ルナティック雑技団

ルナティック雑技団

『ルナティック雑技団』とは、岡田あーみんによる漫画である。1993年から1995年まで、漫画雑誌『りぼん』や『りぼんオリジナル』で連載された。わらび野中学の人気者・天湖森夜(てんこもりや)と、その家に下宿することになった星野夢実(ほしの ゆめみ)、その周りの人々のドタバタを描くギャグ漫画。

ルナティック雑技団のレビュー・評価・感想

ルナティック雑技団
10

定期的に読み返したくなる中毒性

このルナティック雑技団は知る人ぞ知る作品なのではないでしょうか?
あの月刊誌りぼんに連載されていたシュールギャグ漫画。
むしろ、よくこの内容をりぼん載せていたよね?!と言いたくなるぶっ飛んだ作品なんです。
良くも悪くも色んな知識が学べます。
私はこの作品で”チョコボン”と”ずべこう”という単語を覚えました。
実に衝撃的でその台詞を吐くキャラクターも強烈なんです。
漫画の作画は普通に少女漫画なんです。美少年キャラ、美少女キャラもおります。
でもみんなどこかおかしいんです。
人間としておかしいんですよね。
主人公の星野夢実はその中でも常識人として登場してるし、ボケ倒している周りのキャラのツッコミ役として存在してますが、それを凌駕する勢いの夢実の想い人である、天湖森夜、その母、ゆり子。
ゆり子には何かのスイッチがあるらしく、そのスイッチが入ると狂人化します。
美少年に育った息子を愛する故の母の行動なのかもしれませんが、狂気じみてますが笑いに消化できる、あーみんの世界観。
遅くなりましたが、この作品は岡田あーみん先生の作品なんです。
お父さんは心配性でも結構えぐい内容のギャグをぶっ飛ばしてましたよね。
それを連載していた、りぼんもある意味ぶっ飛んでいたのかもしれません。
話を戻しますが、主人公の夢実に恋をする学園アイドル愛咲ルイ、成金のお嬢様で金に物を言わせて密かに思いを寄せる天湖森夜をどうにかしようと企む成金薫子、そして小中学生のキッズには刺激が強い大人のクセスゴキャラ黒川。
これらの登場人物が織りなすハーモニーは読んでて疾走感がすごいです。
たまに恋愛要素もあるんですが、ほぼギャグ。
それも体を張ったギャグ。
キレイな表現ではないギャグですが、読んでると不思議と不快感がないのは、あーみんのあの絵のタッチのお陰と、しっかり笑いに昇華している点だと思います。
読んでいる感覚としてはピューっと笛吹くジャガーさんに近い感覚ですね。
巻数も全3巻なのですぐ読み終わります。
読み終わると、そこで終わるのですが、脳内でルナティック雑技団のキャラが暴れだすんですよね。
だから定期的に読みたくなる作品なんです。