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7nkurosukeのレビュー・評価・感想

東京喰種トーキョーグール / Tokyo Ghoul
8

深淵を覗く心理ドラマ:『東京喰種トーキョーグール』の衝撃

『東京喰種トーキョーグール』は、石田スイによる原作のアニメ化作品で、ダークファンタジーと心理ドラマの要素を併せ持つ異色の作品です。このアニメは、人間と外見は似ているが人を食べて生きる喰種(グール)という存在との間で起こる、葛藤と共存を描いています。そのグラフィックなビジュアルと深いストーリーラインが視聴者を惹きつけます。

物語の中心は、喰種に襲われた結果、人間と喰種のはざまに立つことになった大学生・金木研(かねき けん)。彼は喰種の世界へと足を踏み入れることになり、自らのアイデンティティと人間としての倫理観との間で深い葛藤を抱えます。金木を中心に、喰種と人間それぞれの立場からの多様なキャラクターが登場し、彼らの背景や動機が徐々に明らかにされていきます。

物語は人間と喰種の間の戦いだけでなく、内面的な葛藤や社会的な偏見にも焦点を当て、視聴者に多角的な視点から物語を考えさせます。アニメの絵柄や作画は暗く哀愁を帯びた雰囲気を美しく表現しており、特にアクションシーンの迫力とキャラクターの感情表現の細やかさが際立ちます。

『東京喰種トーキョーグール』は、その視覚的な魅力とストーリーテリングの深さで、多くのアニメファンを魅了し続けています。一方で原作マンガに忠実ではない部分や、いくつかのキャラクターの深掘りが不足している点が、物語の理解を難しくしていると感じるファンもいます。
それでもこのアニメは人間性について深く考えさせられる作品であり、ダークファンタジーや心理ドラマが好きな人には強くお勧めできます。その複雑なテーマとビジュアルの美しさは、多くの視聴者にとって忘れがたい体験となるでしょう。

極限脱出ADV 善人シボウデス
10

国内の最高峰アドベンチャーゲーム善人シボウデス

スパイク・チュンソフトが2012年2月に出したアドベンチャーゲーム極限脱出ADV 善人シボウデス。
ハードは3DS、今となっては「古いゲーム」の範疇なのですがそれでもなおオススメしたいタイトルのひとつです。

こちらは極限脱出シリーズ全3作のうち2作目のゲームとなります。といっても本作から始めても全く問題ありません。

ジャンルは脱出ゲームとアドベンチャーゲームを合わせたゲームとなり、プレイヤーはストーリーを追いながらも探索やなぞ解きを通して能動的にゲームに参加していきます。
チュンソフトを支えた打越鋼太郎氏がディレクター・シナリオ、ストリートファイターIIのデザインを手がけた西村キヌ氏がデザインを担当。
今はスマートフォンにシェアを奪われつつあるテキストが主体のアドベンチャーゲームですが、国内大手のチュンソフトが送るだけあって
世界観やストーリーの重厚さは今のゲームであっても中々味わえず、その見せ方も歴史を感じさせるほどゲームとしての見せ方をしています。

アドベンチャーゲームの核となるストーリーの部分は、ネタバレになるので詳しくは書けませんが8人の人間が謎の施設に監禁されデスゲームを強要されるところからゲームは始まり、8人が時に協力し時に裏切りながら謎を解き脱出を試みるといった形になります。

特筆すべきはアドベンチャーゲームの基礎システムとなる選択肢によってストーリーが分岐して物語を進めていくシステムを、そのまま世界観に反映させていることです。
シナリオルートがそれぞれ独立しておらず、ひとつのシナリオルートの行動や情報が別のシナリオルートに影響していきます。
同じシーンの同じ選択肢がプレイヤーの進行度によっては別の結果をもたらすこともあります。

プレイヤーは常に選択を迫られます。ゲームなので当然やりなおすことができます。
裏の選択肢はどうだったんだろう?
もしこの人を助けていたらどうなったんだろう?
そんなアドベンチャーゲームでありがちな「ほかのエンディングが見たいから周回する」といったプレイスタイルがそのままゲームシステムになっています。
複数の選択を見れるプレイヤーの体験がそのままゲームの主人公と共有されていきます。

様々なIF世界を体験しながら、プレイヤーと主人公がともに謎を解いていく過程はわくわくが止まりません。

世界観と導線がしっかりしているので進めているうちに疑問がたくさん湧いていきます。
それを解いていく楽しさを最後まで飽きずに提供してくれるなぞ解きアドベンチャーゲームとして最高峰の出来栄えだと思います。

ゲーム性と世界観の融合といった意味ではシュタインズゲートに近いプレイフィールですね。

アドベンチャーが好きな方も、アドベンチャーに飽きてきた方も両方楽しめるゲームとなっています。