ジャックと天空の巨人 / Jack the Giant Slayer

ジャックと天空の巨人 / Jack the Giant Slayer

『ジャックと天空の巨人』(原題:Jack the Giant Slayer)とは、2013年のアメリカのファンタジー・冒険映画である。監督はブライアン・シンガー、出演は、ニコラス・ホルト、エレノア・トムリンソン、ユアン・マクレガーなど。イギリスの童話『ジャックと豆の木』と、民話『巨人退治のジャック』を基にしている。馬と引き換えに不思議な豆を手に入れた貧しい農夫の青年ジャック。城から逃げ出したイザベル姫が、雨宿りのために彼の小屋を利用したその日、ひと粒の豆が地面に落ちて巨大なつるとなり、小屋もろともイザベル姫を天空の彼方に連れ去ってしまったことから、物語が始まる。親しみのあるストーリーはもちろん、豪華俳優の共演も見どころである。

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ジャックと天空の巨人 / Jack the Giant Slayerのレビュー・評価・感想

ジャックと天空の巨人 / Jack the Giant Slayer
7

ド迫力のCGとハリウッド的王道ストーリー

ジャックと天空の巨人は、珠玉の映像作品として楽しめる。流石ハリウッドというべきか、CGのクオリティはかなり高い。巨人一人一人が細部まで描写され、人間との戦いにちゃちな印象を与えない。「本当にいるのでは?」と思わせるリアリティが徹底的に追及されている。
戦闘シーンはダイナミックで、手に汗握る緊張感を求める人にはまさにうってつけ。人間の死ぬシーンはあるものの、スプラッター的描写は巧みに回避され、無論それを求める人にとってはいささか物足りないかもしれないが、家族やカップルで不快にならず楽しめるというのは評価したい。
ストーリーはいかにもな王道で、そういった展開が嫌いな人は受け付けないだろう。しかし王道を観たいという層も少なからずいるだろうから、流麗なCGによる巨人たちと端正な顔立ちの主人公、ヒロイン、そしてユアン・マクレガー演じる騎士団長の登場する王道展開のセットと考えれば、個人的には見て良かったと思える映画だった。
原典であるところの「ジャックと豆の木」要素がほぼ皆無という欠点はあるにしろ、作品自体のスケールと映像美に圧倒されることで、別段気になりはしなかった。「ジャックと豆の木」のリメイクであることを期待している方は、その点だけは留意いただきたい。