スロウスタート

スロウスタート

『スロウスタート』とは、篤見唯子による日本の4コマ漫画作品。芳文社の『まんがタイムきらら』にて2013年7月号より連載を開始する。1年浪人して高校生になった一之瀬花名が、誰も知り合いがいない学園生活に緊張しつつも、新しくできた友人たちとゆっくり友情を育んでいく物語である。CloverWorksが手掛けたテレビアニメが、2018年1月から3月まで全12話放送された。

スロウスタートのレビュー・評価・感想

スロウスタート
10

スロウで優しい学園生活

この作品は、まんがタイムきららで連載中の篤見唯子先生作の日常系四コマ漫画で、一之瀬花名(以下:花名ちゃん)という少女がおたふく風邪で受験を受けられず1年遅れて高校に入学、つまり中学浪人した少女の物語です。
花名ちゃんはその入学した高校で3人の女の子に出会うんですが、その3人と入学初日に仲良くなりその後4人で日常をすごしていくんですが、花名ちゃんは3人に浪人したことを話せておらず、何度も話そうかと思うけど関係性が変わったらと思うと話せなくて
そんな葛藤を抱えながらもゆっくりと進んでく時間をすごしていくという内容です。
花名ちゃんが出会った3人は凄く個性豊かで、オタクで動きがうるさい、ツインテールと左のリボンが特徴的な百地たまて、小学生から身長が変わらない大食いでふわふわした少女千石冠、オシャレでちょっとエッチ?な十倉栄依子等、個性豊かなキャラクターが他にも沢山います。
そんな3人が優しくてこのままでもいいのかなと花名ちゃんも思ってしまうわけなんですよ
あと、この作品の魅力といえばやはり時間の経過が他の漫画に比べてゆっくりなんです。
現状単行本が9巻まで出ているのですが、2巻から夏になってそれが4巻まで続いたり、最近では7巻で文化祭が始まって未だに終わっていなかったりと、ストーリーの進行もゆっくりでまさにスロウです。
そんなゆっくりとした時間の中で泣いたり笑ったりする花名ちゃんや他のキャラに癒されるそんな作品になっています。

スロウスタート
8

最近アニメ化されたまんがタイムきらら系の作品の中では一番だと思います。

2018年冬アニメ放映されたアニメの中で、ゆるふわ日常系のアニメとして放映されたスロウスタートが一番だと思いました。
今回まんがタイムきららが原作の作品はゆるキャンとスロウスタートの2作品をアニメ化、本来1クールにつき1作品のペースでアニメ化してきたようですが2018年冬は2作品を投入してきました。「ごちうさ」や「きんいろモザイク」といったゆるふわ系の日常アニメが好きで毎クールまんがタイムきらら系の作品はすべて視聴してきましたが、今回だけは特別に感じました。同時期に放映されたゆるキャンも悪くはなかったのですが同じまんがタイムきらら系の作品のスロウスタートにどうしても惹かれました。一目惚れではありませんがとにかく出で来るキャラクターが可愛いなあ、個人的に好きだったのは主人公の一ノ瀬花ちゃんと万年大会さんです。自分もさまざまな形で挫折し引きこもりになってしまったこともあってこれらのキャラクターに特別に感情移入してしまいました。タイトルのスロウスタートにもあるように一ノ瀬花ちゃんは中学浪人していることが1話の最後で分かります。最初はなんでスロウスタートというタイトルなのかよく分からなかったのですが1話の最後の一ノ瀬花ちゃんのコメントを聞いて驚きとともに納得しました。自分が周りよりも「年上」だということに負い目のようなものを感じ中々友達とも打ち解けられずにいる花ちゃん。実は自分も高校の時留年を経験しているため花ちゃんの気持ちが痛いほどよく分かります。特に3話で玉手ちゃんと一緒に誕生日を祝ってもらったときに「同い年ですね!花ちゃん。」と玉手ちゃんに言われ突然涙をポロポロとこぼす花ちゃん。直接的なセリフは無かったけど「自分も同年齢ならよかったのに…。」そういった切ない気持ちが伝わってきます。現実でもなにげない日常でも「ほんとはこうならこんな思いをすることはなかったかも」またそれを親しい人にに正直に打ち解けられないことは普通の人でもあると思います。他のキャラクターもそれぞれの人間描写が描かれており単純にそこらのゆるふわ系な萌えアニメとは一線を画すと思います。失敗や挫折はだれにでもある、スロウスタートはそこをアニメでよく表現しています。キャラデザはとてもかわいいです。でもただのゆるふわ系の萌えアニメではない魅力があるそんな作品だと思います。