『ファンタビ』シリーズの2作目!次作につながる重要なストーリーが楽しめる。
『ハリー・ポッター』シリーズの原作者が脚本を手掛けた『ファンタスティック・ビースト』シリーズの2作目で、2018年に公開。
主人公の魔法動物学者であるニュート・スキャマンダーをはじめ、1作目のキャストが続投する。そのほか新たに『ハリー・ポッター』シリーズでもおなじみである、「アルバス・ダンブルドア」役にジュード・ロウを起用するなど、新キャストの投入も期待された。
逃げ出してしまった魔法動物の捕獲が多く描かれていた前作に対し、今作は魔法界やノー・マジ(非魔法使い)界を支配したいと目論む、グリンデルバルドとの対決が中心に構成されている。
もちろん、魔法動物が一切出てこないわけではない。「ここぞ」というポイントでニュートが飼育している魔法動物の力を借りてピンチを乗り切るし、新しい魔法動物も登場する。
今作初登場のベビー・ニフラーはとてもかわいいし、ズー・ウーは付き合いが浅いにも関わらずニュートを助けるが、そのダイナミックさは見事である。
今作のもう1つの見どころとして、ノー・マジのジェイコブと魔法使いのクイニーの恋模様も挙げられるだろう。
2人は恋仲であるが、魔法使い同士の結婚しか認められていない時代に生きていて、クイニーは不満を感じている。ジェイコブの煮え切らない態度にやきもきし、その心の隙間をグリンデルバルドにつけこまれる。その結果起こる結末は、2人のどちらも責められるものではなく、考えさせられる内容である。
以上のように様々な視点から楽しめる作品であるが、やはりなんといっても魔法の映像美には目を見張るものがある。
『ハリー・ポッター』シリーズは原作を丁寧に表現していて、魔法も基本的には詠唱して発動しているが、今作の登場人物はあまり詠唱をせず魔法を使っている。
映画をテンポよく進めるためなのかもしれないが、詠唱なしに次々に繰り出される魔法を見ていると、あっという間に時間が過ぎる。
そして終盤のシーンの全員で臨む大きな魔法…。これは詠唱してからの発動だが、素晴らしい迫力と共に楽しんで見てもらえたらと思う。