Char~デビュー45年 息の長いギタリスト~
「Char」は兄の影響を受けてギターを手にし、10代より頭角を現す。スタジオミュージシャンとして活動する傍ら、自らもバンド(スモーキーメディスン)を結成し、日比谷野音等でその腕前を披露。プロをはじめ関係者に強く記憶される存在であった。
ソロデビューは当時の音楽事情等もあり、アイドル路線を行くこととなったが、その後「ジョニー・ルイス&チャー(後にピンククラウドに改組)」を結成してギターキッズに大きな影響を与えた。
彼のメインギターであるUS Fender社のムスタングは、スチューデントモデルと言われ、米国内ではプロのギタリストの使用は皆無に近い状況だった。そんな中日本よりムスタングの注文が多く寄せられたため、US Fender社のスタッフに衝撃を与えたというエピソードがある。
彼の代表曲である「Smoky」は19歳の時の作品である。白人的であり、黒人的でもあり、ロック的であり、またジャズ的でもあるコードが用いられている。
彼の活動は、日本国内にとどまらない。1978年にはスティーブ・ルカサーら「TOTO」のメンバーとともにアルバム『USJ』を作った他、ドラマーであった故ジム・コウプリーの知己を得て、故ジェフ・ベックとのセッションを行った実績もある。
2022年大晦日の『NHK紅白歌合戦』では、桑田佳祐の呼びかけを受けて「同級生」の1人として「時代遅れのRock‘nRoll Band」を披露する。往時からのファンのみならず、若い世代に対しても、あらためてその存在を強く印象付けた。