ジャーナリストのあるべき姿
米国の新聞「ボストン・グローブ」の《スポットライト》という名の特集記事を担当する記者たちが、牧師たちの性的虐待と組織ぐるみの隠蔽の闇をあばきだした様子をみせる実話を基にした映画です。日本に住む私にはあまり馴染みはないことですが、キリスト教徒がたくさんいて、それぞれ行く教会があってという世界で、教会を標的にするのはとても大変だし勇気のいることだったと思います。それでもジャーナリストとして、取材を続ける記者たちはかっこいいと思いましたし、ある意味、よそ者の編集長が来たからこそできたことだなと思いました。教会による性的虐待は、よく映画でも題材になったり、ニュースになっていたりするのであるのは知っていましたが、ここまで多くの事件があったとは驚きでした。こんなに頻繁に起きていたのなら、誰だって被害者たりえたはずです。自分の子どもたちのことを思ったり、もしかしたら自分が被害者だったかもしれないと感じた記者たちの気持ちがよくわかりました。この頃のマスコミとかは、事件が起きた時、すごい取材合戦とかして被害者の気持ちを考えてないと思うことが多々ありますが、この映画のジャーナリストこそ、ジャーナリストのあるべき姿だと思います。