LISA RPG / LISA: the First / LISA: the Painful / LISA: the Joyful

LISA RPG / LISA: the First / LISA: the Painful / LISA: the Joyful

『LISA』とは、世界終末(ポストアポカリプス)系ロールプレイングゲームの三部作。
ディンガリング・プロダクションズが開発・販売を行い執筆・ゲームデザイン・作曲はオースティン・ジョーゲンセン。
1部と2・3部とでゲームスタイルや舞台としている世界が異なるが、全作品通してポップな絵柄とは裏腹に陰鬱とした狂気的な世界観は多くの支持を得た。

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LISA RPG / LISA: the First / LISA: the Painful / LISA: the Joyfulのレビュー・評価・感想

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LISA RPG / LISA: the First / LISA: the Painful / LISA: the Joyful
7

だれも幸せにならない世界、LISA: the Joyful

一部でコアな人気を誇る愛されているゲーム、「LISA」シリーズの最終章。ダウンロードコンテンツで購入できる「LISA: the Joyful」とはどういった作品なのでしょうか?
今作は前作の「LISA: the Painful」で主人公だったブラッド・アームストロングの血のつながらない家族である娘、バディがフラッシュという現象によって荒廃し、人類が激減し女性のいなくなった世界で必死に生き抜いていくストーリーになっています。
さまざまな理由からおそろしい化け物へと変じ、か細い声で「バディ、助けてくれ」という言葉を残し、連れ去られたブラッドを追いかけつつも、自身の「一番になりたい」「誰よりも、何よりも強くなりたい」という欲求を満たすためにバディはさまざまな地方、地域にちらばる権力者たちに挑んでいきます。
その道中でブラッドを師範と呼ぶ兄弟子のランドーと出会います。互いを必要としながらも、平和主義者でバディにごく普通の人生を歩んでほしいランドーは、血塗れた道を行くバディとの関係に悩み苦しんでいきます。さまざまな思惑、増えていく一方の謎のばけもの、ランドーとの別れ、幻覚の中で責めるように見つめてくる義父。だれも幸せになれなかった世界が描かれます。それでいてなぜかその彼女らの生き様に魅了されるような作品です。

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7

おじさんまみれのディストピア「LISA」

Steamで販売されているLISAというゲームは、フラッシュというなぞの光による災害から世界が一変してしまったディストピア・ゲームです。主人公ブラットは、フラッシュのまえは、どこにでもいる子供たちに武術を教えていただけのふつうに暮らしていた男性でした。沢山の人間がたおれ、女性が一人もいなくなり人口が増えなくなった荒廃した世界。どこからか出回った依存性の高いあぶない薬「ジョイ」。人間だったハズがなぜか化け物に変わり、人間を襲い始める「中毒患者」。人口がおそるべき速さで減少し、モラルも秩序もなくなった血と暴力の世界に赤子の声が響いていました。主人公のブラッドは祈りながらも恐る恐るその子供を見てみると、それがこんな酷い世界には存在してはいけない性別、女だった事に気づきます。何をしてでもこの子だけは守ろう、この子に幸福な人生を歩ませよう。武術の腕だけは確かだったブラッドはすこし大きくなった子供に刃物を持たせ、床に転がり「女だ!」と叫ぶ悪漢を指さし冷酷に言います。「やるんだ。生きるために、やるんだバディ」。だれも幸せにならない世界、塵芥のように扱われる命。生きる事が難しい世界で望むものをつかみ取ろうと足掻く一人の男のゲームです。