【今、戦争を読み直す】話題のマンガ山田参助『あれよ星屑』の過激な現実
KADOKAWAエンターブレイン・ビームコミックスの山田参助さん『あれよ星屑』は、戦後まもなくの日本での暮らしを描いたマンガ作品。過激で、でもどこかに哀愁の漂う今作は、その他の「戦争」をテーマに扱った作品とどこが違うのでしょうか。
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『あれよ星屑』とは、山田参助による日本の漫画。漫画雑誌『月刊コミックビーム』(エンターブレイン)にて2013年9月号から2018年2月号まで連載された。山田参助が一般誌で掲載した初めての長編作品であり、戦中戦後の重い題材を洗練された台詞回しや構成などで生き生きと描いている。
「このマンガがすごい!2015」オトコ編第5位、「フリースタイル」「THE BEST MANGA 2015 このマンガを読め!」第3位、第23回手塚治虫文化賞新生賞、第48回日本漫画家協会賞大賞コミック部門を受賞するなど、多岐に渡って評価されている。
敗戦直後の東京で復員兵だった主人公の川島徳太郎(かわしまとくたろう)は、闇市で雑炊屋を営む傍ら酒に溺れる毎日を過ごしていた。そんな中、軍隊時代の部下・黒田門松(くろだかどまつ)と偶然再会する。黒田はそのまま居ついてしまい、酒浸りの川島と奔放に生きる黒田、そして2人を取り巻く人々の現在と過去が描かれていく。