バーフバリ 王の凱旋

バーフバリ 王の凱旋

『バーフバリ 王の凱旋』(原題:Baahubali 2: The Conclusion)とは、2017年4月に公開されたインド映画。日本では2017年12月に公開された。叙事詩的映画『バーフバリシリーズ』の第2作目にあたる作品である。前作『バーフバリ 伝説誕生』に引き続き、S・S・ラージャマウリが監督を務めた。陰謀で殺された偉大な王バーフバリと、自身が王家の血筋とは知らずに育ったその息子シヴドゥ。やがて息子は自身の血筋と宿命を知り、新たなバーフバリを名乗る。古代王国の王位継承争いについて描かれた作品である。

バーフバリ 王の凱旋のレビュー・評価・感想

バーフバリ 王の凱旋
9

インドの絢爛豪華さに圧倒される『バーフバリ 王の凱旋』

インド映画を見たのはこれが初めてです。
(本編は、ですが。インド映画の存在自体に初めてふわっと触れたのは『TU MERI』というミュージックビデオです)
この映画は2作目ですが、これから見ても問題は無いと思います。
映画のあらすじとしては、次期国王であるアマレンドラ・バーフバリが母親であり国母であるシヴァガミに言われ、戴冠式までの間身分を隠し旅に出るというものです。
民衆に圧倒的な人気を誇るアマレンドラ。
それを妬むアマレンドラの兄とその父。
アマレンドラに付き従いながらも小言も言う戦士カッタッパ。
物語や登場人物は王道を行く叙事詩ですが、それにインドのスパイスが満遍なく大量に振りかけられているのがこの映画の魅力だと思います。
象が登場し、ターメリックが舞い、煌びやかなサリー等の衣装が躍り、大勢の民衆がアマレンドラを讃え、歌い、踊り、そしてアマレンドラが圧倒的な強さを魅せる。
暴漢も兵士も1人で(時々カッタッパも)軽々となぎ倒していくのは、インド映画特有なのかアマレンドラ・バーフバリだからなのかは分かりません。
(もっとインド映画見ないと…)
とはいえ、王国や政治というのは強いだけではどうにもならず、アマレンドラは陰謀に巻き込まれていくのですが…。
是非、大きな画面でバーフバリを浴びてください。絶対1作目も見たくなると思います。

バーフバリ 王の凱旋
10

ヤシの木で宙を舞う!?前代未聞のインドアクション映画バーフバリ!

SNSを通じて評判が評判を呼び、日本で前代未聞の大ヒットを記録した映画『バーフバリ 王の凱旋』。
本国インドでは3人に1人が観たという人気ぶりだが、日本でも監督が舞台挨拶に来日、カットなしの167分に及ぶ完全版の上映が行われ、同監督の前作までも上映されるという空前のヒット作となっている。
なぜそんなことになっているのか。当然、面白いからである。
舞台は遥かに遠い昔、インドに栄えた架空の王国マヒシュマティ王国。
物語は国王に指名されたアマレンドラ・バーフバリと従兄弟バラーラデーヴァの王位継承争いから、王位簒奪を果たしたバラーラデーヴァと命を狙われ密かに育てられたアマレンドラの息子、マヘンドラ・バーフバリが悪政を敷く暴君・バラーラデーヴァに戦いを挑むという神話的叙事詩となっている。
神話のような壮大なスケールと前代未聞のとんでもアクションは見応え抜群。中でも宙を舞いながら弓を3本同時に射る姿や、城壁を超えるためにたわませたヤシの木で飛んでいく姿などはもはや人間に可能なレベルではない。インド映画お馴染みの歌やダンスはもちろん、主人公たちの勇ましい姿や力強い言葉は元気がない時にも元気がある時にも最適の良薬だろう。
この映画、本来は前後編の構成となっており、前編『バーフバリ 伝説誕生』の後編にあたるのだが、前編の内容については冒頭で丁寧に説明してくれるためこちらから見ても全くと言っていいほど問題がない。むしろストーリーのメインはこちらであるため、少々長時間ではあるものの、初見の方にも入り込みやすいのではないかと思う。

バーフバリ 王の凱旋
10

元気がないならバーフバリを見て王を讃えよ!

観覧後には胸の中に熱い炎が灯ったような、そんな気持ちになる映画です。

王宮の陰謀に巻き込まれ、赤ん坊の頃から庶民の村で育ったバーフバリ(シヴドゥ)ですが、力、度胸、そして機転などで誰にも教えられることもなく王の資質を発揮していきます。やがて冒険の中で自分の生まれ故郷、捨てられた経緯、やり遂げるべき運命と出会いますが、その全てがあまりにも劇的に演出されているので視聴者の心も盛り上がります。

映画冒頭に時代背景や場所など丁寧に説明されているため、物語の中で話が進んでいっても政治的背景、キャラの立ち位置などが非常にわかりやすく、場面ごとにテンポよく物語が進行していきますので一切のストレスがありません。

アクションやCGに関しても素晴らしく、特にバーフバリとデーヴァセーナと共に国に戻る際の煌びやかなシーンや、マヒシュマティ王国の素晴らしさを感じさせるシーンには力が入っています。もう一人の主人公であるバーフバリ(全王)と仇敵であるその弟との対決には、かなりの時間が取っているので結末がわかっていたとしても手に汗握ることが出来ます。

また彼らを取り巻く国母シヴァガミ、幽閉されてしまったデーヴァセーナなど、華やかなインド衣装や、身に付けたアクセサリーの美しさに目を奪われつつ、政治に巻き込まれ翻弄されていく中でも決して自分を失わない、強い個性を持った女性達も大変魅力的です。

続きがあることが前提となる内容ですので、非常に気になるシーンで終了していますが、後編のバーフバリ2も含め、仲間と一緒に見ると最高に盛り上がることが間違いない作品です。