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2dzebraのレビュー・評価・感想

バンブルビー / Bumblebee
8

再構成されたトランスフォーマーはアメリカ80年代の輝きと共に

実在の自働車や戦闘機が目まぐるしい行程を経て人型ロボットに変身。作品が進む毎に人類の文明とも深く関わっていたストーリーと、ド派手な爆破によるダイナミックな映像でファンの多いマイケル・ベイ監督の「TRANSFORMERS」シリーズは、パート5「The Last Knight(日本題:最後の騎士王)」制作後未完のまま。その後、新たに監督をトラヴィス・ナイトに据えて、世界観や設定を再構成がされた、超ロボット生命体が地球に飛来し自動車などに擬態するもそこでも戦いは避けられず…という基本的な骨子は変わらずに、「バンブルビー」は制作された。

1980年代のアメリカを舞台にする事で、当初ベイ版一作目の前日譚と言われていたが、結局新シリーズとして再出発する事になった。星を二分する戦争の劣勢を覆すべく、母星を脱出し再起の為の拠点として地球に到着した戦士B-127は、訓練中のバーンズ率いる米軍の敷地に現れ多数の負傷者を出してしまう。更には運悪く敵側の兵士ブリッツウイングに発見され、瀕死の重傷を負い、必死にワーゲンビートルをスキャンしたところで機能停止した。彼はそのまま廃車のワーゲンとして回収され、そこで人間の少女チャーリーと運命的な出会いを果たす。そして不完全ながらも再びトランスフォーマーとして奇跡的に復活する。

彼女に「バンブルビー」と名付けられたB-127は発声器官の不調により話すことが出来ないが、それ故の意思疎通の歪みから生じる可笑しさやもどかしさの中で奇妙な関係が紡がれる。しかしそれもつかの間、彼を追って飛来した敵シャッターの策略で、バーンズ達米軍から「悪の侵略ロボット」と誤認されたバンブルビーが追跡されることになる。チャーリーと友人のメモも巻き込んでの逃避行の後、シャッターの恐るべき策謀を知ったバンブルビーとチャーリーは、それぞれ自分の為すべき事に向かって行くが……。

はたしてバンブルビーは誤解を解き敵を倒せるのか?チャーリーは勇気を振り絞り彼を助けられるのか?作品全体に散りばめられた80年代の若者文化やファッションを再現した懐かしきアメリカングラフィティーも見どころの一つです。90年代を描く続編公開も決定しておりそのおさらいとして見るのも良いでしょう。

シャザム! / Shazam!
9

家族ものとしてもいい!

ヒーローものとしても面白かったですし、血の繋がらない家族の話としてもよかったです。里親のもとに、ビリーは行くんだけど、そこには兄弟たちがいてって話で、その中のヒーローオタクが学校で、変わり者として浮いたりするのを見ると、どこでもそういうもんなのかと思ったし、みんながどんどん仲良くなってくのを見ると、家族って血の繋がりじゃないし、兄弟は友達でもあるんだと感じました。ビリーが実の母に会うシーンがこれまた切なくて、母親も後悔はしてるし、他にやり方もあったのかもしれないけど、そうしかできなかったのかなと思うと、ぐっとくるものがありました。
また、力を手に入れたビリーがその力を試したりするところはそれが子どもとしての普通の反応だと思ったし、おもしろかったです。てか、大人でも力を手に入れたら、ああいうことしたくなっちゃいます。アクションもドタバタしていてよかったし、子どもに超おすすめしたい映画でした。私は字幕版で見たのですが、言い回しとかもかっこよくて、なんか短い言葉でビリーを称えたりしてるけど、その言葉には大きな意味合いを込められてるなと思ったりして、感動しました。吹替版は、菅田将暉さんとかが声をしていて、それもおもしろいです。

KOIの病は治らない!
7

不器用な二人が恋を見つけるまで

恋愛をすると、上手くいかなかったり、片思いのうちは、苦しい思いをするもの。この漫画では、その恋の苦しみを病気だと認識し、治療法を研究する医大生と、彼に告白をしてしまったために、被験体として、研究のパートナーにされてしまった女子大生のストーリーです。

理系男子の城ヶ崎にとって、恋の苦しみは研究して治療できるものと信じるものであり、失恋続きの女子大生・幸にとっては、次から次へと新しい恋をして忘れられると信じるものでした。誰でも恋を経験したことのある人ならば、痛みを抱えたこともあるはず。その苦しみが上手く描かれています。そして、城ヶ崎、幸の二人ともが、相手を想うことに幸せを感じる恋愛を知らずに過ごしてきました。

理論的に、現実的に対処したい男性に対して、感情的に満たされたい女性の心理。そういった普遍的なものが、この漫画では大袈裟にデフォルメされて描かれているのだと思います。しかし、恋する相手と想い想われ、一緒にいたいと思うことは男女共通のこと。それを叶えることができずにいたこの漫画の二人は、研究のパートナーという一風変わった関係にドタバタしながら、お互いに成長していきます。恋に対して不器用な二人には共感できるところがたくさんあり、いろいろなエピソードを交えて、恋とは何かということを見つけていくストーリーは、今の時代の男女の感覚に合っているように思います。