フェイス/オフ / Face/Off

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「男たちの挽歌」などで香港ノワールの一時代を築き、ハリウッドに渡ったジョン・ウー監督による想像を絶するアイディアのアクション大作。1997年製作のアメリカ映画。FBI捜査官アーチャー(ジョン・トラボルタ)は逮捕した凶悪テロリスト、トロイ(ニコラス・ケイジ)の顔を移植。組織壊滅を狙いおとり捜査に乗り出すが、今度はトロイがアーチャーの顔を移植して逃走。お互いの顔を入れ替えた2人の壮絶な戦いが展開する。

フェイス/オフ / Face/Offのレビュー・評価・感想

フェイス/オフ / Face/Off
8

男たちの熱い戦い

ジョン・ウー監督がハリウッドで最初のころに撮った作品。ニコラス・ケイジとジョン・トラボルタの二大俳優の競演。
内容としてはジョン・トラボルタ演じる刑事がニコラス・ケイジ演じる犯人を捕まえた際、隠し持っている情報を得るために、顔を入れ替え刑務所に潜入するというトンデモ設定からのスタート。
潜入捜査を知っているのはごくわずかの仲間。何とか成功しそうな時、顔を入れ替えられていた犯人が脱走、さらには刑事の自分の顔を入れ替えて、さらにはごくわずかの仲間も殺され、刑事として現場に復帰。成果もあげ、家族にも気づかれずに過ごしていく。
刑務所に残された犯人の顔のままの刑事は、何とか脱走し、犯人の家族や仲間のもとにいくが、そこに刑事の顔をした犯人が、自分を捕まえにくる。2人の対決はどうなるのか。果たして顔を入れ替えた刑事と犯人は元通りになるのか。
途中途中でジョン・ウーの二丁拳銃での戦いや白い鳩が飛び交うシーンなどアクション満載のシーンも盛りだくさん。
ニコラス・ケイジとジョン・トラボルタの2人の俳優が入れ替わる演技が楽しく、アクション映画であるものの、家族の話や男たちの熱い話があり、2時間ちょっとの時間がテンポよく見れる作品。スカッとして最後にほっと感動できる。

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10

翻弄し合う運命がおりなす美しきアクション映画

ジョン・ウー監督による連邦捜査局(FBI)捜査官の潜入捜査物。
最愛の息子を捜査対象であるトロイに目の前で殺され、復習に燃えるFBI捜査官アーチャー。家庭を顧みずに執念を燃やす日々が実を結び、トロイをとらえることに成功。しかし、トロイは大規模テロを進行させたまま死亡する。このままでは多数の命が失われてしまうことになる。テロを阻止すべく、新技術である顔のすげ替え手術というトンデモ手術を受け入れたアーチャー。苦悩の潜入生活が始まる。
対して、手術で自身の顔を失ったトロイはなぜか蘇生し、医師達を脅す。要求はなんと、手術室に残されたアーチャーの顔の移植だった。昔からよくある入れ替わりものだが、顔も体もガッチリしたジョン・トラボルタがほっそり代表ニコラス・ケイジに扮するという無理のある設定がたまらない。
それをいってしまうとまるでコメディーのような印象を与えるかもしれないが、内容は至ってシリアス。
真面目で厳格なアーチャーの周りの人間は、人が変わったように奔放なトロイ人格にあぜんとする。トロイの姿をしたアーチャーは身の回りに集うテロリスト達に戸惑いながら、苦しむ。今までの人生では想像することのなかった背徳的な時間を過ごす。その中で失った息子との時間のかけらに出会う。
善と悪がらせんを描くように最終決戦の場へ。
対峙する主演二人の演技は素晴らしいの一言に尽きる。
アクションの秀逸さも素晴らしいが、ところどころに入る印象的なシーンがたまらない。とても美しいアクション映画である。