井上陽水

井上陽水

井上陽水(いのうえ ようすい、1948年〈昭和23年〉8月30日 - )は、日本のシンガーソングライター。本名は、表記は「井上陽水(いのうえ あきみ)」。血液型はAB型。身長180cm。1969年に「アンドレ・カンドレ」としてデビューし、1971年に本名の井上陽水で再デビュー。1970年代には吉田拓郎と並び、フォーク、ニュー・ミュージック界を牽引した日本を代表するシンガー・ソングライターである。

井上陽水のレビュー・評価・感想

井上陽水
10

美声の男性歌手

日本で美声の男性歌手というと、やはり何といっても『井上陽水』だと思います。その魅力的な高音は、長きにわたって多くの人々を魅了してきました。さらに初期の頃の美しいメロディのラブソングから、徐々に謎めいた独特な歌詞と個性的な旋律の曲へと変化していったその有り様がとても興味深く魅力的です。活動初期に発表された「傘がない」は優れたラブソングですが、1998年にリリースしたアルバム「九段」に収められている怪曲「ビルの最上階」はこれでもかというくらいに溢れてくるブラックジョークに思わず笑ってしまいます。この曲はコンサートでもよく披露されています。やはり陽水でなければ創り得ない個性的な曲だから人気があるようですね!このような幅の広さが陽水の魅力だと思います。そしてそれを支えているのが唯一無二の美しい声というわけです。さらに他のアーティストにも様々な楽曲を提供してヒットさせてきました。特に話題になり大ヒットした「アジアの純真」は女性デュオ、『PUFFEY』のデビュー曲として知られていますが、斬新な詞が光っていますね!この曲の詞は特に90年代半ばに急速に存在感を伸ばしてきた北京や上海などの名前を取り入れて、時代の流行を巧みに捉えていたと言えるでしょう。今後とも要注目です!

井上陽水
8

不思議な魅力を持つ、井上陽水へのあこがれ。

井上陽水という人はフォークシンガー、あるいはシンガーソングライターとして捉えられていることが多い。また、一歌手として、あるいは他の女性シンガーへの楽曲提供をしている存在と認識されている場合もあるだろう。詩人とみる向きもあるだろうし、たまにタモリの番組などにゲストで出てくる不思議なおじさんという側面もある。ただそのすべての側面だけではとらえきれない、というより、本人がそういったカテゴライズを避けているように見える、稀有な存在である。インタビュー番組でもなかなか本音を明かさない。
そういった「柳に風」といったニュアンスでありながら、歌を歌った瞬間に、周りの空気を一気に変えることができ、歌手としての実力は非常に高い。
歌っている内容は摩訶不思議。意味があるようにも聞こえるし、そんな意味を見出されては迷惑だ、と言わんばかりに、本音を隠しうそぶいているようにも聞こえる。
井上陽水の魅力は、すべてを説明しきらないところではないかと思う。どんなに努力して言葉を紡ごうが、伝わらないものは伝わらない。そんな諦観からくるのか、音と音の間に横たわる余韻の部分を感じさせることで、聞いている側が「これはいったいどういうことを歌っているのだろう」と解釈させる。
この、解釈を聞き手にゆだねて決めつけないところ。自由を感じさせるところ。
ここに人々が井上陽水にあこがれつづける所以があると思うのだ。

井上陽水
9

タイトルなし

私は現在30代なのですが、親が好きなこともあり10年以上前から井上陽水の楽曲を聴きはじめました。
一見少し暗い音楽を奏でるイメージのある井上陽水でしたが、音楽が大好きな私は『本当の奥の深い、味のある音楽』というものを知りました。
因みに井上陽水の楽曲は、奥田民生、宇多田ヒカルなどなど、実力派大物ミュージシャンにカバーされていまして、このことからも井上陽水という人間が奏でる音楽の凄さが分かります。
そして、そんな井上陽水の数ある作品から私がかなりお勧めしたいものは、ライブDVD「40th Special Thanks Live in 武道館」という作品です。
このライブDVDには人の心を魅了する要素がとても詰まっていると私は感じています。
40周年を記念したライブDVDということもあり、アルバムなどの少しマニアックな楽曲を知らない人が視聴しても、必ず一度は耳にしたことのある素敵な楽曲が数多くあると思います。
正直、私がこのDVDを初めて観た際「まぁ楽曲は普段からちょこちょこ聴いているし大体想像はつくな。」なんて思って観はじめました。
しかしながら一曲目から言葉を失う様にその世界観に入ってしまいました。
なかなか言葉では伝えづらいのですが、臨場感はもちろん、CDなどの音源以上に楽曲の素晴らしさが胸に響き渡った感じでした。
もし音楽が好きで、幅広い楽曲を聴きたい方には是非お勧めしたい一枚になっていると私は自信を持って言えます。