魔法騎士レイアース / マジックナイト・レイアース / Magic Knight Rayearth

魔法騎士レイアース / マジックナイト・レイアース / Magic Knight Rayearth

魔法騎士レイアース(マジックナイト・レイアース、Magic Knight Rayearth)とは、1993年に連載が開始された漫画家集団CLAMPによる漫画およびそれを原作としたアニメ作品。舞台は主人公、光・海・風が召喚された異世界「セフィーロ」。そこで世界の柱であるエメロード姫を捕らえた神官ザガートを倒すため数々の試練をくぐり抜けていく物語である。今回は漫画版1(アニメ第一章)について紹介する。

魔法騎士レイアース / マジックナイト・レイアース / Magic Knight Rayearthのレビュー・評価・感想

魔法騎士レイアース / マジックナイト・レイアース / Magic Knight Rayearth
8

炎の矢のカッコ良さ

少女コミック「なかよし」に連載されていた漫画、アニメ。女子中学生の獅堂光・龍咲海・鳳凰寺風が社会科見学で東京タワーに来ていた時、突然、空が黄色く光り「助けて…伝説のマジックナイトたちよ!」と声が聞こえ、それぞれ違う中学で、たまたまその声が同時に聞こえた3人が同時に目が合い、気づいたときには異世界の空中で上空。
それを巨大なトビウオのような魔獣が助けてくれ崖の上の地に降ろしてくれました。そこで初めてそれぞれ3人が自己紹介をしあい、右往左往しているときに、その魔獣を呼び出してくれた主が現れます。その名は異世界セフィーロ最高の導師クレフ。
クレフは見た目が小さいながらも745歳で背が小さくて海にからかわれていました。
クレフが「お前たちは伝説の魔法騎士だ、魔法は使えるのか?」と聞くと、光たちは使えないと答え、クレフに光だけ最初に魔法を授かるのです。防具は3人とも貰いました。
そのあとユニコーンに乗ったアルシオーネという”おばさん”が空からクレフ、光たちに魔法で攻撃してきたのでクレフも魔法で防御し、ザガートによって幽閉されているセフィーロの柱、エメロード姫を助け出し、「武器とモコナを…」とクレフがワシのような魔獣を呼び出してそれに乗せてくれ逃がしてくれたのですが、アルシオーネは追いつき、魔法で攻撃してきて…そこで初めて光が魔法を放つのです。「炎の…矢ぁぁ!!」。これが最高にカッコ良い!

魔法騎士レイアース / マジックナイト・レイアース / Magic Knight Rayearth
10

少女漫画史上初の巨大ロボ出現漫画だけでも一読の価値あり!

1990年代、雑誌『なかよし』にて連載されていた作品で2部構成。著者はCLAMPというグループ作家で画力は高い、ストーリーもRPGさながらの展開…と思ったら、第1部は大どんでん返しで明かされた真相に当時の読者はヒロインたち同様、メンタルを抉られるような心境でした。
物語は異世界「セフィーロ」にヒロイン3人が召喚されるところから始まる。召喚したのは姫と呼ばれる人物で、彼女は反乱を起こした神官の虜となっていた。
「神官を倒して姫を助ける!!」といういかにもな展開かと思ったら真相は全く異なり、その姫は「自分を殺してもらうために(ヒロインたちを)召喚した」ことが明らかとなる。姫とは「世界の安寧を祈り続ける」ことを課せられた存在で、この祈りが失われるとセフィーロは崩壊してしまう。退位することもできないため、死ぬまでただセフィーロのために祈り続けなければならないのだが、当代の姫は神官の男を愛してしまった。だからこそ彼女は自分を殺してもらうためにヒロインたちを召喚し、神官は愛する姫を守るために悪役を演じていたのだった。セフィーロのシステムがいかにいびつで残酷なものであるかを読者たちは知ることとなった。
ヒロイン3人その重すぎる使命を涙を流しながら成し遂げて、元の世界へ帰るもあまりにも重く悲しい出来事に泣き崩れて第1部は終了した…と書くと、救いもへったくれもないが続編でそのいびつを解決するのでご安心を。

ここからは余談となるがアニメ版と漫画版では物語の展開や登場人物の末路が一部異なるので比較する楽しみがある。キャスト面では少年役が多いことで知られる緒方恵美氏が姫役を務めることとなり、同氏の起用に事務所のスタッフも驚きを隠せなかった一方、実際の演技が絶妙で“緒方恵美が演じている”ことに気付かない人も多かったという逸話は有名。また登場人物・地名などが車の名前である事(物語の舞台となる異世界「セフィーロ」は実際に日産で作られた車種)、少女漫画では初めて巨大ロボットが登場することで話題にあがっている。