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4o3man6のレビュー・評価・感想

聖剣使いの禁呪詠唱
9

ハマる人はハマる不思議な魅力のある作品

2015年1月より放送開始された同名のライトノベルを原作とするアニメ。禁呪詠唱と書いて「ワールドブレイク」と読む。ストーリーとしては異形の怪物である「メタフィジカル」と呼ばれる存在を「セイヴァー」という前世の記憶を保持する特別な人間が討伐する。そんなセイヴァーを養成する学校を舞台に主人公が仲間たちと切磋琢磨する。というものである。
この作品を見た人の評価は大きく分けて二つに分かれると思われる。一つはクソアニメである。深夜帯アニメによくあることであるが、それほど売れているわけではないライトノベルをアニメ化したような作品で全体的に作画が微妙に感じる部分が多い。またストーリーも一見すると、特に一話の段階ではそれほど気を惹かれるような内容では個人的にはなく、ギャグも少し古めに感じる。さらに分類的に俺TUEEEE作品に該当する可能性がある。そのためネットではクソアニメだという声は散見される。

一方で神クソアニメという呼び声も多い。神クソアニメとは一般的にクソアニメだと評されるような作品であるが、その実不思議な魅力がある作品などに使われる誉め言葉の一種である。先に述べた俺TUEEEEに関しては、確かに基本的に主人公は強いのだが、嫌味な感じはせず好青年である。作画が微妙であるという点もまた、いい味を出している。この作品は戦闘がメインとなる作品であるが、初見では爽快感の無い何とも突っ込みどころのある戦闘シーンが繰り広げられる。しかし、そのシュールさが絶妙な魅力を放つのである。狙って作ったものではなく、スタッフのできることをした結果生まれた奇跡のようなものだと言える。
アニメなどにはよくお約束の展開というものがある。このBGMが流れたら主人公は勝つ。この技を使えば主人公が勝つ。といったものだ。この作品にもお約束の展開というものがある。それは「思い…出した!」というセリフである。劇中では敵と戦う際、この言葉をきっかけに主人公が新たな力を発現するのだ。主人公はセイヴァーであるが、前世の記憶をほとんど所持していない。しかし、戦闘で、あるいは日常の中で前世の記憶をどんどん思い出していくのである。この時に流れるBGMがまた、特徴的な曲であり、セリフと曲、二つをセットにしてこの作品の看板といえる部分だと思われる。
以上の点からこのアニメは一部には神クソアニメだと評される。筆者もまたこの作品を非常に気に入り、四回ほど見直し、原作ライトノベルも購入した。非常に人を選ぶ作品であるがハマる人はハマるそんな不思議な魅力のある作品である。

危険なメソッド
9

深層心理学の開祖フロイト、ユング、シュピールラインの不毛な愛の三角関係をスタリッシュに描いた『危険なメソッド』

『危険なメソッド』は2011年の歴史映画で、監督はデヴィッド・クローネンバーグ、出演はキーラ・ナイトレイ、ヴィゴ・モーテンセン、マイケル・ファスベンダー、ヴィンセント・カッセルです。脚本はクリストファー・ハンプトンが2002年の舞台『The Talking Cure』を基にしています。2002年の舞台作品は1993年発表のジョン・カーによるノンフィクション『A Most Dangerous Method: The story of Jung, Freud, and Sabina Spielrein』に霊感を得ています。
第一次大戦前夜に設定されている『危険なメソッド』は分析心理学の始祖、カール・ユングと精神分析学という学問の始祖、ジークムント・フロイト、初めはユングの患者であり、後に女性で最初の精神分析家の一人になる医師ザビーナ・シュピールラインの間の波乱含みの関係を描いています。
英国、カナダ、ドイツの製作会社の共同製作であり、本作はクローネンバークとヴィゴ・モーテンセンの間のコラボの3作目にあたります。また、クローネンバーグの作品としては、英国の映画製作者ジェレミー・トーマスとの合作の3作面でもあり、それまでクローネンバーグは彼とともにウィリアム・バロウズの『裸のランチ』やJ.G.バラードの『クラッシュ』の映画化を手がけてきています。撮影は2010年の5月から7月までケルンのセットで行われ、屋外の場面はウィーンでロケされました。
映画は全世界で2400万ドルの興行収入をあげて、批評家たちから好意的な評価を受けました。多くの批評家は俳優たちの演技とクローネンバーグの監督手腕を賞賛しています。