あさひなぐ

『あさひなぐ』とは、2011年8月から2020年41号まで『ビックコミックスピリッツ』で連載された、こざき亜衣によるスポーツ漫画である。コミックスは全34巻が刊行され、2020年9月時点で390万部を突破した。作者は編集部から部活動ものを連載で描くことを要請され、以前から興味を持っていた薙刀(なぎなた)を題材にした。
物語は主人公の東島旭(とうじまあさひ)が、薙刀部で部員と共に成長していく姿を描いている。
本作品は「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」で第9位を獲得し、2015年には「第60回小学館漫画賞」の一般部門を受賞した。
2017年に乃木坂46による東宝の企画で、実写化プロジェクトが始まった。舞台は2017年5月から6月にかけて、東島旭役を齋藤飛鳥が演じライブビューイングを含めて約4万人を動員した。また映画は同年9月22日から公開され、旭役を西野七瀬が演じ初日映画観客動員ランキング第2位を記録した。

あさひなぐのレビュー・評価・感想

あさひなぐ
7

みんなキラキラしている

乃木坂さんやアイドルの子たちってキラキラしているので青春映画にぴったりだと思います。ヒロインの旭さんは不器用な感じで、とても共感できました。
薙刀ってそんなにメジャーなものでもないので、それが知れて良かったです。なんとなく女の人、それもキリッとした人がしているというイメージでしたが、本当にその通りで、薙刀をしているとき、みんなキリッとした顔をしていてとても綺麗でした。とくに天才だと謳われている真春役の白石麻衣さんは本当に素敵でした。皆に期待されて、自分でも気が付かないうちにプレッシャーに押しつぶされてしまっていたところとか、部活あるある、青春あるあるって感じです。結局、勝って終わるとかじゃないところもリアルだと思います。
でも、原作は連載だし、本当はもっと色々あるのでしょう。映画だとそれを短くまとめているので、消化不良でした。もっと旭の練習も見たかったし、いろんな試合を見たかったです。部活をあまりきちんとしてこなかった身としては、キラキラしていて身をつまされるところもありましたが、とてもいい映画でした。アイドル映画だと思っていたけど、そんなことなく、すごくいい映画だったと思います。

あさひなぐ
9

キャラクターとアイドルが見事に融合した青春映画です。

なぎなたを通じて成長していく少女たちを描いた、こざき亜衣さんによる漫画「あさひなぐ」を実写化した映画。
主演の西野七瀬さんをはじめ、人気アイドルグループ「乃木坂46」の一期生メンバーが多数出演しています。
西野さん演じる主人公 東島旭は、中学まで美術部だったちょっと鈍臭い女の子。
高校に進学し、華やかな高校生活を思い描き、運動系の部活に入ろうと考えていた。
ところが、ひょんな事から丸め込まれてなぎなた部に入部することになってしまう。
仲間とともに稽古に励み、やがて3年生にとって最後の試合となるインターハイ予選を迎えるが、
圧倒的な強さを誇る國陵高校に決勝で敗退。3年生が引退し再スタートを切ったなぎなた部は、
夏合宿の厳しい特訓を経て、次の大会で再び國陵高校と対戦することになる。
この映画の魅力は、作中のキャラクターとそれを演じる乃木坂4メンバーたちが
見事にマッチしていて、個性が引き立っているところ。
違和感なくスーッと作品に引き込まれます。
部員のメンバーは、本作品のために実際になぎなたを習い、迫力ある試合のシーンも本人が見事に演じています。
防具で表情が見えないのが少し残念ではありますが…。
監督は英勉監督ということもあってコメディー要素も満載。
西野さんが鼻血を出す場面があったり、中村倫也と白石麻衣さんとの掛け合いは必見です。
アイドルグループを卒業しても、女優として各々活躍するメンバーたちが一堂に会するオススメの作品です。

