鹿楓堂よついろ日和 / Rokuhoudou Yotsuiro Biyori

鹿楓堂よついろ日和 / Rokuhoudou Yotsuiro Biyori

『鹿楓堂よついろ日和』とは、清水ユウによる漫画、およびそれを原作としたアニメ・ドラマなどのメディアミックス作品。
和風喫茶・鹿楓堂は、都会の一角でひっそりと営まれている。時代に置き去りにされたようなレトロな空間で、おもてなしをするのは四人と一匹の猫。様々な悩みを持つお客様との触れ合いや、一癖ある訪問者の厄介事に振り回されつつ、鹿楓堂の時間は今日もゆったりと過ぎていく。前作『甘美男子茶房』『甘美男子』と同じ設定やキャラクターが登場するが、細かな違いがあり、別軸の新たなストーリーとなっている。

鹿楓堂よついろ日和 / Rokuhoudou Yotsuiro Biyoriのレビュー・評価・感想

鹿楓堂よついろ日和 / Rokuhoudou Yotsuiro Biyori
8

「なんだこいつ!」というキャラが誰もいない

アニメ版は全話視聴し、コミックスも最新刊まで追いかけています。主人公・スイが祖父のやっていた和風喫茶・鹿楓堂を立て直し、調理担当のときたか、スイーツ担当の椿、(恐怖の)ラテアート担当のグレゴーリオの4人で忙しいながらも充実した日々を送っていく和風喫茶の日常&飯漫画です。コミックスの表紙からもわかるとおり、とにかくのんびりほっこりするような癒しの塊のような漫画で、温かいお茶を片手にダラダラ読みたいなと思うような作品です。基本的に鹿楓堂に来たお客さんを取り巻くストーリーが1~2話ほどで完結する短めの話が連続していく感じなのですが、それが終わってしまってもまた後にそのお客さんが登場する!という、全てのキャラクターに魅力があり、愛着が持てる素敵な漫画だと思います。ちなみに私は一人で喫茶店に入るのが恥ずかしかったコワモテの砂金さん推しです。登場キャラクターがじわじわ増えていくのですが、その中に「なんだこいつ!許せん!!」と思うような悪サイドのキャラクター的なものが存在しないため、気持ちを落ち着けてじっくり読めます。作中に様々な料理やスイーツが出てきて、それがまたとても美味しそうで…夜に読むには少々危険な漫画かもしれません…!(笑)。

鹿楓堂よついろ日和 / Rokuhoudou Yotsuiro Biyori
10

疲れた時にどうぞ!心温まる作品です。

鹿楓堂は、イケメン4人が働く和風喫茶の人気店。店主でお茶担当のスイ、料理担当のときたか、スイーツ担当の椿、珈琲担当のぐれ、そしてなんとも可愛い看板娘の猫、きなこがいるお店。
ここに来れば、仕事や人間関係で疲れた人も、美味しい料理やお茶で癒されるのです。お料理はとても美味しそうに描かれていて、実際に作れるようにレシピも書いてありますよ!
登場人物が、みんな個性的なキャラでありながら悪人はいません!ですので、ドロドロした展開は皆無です。どのストーリーも、笑えたり心温まるお話ばかりなので、心が疲れた時に読むと、元気になれます。
私的には、メンバーの珈琲担当ぐれが大好きです。というのも彼、イタリアマフィアと繋がりがあったり、アヒルボート部などというものを結成して不良どもからアニキと慕われたり、過去に謎があるけどイカした人なのです。彼が描くラテアートは、超絶技巧すぎて爆笑です。
ぐれの他もみんな、謎の過去を持っていますが、お話が進むにつれて過去エピソードや、これからのお話に繋がるようで、これからの展開も楽しみです。
最新刊13巻では、最後に新キャラが登場します。スイが懐かしく感じる、この人は一体誰なんだろう?と、続きが早く読みたくなる13巻ラストでした。

鹿楓堂よついろ日和 / Rokuhoudou Yotsuiro Biyori
10

忙しい社会人にオススメ!やすらぎと癒しの甘味処物語

東京郊外にある古風で小さな甘味処、鹿楓堂。そこで働く四人の従業員と、色々な悩みや疲れを持って訪れるお客達の温かな物語。
「鹿楓堂よついろ日和」
この作品はアニメ化もした、とても優しい雰囲気の作品です。
原作は10巻を超えていて、その内容はほぼ一話で完結し、そのどれもが優しく、まるでおやつに甘味を食べた後の様に、不思議と元気が出てくものとなっています。
お茶担当のスイ、料理担当のときたか、スイーツ担当の椿、珈琲担当のぐれ。全員が個性的な従業員なのですが、それぞれがその特技を持ってお客達の知らず疲れていた部分、現代を生きることで疲弊してしまった体や凝り固まってしまった頭をほぐしてくれるストーリーは、読んでいてこちらまでリラックスしてしまう程。
毎話出てくる料理はどれもこれも美味しそうで、お腹が減っている時読むのはオススメできないかもしれませんが、巻末にレシピが載っていたりもしますので、ちょっと料理をしてストレス解消につながるかもしれません。
絵柄もとても繊細で、またどのキャラクターも見た目に個性があり、その人柄が一目見ただけで伝わって来そうで素晴らしいです。
アニメ化もとても出来が良く、原作の雰囲気を壊さず、また声優さんの演技もマッチしていて、とても素晴らしかったので、是非原作見た後、または見る前でも見るのをオススメします!
もしも疲れが溜まっていたり、仕事がうまくいってない時、ちょっと甘味処鹿楓堂に寄ってみるのはいかがでしょうか?

鹿楓堂よついろ日和 / Rokuhoudou Yotsuiro Biyori
9

感動もあり美味しそうもあり

格好いい和装男子の絵にひかれて購入しました。男前な和装の店員さんがいて、スイーツだけでなく、軽食も提供しているお店の話です。ドタバタしていて、おもわず笑ってしまうかと思えば、現代の悩みや、人情味溢れていたりして、真剣に読むところもあって、色んな楽しみがあります。
店長のスイさんは、懐の広さや優雅な振る舞いからは想像できないネコへのデレッぷり。スイーツ製作担当の椿さんは、毒舌でスイーツをこよなく愛し、一人で食べ歩きする程のスイーツマニア。コーヒーを淹れるのは絶品なのに、イメージを壊しかねないラテアートのぐれさん。料理担当は若いのに趣味が時代劇と陶芸というアンバランスなときたかさん。4人の似てないのに絶妙な掛け合いは、気持ち良くて、ほっこりした気持ちになります。もちろん、話に出てくる料理にもこだわりがあり、レシピを載せてあるものもあって、自分で作っても作品を楽しめます。話数が増えてくると、似たような内容になりがちですが、お店の話だけじゃなく、キャラクターの過去・人生や、取り巻く周囲の人達の人生にもおよぶ、話題の広さや深さもあります。面白そう、と読み始めた作品でしたが、奥が深くて、我が身を振り返り、考え、じっくり楽しめます。