現代最高のソングライター
ビートルズのメンバーとして活躍し、解散後も自身のバンドであるウイングスや、ソロでも精力的な活動とメロディメーカーのお手本となる才能を惜しみなく発揮する、稀代のミュージシャン。スティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソンといった大御所ミュージシャンとのコラボも積極的に行っている。ポール・マッカートニーの魅力といえば、類まれなる美しいメロディが一番に挙げられる。作曲法も独特で、コードのルート音をわざと外すことでベースラインのハーモニーを作り出すなど豊かなセンスが感じられ、哀愁溢れるメロディが多く日本人好みともいえるソングライティングが素晴らしい。コード進行もクリシェを多用することでなめらかな曲展開が楽しめる。ヴォーカリストとしても実力が高く、特に50年代ロックンロールの歌手リトル・リチャードを彷彿とさせるソウルフルな歌唱法は、ビートルズやウイングスでも曲にダイナミクスを加える。彼が使用したバイオリンベースやリッケンバッカーはベーシストの憧れとなり、ファンは絶えない。彼のファンが長年増え続けているのは新しい音楽のムーブメントをキャッチし、ロック、ポップスのみならずテクノやオルタナティブロックを取り入れるなど、時代の音に合わせることが出来る感受性の高さからだろう。