ニュー・シネマ・パラダイス

ニュー・シネマ・パラダイスのレビュー・評価・感想

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ニュー・シネマ・パラダイス
10

感動モノの代名詞

ジュゼッペ・トルナトーレ監督作品。1989年度アカデミー賞外国語映画賞受賞、カンヌ国際映画祭審査員特別賞受賞。

高名な映画監督のトト(ジャック・ペラン)は、母からの電話で映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)の死を知り、故郷での少年時代に思いを馳せる。
田舎の映画館「ニュー・シネマ・パラダイス」を舞台に、映画好きな少年トトがアルフレードとの友情や初恋を通じて成長する姿を描く感動作。

公開当時、あらゆる映画賞を総なめにした言わずと知れた名作です。映画サイトや雑誌によくある「おすすめの感動映画特集」の常連でもあります。
ジュゼッペ・トルナトーレ監督の演出もさることながら、有名なエンニオ・モリコーネによるテーマが涙を誘います。
本作のテーマはノスタルジーです。友情や恋、そして別れといった多くの人々が経験する普遍的な出来事が描かれています。何度も困難や挫折にぶつかりながらも乗り越えて成長してゆく。観ているうちに、自分自身の過去の思い出と重なるようなところもあるのではないでしょうか。
また、本作には劇場公開版(123分)とディレクターズカット版(173分)があります。ただ長いか短いかではなく、実は結末の意味合いも違ってきます。二つを見比べてみるのも面白いのではないでしょうか。ぜひご覧ください。

ニュー・シネマ・パラダイス
9

30代から40代の人におススメです

今でも思い出すとウルウルしてしまいます。
トトとアルフレードの年齢を超えた友情と師弟関係、そしてエレナとの出会い。
初めて見たのは25年前、ちょうど自分が二十歳くらいの時でしたが、全てが人生の縮図のように見えて、嗚咽するほど泣きはらしてしまいました。
少年時代の興味とは死ぬまで忘れないのでしょう、映画館での出来事がなければトトの人生はまた違ったものになっていたかも。
特に終盤でアルフレードが青年トトに言った、「若いのだから外に出て道を探せ、村にいてはいけない、そして帰ってきてはいけない」、「人生とは困難なものだ」こんなとこにいて人生を終わらせてはいけない、実家で甘えるんじゃない、二度と帰ってこないつもりで家を出ろ!」と自分に言われたようでした。
こういう人物に幼少期から青年期まで育てて貰ったことはトトが羨ましくも思ったものです。
その後徴兵され、除隊後に故郷に戻った際のニューシネマパラダイスの閉館、エレナとの別離、アルフレードの進言によってそして上京(上ローマ?)映画監督としての成功。
「成功して良かったなあトト!」、とは思うもののアルフレードの訃報で故郷に戻るトト、どうぞご覧あれ。
この映画は仕事に行き詰った時、仕事辞めたいとか思っているときに見るとパワーを貰えると思います。