活撃 刀剣乱舞 / Katsugeki/Touken Ranbu

活撃 刀剣乱舞 / Katsugeki/Touken Ranbu

「活撃 刀剣乱舞」とは、DMMゲームスの「刀剣乱舞」を原作に、ufotableが製作したアニメーション作品。西暦2205年、歴史を変えようとする歴史修正主義者を倒すために、物に眠る想いや心を目覚めさせる力を持った「審神者」が、刀剣の擬人化した姿である「刀剣男士」を呼び出し、歴史を守るために戦う。活撃では、かつて土方歳三の愛刀であった「和泉守兼定」を中心に、歴史修正主義者との戦いが描かれた。

活撃 刀剣乱舞 / Katsugeki/Touken Ranbuのレビュー・評価・感想

活撃 刀剣乱舞 / Katsugeki/Touken Ranbu
10

魅力溢れる登場人物やストーリーは勿論、息を飲むほど綺麗な映像にもご注目!

DMM.comさんが手がける育成型ゲームのアニメとなります。
過去を変えようと目論む敵(時間遡行軍)と刀から人の身を与えられた刀剣男士の戦いを描いた物語です。

本作の魅力は歴史を守る事について葛藤し、成長していく刀剣男士とufotableさんによる迫力ある戦闘シーン、見惚れるほど綺麗な風景です。
刀剣乱舞の魅力を何十倍にも引き立てます。

第二部隊に所属する6振りの刀剣男士を中心に話が進みます。
結成当初は意見の食い違いで衝突し合い、バラバラな部隊ですが、共に戦い行動することで信頼を築いていきます。
いい部隊になるにつれ、最初の頃との違いに思わず笑みが溢れてしまいます。

時間遡行軍との戦いの中、本来傷つくことの無い筈の人々の姿に心を痛め、その時代を生きる者の心に触れ歴史を守るとは何か思い悩みます。
他にも圧倒的な強さを見せる第一部隊。
歴史を守るとは何か思い悩む者へ意味深い助言をするなど時に見守り、時に共闘する同じ主(審神者)に使える頼もしい仲間です。

後半では刀だった頃の持ち主との再会も果たします。
持ち主を待ち受ける辛い運命を思い胸を痛める刀剣男士に強い共感を覚えます。
大切な持ち主を助けたい気持ちと歴史を守る使命、矛盾する気持ちに葛藤する刀剣男士。
揺れ動く心にどう決着をつけるのか、心情の変化もこの作品の魅力です。

活撃 刀剣乱舞 / Katsugeki/Touken Ranbu
9

原作ゲームファンにはたまらないアニメ

ブラウザゲーム刀剣乱舞onlineのアニメ化作品です。
原作ゲームにはそれほどストーリー性がないので、活撃刀剣乱舞のストーリーはゲーム内のとあるイベントを深く掘り下げるような形で作られています。数台詞しかない元ネタから、よくぞここまで壮大な物語に膨らませたなあと感心しました。
作画がすばらしく映像が綺麗で、原作の設定を守りつつアニメオリジナル要素も結構入っているので新鮮な気持ちで見ることができました。
話の雰囲気は全体的に暗めで、特に戦いのシーンはかなりひやひやしました。BGMや主題歌も世界観を損なわないシリアスな雰囲気で、重たい話が好きな方には本当にお勧めです。

最初はバラバラだった第2部隊のメンバーが仲間として認めあい、支え合って敵を乗り越えていく過程に感動します。第2部隊長である和泉守兼定やメンバーのかっこよさはもちろんのこと、先輩として活躍する第1部隊の面々がものすごくかっこいいです。
第1部隊のメンバーは最初は三日月宗近以外は不明ですが、他のメンバーが判明するシーンではファンの心をくすぐる人選に思わず歓声を上げてしまいました。
和泉守兼定とすれ違ってしまった相棒・堀川国広がどうなってしまうのか最後まで分からないところもドキドキしました。クライマックスである最終話の第1部隊・第2部隊の共闘シーンは刀剣乱舞ファン必見です。

活撃 刀剣乱舞 / Katsugeki/Touken Ranbu
9

自由度の高い原作ゲームを掘り下げた、重厚な解釈の一つ

人気ゲームである刀剣乱舞をアニメ化した作品のうちの一つです。「刀剣乱舞花丸」が本丸の日常を切り取ったキャラクターものなのに対し、こちらはがっつりとストーリーをつけ、ゲームの目的である「歴史を守ること」にフォーカスしています。
元の主が死ぬ歴史を守らねばならないのはなぜか、という、原作ゲームでもふわっと触れられているジレンマに特に焦点が当たり、思い悩む刀剣男士の姿を見て一緒にナーバスになれるのは「活撃」の特徴だと思います。
また、原作ゲームではふわっとしている「歴史を守るためにどのように戦っているか」「各時代へどのようにタイムスリップするか」というものを明確に表現されていて、ゲームをプレイする際の想像(妄想?)の一助になりました。

劇場版につなげるためか、歴史についてはところどころ意味深なセリフがあり、その謎が明らかにされることはありませんでしたので、劇場版への期待が高まります。

余談ですが、原作がニトロプラス、アニメーション制作がufotableという、何かと気が滅入るFate/zeroと同じスタッフ陣なので、誰か折れてしまうのではないだろうかと毎週ハラハラしながら見られるのもメリットといえばメリットだったと思います(笑)その点は、誰がどうなった、とは言いませんが、ひとまず大丈夫、とだけ申しておきます。推しが折れるのは無理!という人は安心してご覧ください。