あさひなぐ
8

読みごたえのある作品

「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」9位。2015年、第60回(平成26年度)小学館漫画賞一般向け部門を受賞。またアイドルグループ「乃木坂46」の主演で映画化されたこともあり、話題となっている作品です。
運動には縁が無く中学も美術部、何の取り柄も無い主人公あさひ。ひと味もふた味も違う自分になる、そんな決意を抱き二ツ坂高校に入学。思いがけないことをきっかけに見学に行った薙刀部に一目惚れし、入部することに。今まで運動経験が無いだけでは無く、他の一年生に比べても無いものずくしのあさひが、強い女になりたい。その気持ちだけで、真面目、努力、度胸を武器に二ツ坂高校薙刀部として仲間とともに奮闘していくストーリー。
二ツ坂高校薙刀部だけではなく、ライバル学校や先生といった登場人物までみんな特徴的な性格を持っており、読みながら思わず笑ってしまう物語です。薙刀という身近に無いスポーツですが、あさひの成長だけでは無く、他の部員の成長まで描かれており、物語に入り込みやすくなっています。あさひのひたむきに奮闘する姿に学ぶものが多くあるだけではなく、先輩や後輩、同級生、ライバルたちとの会話やお互いの考え方まで細かく描かれているため共感の持てるところも多くあり、とても読みごたえのある作品です。

あさひなぐ
10

登場人物一人一人が素敵な漫画です。

週刊ビッグコミックスピリッツで連載されている薙刀を題材にした漫画です。
主人公の東島旭は高校1年生で中学時代美術部。ひょんなことから薙刀部に見学に行くことになります。そこで出会った薙刀部のエースの2年生宮路真春に憧れ薙刀部に入部することになります。旭は仲間やライバルとの出会いを経て成長していき、インターハイを目指します。
この作品の見どころの1つは主人公の旭の努力する姿です。旭は決して薙刀の才能に恵まれているわけではなく、最初は練習についていくのがやっとという状態です。こつこつと努力の積み重ねで成長していく姿は心を打たれます。旭は真春のように強くなりたいため、薙刀をはじめましたが、旭が薙刀の選手としてではなく人として強くなっていく姿に注目です。
もう1つの魅力は、登場人物1人1人の成長が綿密に描かれていることです。それぞれの登場人物が思いや悩みを抱えながらも、それを乗り越え前に進んでいく姿はとても感動的です。私は紺野桜という登場人物が好きで、その子は一度薙刀部を辞めようとしてしまいます。そこからの桜の成長していく姿にはいつも涙してしまいます。薙刀の試合のシーンはとても迫力があり、手に汗を握る展開の連続です。ぜひ一度読んでみてください。

あさひなぐ
10

青春スポーツマンガ好きなら必読!

ずっとタイトルが気になっていたのですが、読む機会を逸していました。たまたま一日暇になったのでマンガ喫茶で10巻まで読破。結果、どっぷりとハマってしまい、全巻読んでしまったぐらい面白かったです。
スポーツを題材にしたマンガは数多くありますが、大抵メジャーなものを扱っていますよね。ですがこの作品はなんと”なぎなた”の部活をメインに据えた稀有な作品なのです。”なぎなた”なんて全然知らないし興味が持てないと思うかもしれませんが、一度手に取って読んでみてください。見開きのページは、そのすさまじいまでの迫力に圧倒されます。
あと、他のマンガと違って恋愛要素は薄目です。どちらかというと個々のキャラクターが持つ人生の悩みであったり、部活に対する思いであったり、そういったものすごく現実味のあるところを丁寧に描いているので、読者としては共感せずにはいられません(自分はもう40代ですが、高校の部活での辛さや先輩との確執を思い出して、すごく理解してしまいました)。
もちろん最初は弱くてダサイ主人公なのですが、いわゆる修行パートなどを経て、大会で活躍するようになる様は本当に何巻になってもあきません。周りのキャラもすごく立っていて、どのキャラを応援しても良いと思います(私はけっこうな毒舌キャラの、紺野さくらがお気に入りです。締めるとこではきちんと締めてくれる良キャラ!)。
まだ未読の人はぜひ一度騙されたと思って読んでみてくださいませ。