マレフィセント

マレフィセントのレビュー・評価・感想

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マレフィセント
5

3匹の妖精の扱いがひどい

眠りの森の美女の悪側ストーリーです。
あのとき、姫に呪いをかけたマレフィセントにも理由はあったんだよみたいな話でした。
マレフィセントの母性を描くのはいいのですが、そのためにいい人だった人を貶める描き方は如何なものかと思います。3匹の妖精なんて、ただのバカに描かれています。眠りの森の美女を見たのは昔なのであまり覚えていませんが、あの3匹の妖精はとても優しいおばあさんという感じでした。あのトリオが結構好きだったので、ひどいなあと思いました。あの人たちが好きだった人はどう見ればいいのかなと思いました。
マレフィセントは、アニメの顔に似ていてすごいと思います。それでいて、悪役感は少し薄れているのがすごいです。王子?後の王は嫌な男です。マレフィセントも好き、でも人間界を捨てられないし、みたいな。結局、マレフィセントのケアをすることなく、別の人と結婚して、そりゃあ恨まれて当然です。王子の扱いも偽物の愛とか言われてひどい扱いだなと思いました。まあ、もともと昔話の王子様とかは美しい人を嫁にするだけであまりいい人感はないので、そこまで違和感はありませんでした。この頃は女も男に頼らずというか、王子がいない愛もあり、という風潮なんだなと思いました。

マレフィセント
9

善と悪の逆転

『眠れる森の美女』で、オーロラ姫に呪いをかける悪い妖精マレフィセントが主人公です。
このお話では彼女が呪いをかけた理由は、オーロラの父にあたる王から手ひどい裏切りを受けたことにあった、ということになっています。
つまりは、一般的な善と悪が逆転する物語なのです。この映画では、オーロラの父は悪役にしか見えません。善は本当に善なのか、悪は本当に悪なのか。物事はいろいろな方向から見る必要がある、ということを教えてくれているように思えます。
オーロラのことを憎んでいたマレフィセントが、無邪気なオーロラの言動にほだされて、少しずつ母性を目覚めさせていく過程は微笑ましいです。ついにマレフィセントは、自分の呪いを無効にしようとするのですが、それは叶いません。その場の感情でしてしまったことであったとしても、取り返しのつかないことはあるということですね。でもマレフィセントが真にオーロラのことを思っていたことは、呪いを解く「真実のキス」がマレフィセントからもたらされたことで証明されました。
本筋とは関係ないのですが、オーロラがマレフィセントに「フェアリーゴッドマザー」と呼びかけた時、『シンデレラ」のフェアリーゴッドマザーとのあまりのキャラの違いにおかしくなってしまいました。マレフィセント自身、びっくりしていたので、なおおかしかったです。