオもしっかりしているように感じる。
普段3次元のオタクとしても活動している腐女子のみなさんにはぜひおすすめしたい。あなたの好きな二人が付き合ってる、結婚してるという妄想が、もしかしたら現実かもしれないとも思わせてくれる作品だ。

タリーと私の秘密の時間
10

幼児のいるお父さんには絶対に見てほしい

最初にまず映画タイトルをみて、きっとほんわかしたハートフルコメディーなんだなと思っていた。映画の序盤では主人公のマーロが3人目を出産するとういことで、家事育児に翻弄されていた。特に長男は発達障害で手を焼いていて通っていた学校からも転校や家政婦を雇うように勧められる程に。
ここまではごく一般的な家庭の物語だった。しかし、序盤でもタリーは姿を表さなかった。タリーはいったい誰なのか、疑問に思いながら話が進んでいくと、マーロの兄からベビーシッターを雇わないかと提案される。マーロは他人に自分の子供を預けることにすごく警戒していた。
私ももしマーロの立場なら同じ考えを持つはずだ。赤の他人に子供を預けてしまえば、事件事故に巻き込まれる可能性だってある。しかし、心が折れていたマーロは嫌々ながらも雇うことにする。そのベビーシッターがタリーだったのだ。雇われたタリーはマーロの理想的なベビーシッターだった。私もタリーの完璧な姿に驚いた。若いのに、育児も自分のこともこなしていてなぜこんなに完璧なのかととても興味がわいた。
それと同時に分かったのは、夫の育児放棄だ。彼は仕事から帰ってきて、寝室でずっとゲームをしていた。彼はあまり育児とマーロに向き合っていないようだった。ここがこの映画の重要な鍵を握っているように感じた。マーロはタリーの完璧な育児のおかげで、表情も明るくなっていった。見ていてとても嬉しかった。マーロもやっとこれから余裕ができるのではないかと。
終盤になりマーロとタリーは仲良くなって、夜都市へ飲みにいった。ここで疑問をもった。ベビーシッターが育児を放棄してそんな提案いいのか?と。マーロも少しだけならと不安に感じながら承諾したが、案の定つぶれてしまう。車で行ったため、帰りも運転しなければならなかったのだが、ついに事故を起こしてしまった。
そして、ここからタリーの真実が見えてくる。病室で夫はなぜ飲酒運転をしたことについて呆れ果てていた。看護師は夫に「奥さんは極度の睡眠不足です」と告げられる。夫も私も「?」が浮かぶ。「マーロは元気だった。いつもより明るかった」と答えても看護師は信用していないようだった。
そう、これが真実である。タリーは実はマーロが作り出した想像の人物であったのだ。完璧に育児と家事をこなしていたのは寝ずに全てを行なっていたから。現実逃避をしたかったんだろう。そんなマーロに気づかない夫に嫌気がさした。なぜ妻の異常に気づかない?
事故から回復した後、夫は家事育児を手伝うようになった。私はなにかあってからは遅いと感じた。これらよりぜひ子供のいる家庭をもつお父さんには見てほしいと思う。

北斗の拳 イチゴ味
9

北斗の拳イチゴ味

1983年から1988年まで週刊少年ジャンプで連載されていた伝説的な作品「北斗の拳」を本家に近い画風で繰り広げられるギャグ作品。
南斗鳳凰拳の使い手である「サウザー」が繰り広げるギャグパロデイは本家と違って腹を抱えて笑える内容であり、本家を知ってると更に面白さが増す。
南斗の他の使い手達も本家と同じだが性格は全く違い、メタい事情や子供っぽさやら、果ては同性愛等、更にはアイドルデビューしたりと滅茶苦茶な内容になってるがそれがバカ受けしてる程である。
ケンシロウやラオウ、トキ等といった本家の主要人物達もギャグテイストになっており、笑いと不遇さが交わっている様になり、北斗4兄弟であり存在すら忘れられたジャギに至っては周囲の環境の影響でまさかの善人になろうとしている様な後継もある。
サウザーが主役を張っていたのだがストーリー要素のある物語に移行してからは出番が激減し、全く登場しない事もあるがそれでも主役である為かインパクトが多い。
ギャグの影響か、死んでも普通に生き返りその度に何度も再登場する事もあり北斗の拳テイストを含んだギャグを最大限にかましている。
これらを纏めると北斗の拳イチゴ味は本家の画風であるが内容は本家をなぞった北斗の拳のギャグと言う事になる。
北斗の拳を知ってる人やこれに触れて北斗の拳を知ろうとしようという人にはオススメできる一品である。

セックスマシーン!!
10

バンド名で敬遠しないでください

このバンドの名前を聞いて、「ふざけた名前だ」「下ネタの歌ばっかりなんでしょ」と思う人が、たぶん大多数だと思う。
第一印象にとらわれず、是非聴いて欲しい。
このバンドのまっすぐな、とらわれない音楽。

後先考えたらこんなバンド名にしないだろう。NHKにはまず呼ばれないだろうし、民放でも若干の抵抗はある。
実際に放送局から拒否された経験もあり、”バンド名変えたい”というアルバムもリリースしている。
実は1回バンド名を変えているのだが、”セックスマシーン”→”セックスマシーン!!”という潔さ。

音楽って、ロックって楽しくて気持ちいいな!と思わせてくれるバンド。
ラブソングもあるが、回りくどい歌詞はない。
「俺、お前、好きー!お前、以外、いなーい!」と叫ぶ。
私は女ですが、こんな風に言われたい!というわけでは実はなくて。
逆に自分がこんな風にストレートに、相手に言ったことがない。
というか、これからも言えないだろう。
自分の思いに言い訳や飾りを付けない歌詞。それが音楽と共にこちらにドカンと届く。

このバンドを人に薦めるとき、私はアルバムじゃなくてライヴに連れていきたい、と痛烈に思う。
観客を”ゲストボーカル”と呼び、みんながいないとライヴは成立しないと言う。
こんなバンド名なのに、中身がひどく真面目なのだ。
ライブ前のマイクチェックもボーカル本人が行う。
こんな事を言っていいのかわからないが、チケット料もこちらが心配になるほど良心的だ。

繰り返しになるが、まっすぐな、まっすぐなこのバンドの音楽を、是非聴いて欲しい。
いや、聴いて欲しいというよりも体で感じて欲しい。