ダンスロックバンドDISH//の「沈丁花」について
アーティストの一発撮りで有名なTHE FIRST TAKEで投稿された「猫」が話題となり、注目の的となったDISH//ですが、
彼らは20代の4人組にも関わらず2021年で結成10年目を迎えました。
楽譜は読めない、楽器は出来ない、自分達で作った楽曲は1曲も無い状態からスタートした彼らのリリース曲から「沈丁花」についてお話します。
元々DISH//は芸能事務所スターダストプロモーションでそれぞれに活躍するタレントでした。同じ事務所のダンスや歌レッスンで顔を合わせる程度だった4人は事務所のオーディションをきっかけにDISH//として同じグループのメンバーとして歩むことになりました。
楽器経験の無かった彼らに事務所側は楽器を持って歌って踊る「ダンスロックバンド」という異名を付けました。
当初は困惑していた彼らですが若いながらに試行錯誤しながら歩みを進めた4人。武道館でのライブを成功させるほどグループとして形になり始めた頃、ドラムの泉大智さんが新メンバーとして加入した事をきっかけに本格的に”バンド”として動きだします。
ダンスロックバンドという前代未聞の挑戦、自分達の楽曲を持っていないという葛藤、メンバーの脱退など様々な困難を乗り越え今の彼らがいます。
そんな彼らの曲「沈丁花」はドラマ「二月の勝者」の主題歌として起用されています。
この楽曲はボーカルの北村匠海さんと交友関係にあるマカロニえんぴつのはっとりさんとの共作となっています。
受験生の心情を歌った曲ですが受験生だけでなく、受験生を支える人々、受験を経験した人、誰かに感謝を伝えたい人など多くの人々が共感できる歌詞になっています。
私のお気に入りの歌詞を一つ紹介しますと「弁当箱の愛を食べきれず残して、暗い顔なんて見せまいと笑い方を忘れた12月」というところです。
私は長女に産まれた事もあってか自分の気持ちを表にすることはわがままになり良くない事だと思い、無理する事が正しい事だと考える傾向がありました。
そんな中、母が毎日作ってくれるお弁当を少し残してしまった時に罪悪感を感じながらも母に心配してもらえる時間が好きだったなと思い出しました。
今は常に前向きでお互いを肯定し合うDISH//に出会ったおかげで考え方ががらっと変わったので、自分自身を発信する事に抵抗が無くなりましたし、だからこそこの曲の良さに気付けたと思います。
「沈丁花」を聴いて心を揺さぶられた方には次にDISH//4人について知ってもらえると、より温かな心でこの曲に耳を傾けられるのではないでしょうか。