人種・民族間の共存と対立通して人の心を見つめる物語
2004年にPS2、2008年にPSP移植版としてナムコから発売された「テイルズ オブ」シリーズの1つです。
ジャンルはRPGでPS2版では戦闘時にコントローラーを増やすことで友達と共闘できるという魅力があります。戦闘は2Dです。通常1ラインでの戦闘を3ラインにすることで戦闘フィールドに奥行ができ、臨場感が生まれます。
本ゲームのシナリオは人間のような容姿のヒューマと人獣のような容姿のガジュマという異種族における共生と対立を描いています。科学技術はなく、フォルスと呼ばれる能力を駆使し生活しています。
カレギア国を統べるラドラス王が逝去する際に、自信のフォルスを暴走させ、世界各地の人々のフォルスを覚醒していきます。主人公ヴェイグもフォルスの覚醒を受けた1人でしたが覚醒と同時に能力の暴走を起こしてしまい、近くにいたヒロインであるクレアを巻き込み氷漬けにしていまいます。溶かすことができず1年が経ったある日、2人の旅人が現れます。その1人マオにより氷は溶けクレアを救出することに成功しますが、その後国直属の部隊王の盾によりクレアを誘拐されてしまいます。王の盾はクレアのような女性を各地から誘拐していました。クレア救出のため旅にでることにしたヴェイグでしたが、旅先で出会う多くの人々と関わることで種族間の問題と向き合うことになっていきます。
ゲームとして主人公が攫われたヒロインを助けるという単純な話しだけではなく、現実的にも問題となっている人種間の差別問題に焦点を当てていると思われます。ストーリーを進めていくごとに人として人の在り方について考えさせられる作品となっています。僕が一番印象に残っているセリフに、「あなたがおいしいと感じる心に種族はありますか?」というものがあります。見た目が違うだけで人という存在自体にそんなに大きな違いがあるのかということを問いかけられているように思います。自分の人への関わり方について考え直すきっかけになるゲームかもしれません。