タッチ / Touch

『タッチ』は、あだち充原作の野球をテーマにした人気漫画・アニメシリーズである。物語は3人の幼馴染である、野球部の達也、和也、マネージャーの南の高校生活・人生を描いている。このアニメ化された「タッチ」は1985年から1987年にかけて放送され、多くのファンを獲得し、批評家からも高い評価を受けた。このシリーズは、よく練られたキャラクター、リアルな野球の描写で知られている。
特に物語の展開としては、主人公たちが抱える家族や恋愛、友情、そして野球といった様々なテーマを巧みに絡め合わせている点に評価が高い。野球シーンにおいても、勝利や敗北のみではなく、一人の選手の成長や挫折、そしてチームメイトとの絆を描くことで、野球というスポーツが持つ人間ドラマを描き出している。
このアニメには数多くの感動的なシーンがあるが、代表的なものとしては、第一シリーズの最終話である「Goodbye, my brother」が挙げられる。このエピソードでは、兄弟のうちの一人が事故に巻き込まれる。このシーンは、劇中で描かれた兄弟の絆や友情、そしてその絆を共に育んできた過去の回想シーンなど、感動的な演出が多く盛り込まれている。
漫画とアニメの両方でスポーツジャンルに大きな影響を与え、業界の多くのクリエイターに影響を与えた。

タッチ / Touchのレビュー・評価・感想

タッチ / Touch
9

恋愛野球漫画の王道

あだち充作品の最も有名な漫画。
野球を題材にしているが、スポーツ根性ものではなく、双子の兄弟たつや・かずや、幼馴染のアイドル的存在・みなみを中心に、恋愛色が強い。
たつや・かずやは、2人ともみなみが好きだ。兄弟で取り合いになってしまうという展開はありふれてはいるが、そのありきたりな部分を超越した面白さがある。
登場人物の絶妙な感情表現が上手で、劣等生たつやの控えめな感じや、優等生かずやの積極的なところが、現実にいそうで感情移入しやすい。
かずやが甲子園を目の前にして亡くなってしまうときは、思わず泣いてしまった。かずや亡き後、たつやとみなみの関係が微妙になってしまうが、たつやが野球に目覚めて才能を開花させていく様は、非常に見ごたえがある。
とんとん拍子に展開が進んでいきそうだが、途中からクセのある野球部監督が現れ、ハラハラする。監督のヒールっぷりは、なかなかのもの。竹刀を持って野球部の練習場に登場し、更にはお酒まで飲みだす。野球部に恨みを持っているところがリアルだ。また、たつやのライバル、新田君や西村君のキャラクターも絶妙で、バランスがいい。新田君はかずや同様超イケメンで大型スラッガー、西村君は不細工で女にもてないピッチャー。しかも、2人ともみなみを好きになるという笑っちゃう展開。
最後はしれっと甲子園で全国優勝しちゃうたつやが、本当にかっこよい。

タッチ / Touch
10

タッチ

漫画、アニメ版のタッチお勧めします。タッチキャラクターも良いです。犬まで、出てきます。タッチの主人公は、上杉兄弟です。ヒロインは、朝倉南です。最初は、弟の和也が野球をしており兄の達也はフラフラしていました。ボクシン部にも入っていたと思います。しかし本当は達也は野球がしたかったんだと思います。和也は、野球部のピッチャーでエースだったと思います。ヒロインの朝倉南は、和也に、引かれていたんだと思います。そんな中事故が、起こってしまいます。和也が、交差点で子供を車からかばって打ちどころが悪くて亡くなってしまいます。普通こういう漫画で、主人公の一人が、亡くなる事はありません。タッチはそこが凄いです。かなり凄い展開ですが、そこから兄の達也が、立ち上がります。達也は、和也の意思をつぎ野球を始めます。達也の野球をしている姿が凄く良いです。達也、和也、ヒロインの朝倉南の高校は、明星学園と言います。学校の前に家があったと思います。朝倉南の家は、喫茶店をやっています。達也の成り上がり方は、凄いです。明星学園は徐々に試合に勝っていき最後は、甲子園出場を果たします。ぜひとも見てみて下さい。

タッチ / Touch
10

不朽の名作

漫画を読んだことがある方なら誰でもその名を知る野球漫画の王道「タッチ」。あだち充さんの代表作の一つとして非常に有名な作品です。アニメ映像化はもちろん、実写映画化もされるなど未だに話題に事欠かない作品ですが、実際に原作漫画を読むことを是非お勧めしたいです。
「単なる熱血野球漫画でしょ?」と、特に女性の方はそういった先入観から敬遠なさる方も多いかもしれません。しかし、もちろん本作は野球漫画、少年漫画としての魅力ももちあわせているのですが、それと同時に「恋愛漫画」としての要素も充分に充たしています。
双子の兄弟と幼馴染のヒロイン、三角関係、イケメン弟よりもダメ兄貴が好きな学校のアイドル…王道少女漫画的要素は完全に盛り込まれています。
しかし、本作はそこからもう一ひねり!三角関係の当事者の一人である弟が不慮の事故で死亡することによって、残された二人(もとから両想い?)がいかにして完全に気持ちを向け合うことができるかという、非常にデリケートな人物の感情描写がなされているのです。
古典漫画ほど読みにくいコマ割りではなく、あだち充さんらしい繊細な描写が念頭に置かれていますので、動画として楽しむのももちろん良いのですが、やはり原作の描写とともに作品の繊細さを味わうのがお洒落なのではないでしょうか。漫画好きの方なら絶対に避けては通れない作品です。